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株主代表訴訟についての監査役から株主への不提訴通知(会社としては役員に損害賠償をしないという通知)の内容が大幅に変わった。しかし、実態は変わらない。
その内容を比較検討しよう。
以下の通知書は、会社法の改正前に不提訴通知のあった橋梁談合企業の監査役からの回答である。(この画像にマウスをあてると右下に拡大する+がでるのでそれをクリックすると鮮明に見える)
住友電工の監査役からの不提訴通知は株主の権利弁護団のHPに掲載されている。
住友電工の監査役の不提訴通知は上記の不提訴通知と比べて、極めて親切、丁寧。住友電工の監査役がどのような調査をして、どのような理由により、不提訴に至ったか、その資料などを掲載し、不提訴理由はそれなりに判る。
監査役の調査にも『外部弁護士』を入れ、調査をしている点では、それなりに評価すべきであろう。 しかし、会社法が改正され、不提訴通知は、少しは詳しく記載されることになったが監査役は、役員の違法、不正行為に関して、自ら提訴すべきと結論した事件は知らない。
監査役は会社法上、あたかも独立の機関かの如く位置づけられているが、所詮、社長に選ばれた≪恩義≫のある従業員見たいなもの。このような監査役に役員の違法、不正行為の調査・提訴権限を与える会社法自体が自己矛盾。
住友電工のようなカルテルなど会社の為に行う行為を、一従業員がコッソリ、上司に黙って、秘密裏に仕事をするなどおよそ信じがたい。そのようなことを監査役のヒヤリングで、平気で言う会社の役員達は、『私は経営者として無能で、ボンクラでした』と自白するようなもの。
不提訴通知に、株主代表訴訟で、69億円賠償を恐れ、リーニエンシ―の手続きをしようと準備していたが、他社の方が早かったという泣き言などは、天下の住友電工の役員が主張する内容ではないだろう。お粗末そのもの。
役員を辞任もしないなら、堂々と本音を語ってはどうか。 ≪会社はコンプライアンスでは飯が食えぬ。カルテルを知っていたが、会社の利益の為に、容認、黙認していたと。それが何故悪いのか≫と。
不提訴通知に関する会社法、規則の条文を引用する。 会社法(責任追及等の訴え)
第847条 6箇月前から引き続き株式を有する株主は、株式会社に対し、書面その他の法務省令で定める方法により・・・役員等の責任を追及する訴え、・・・・・の提起を請求することができる。 2(略) 3 株式会社が第1項の規定による請求の日から60日以内に責任追及等の訴えを提起しないときは、当該請求をした株主は、株式会社のために、責任追及等の訴えを提起することができる。 4 株式会社は、第1項の規定による請求の日か60日以内に責任追及等の訴えを提起しない場合において、当該請求をした株主に対し、遅滞なく、責任追及等の訴えを提起しない理由を書面その他の法務省令で定める方法により通知しなければならない。 会社法施行規則
(訴えを提起しない理由の通知方法) 第218条 法第847条第4項 の法務省令で定める方法は、次に掲げる事項を記載した書面の提出又は当該事項の電磁的方法による提供とする。 一 株式会社が行った調査の内容(次号の判断の基礎とした資料を含む。) 二 請求対象者の責任又は義務の有無についての判断及びその理由 三 請求対象者に責任又は義務があると判断した場合において、責任追及等の訴えを提起しないときは、その理由 |
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