弁護士阪口徳雄の自由発言

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政治とカネ

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≪小澤元幹事長の関係する政党の解散劇にみる不透明なカネの実態≫
 
2009年7月26日に「改革フォーラム21」旧新生党資金3.7億円が⇒「民主党岩手県第4区総支部」(支部長小沢一郎)⇒陸山会(代表小沢一郎)へ寄付されたという。
 
民主党岩手県第4区総支部の収支報告書の14頁に改革フォーラムからの寄付が記載され、47頁に陸山会に翌日寄付した内容の記載あり。
 
何のことはない、自民党がよく利用した迂回献金そのもの。
 
政治資金規正法22条で「一般の政治団体」の寄附は、政党等以外の政治団体に対して5000万円を超える寄付は禁止された。この寄付をする側も、貰う側も1年以下の禁固又は50万円以下の罰金に処せられる。
 

れっきとした犯罪。 


22条 政党及び政治資金団体以外の政治団体のする政治活動に関する寄附は、各年中において、政党及び政治資金団体以外の同一の政治団体に対しては、5000万円を超えることができない。
22条の2 何人も、・・・前条第1項・・・・・に違反してされる寄附を受けてはならない
26条 次の各号の一に該当する者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)は、1年以下の禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
1.・・・第22条第1項の規定に違反して寄附をした者
2()
3.第22条の2の規定に違反して寄附を受けた者


「改革フォーラム21」は一般の政治団体。この政治団体が陸山会という政治団体に5000万円以上の寄付は上記22条に抵触する。そこで、この中間に『政党支部』を介在させ、規正法22条を脱法した可能性が高い。
 
脱法とは法を潜脱することをいう。形式的、表面的には違法ではないが、ある種の操作をすることにより、法の適用を免れ、しかし実質的には違法行為を行ったと同じ効果を行うことを言う。
 
しかし、脱法は時には違法になり摘発される場合もある。そのようなある種の操作をすることを、最初から、関係者が共謀、意図して行動している場合である。
 
「改革フォーラム21」は1993年、自民党時代の羽田、小沢氏らの政策グループの政治団体として発足。 小沢氏らが1993年6月に新生党を設立した後も存続し、同党が1994年12月に解散して旧新進党に移行したあと、新生党や同党支部から総額約9億2500万円の寄付を受けた。
 
 その後、95年に約2億6000万円を支出した以外は、 資金の出入りはほぼ毎年数10万円〜数百万円で推移した。
 
「改革フォーラム21」には2008年末には約6億9000万円が残っている。同政治団体の2008年度収支報告書にその旨の記載がある。
 
「改革フォーラム21」の今回の3.7億円の「民主党岩手県第4区総支部」への寄付の決定は小沢議員が関与しておれば、「民主党岩手県第4区総支部」は小沢氏が形式的にも実質的にも支配する支部であり、翌日、陸山会に同額寄付をしている以上、支部への寄付行為を「意図的に介在」させただけであり、法22条に違反する確率は極めて高い。
 
ところで、小沢氏が関与する政党の解散劇を巡る中での政党が集めたカネは最後は極めて不透明になっている。
 
新生党の解散に伴う上記9億円のカネが、小沢議員が実質支配する「改革フォーラム21」に流れている。このカネが今回の3.7億円。
 
「改革国民会議」は、もとは小沢氏が率いた自由党の政治資金団体であり、同党が民主党との合併に伴い解党した2003年(平成15年)9月26日、自由党から党の資金計約13億円の寄付がなされた。この中には、同党が国から受け取った約5億6000万円の政党交付金が含まれているという。
ところが、この改革国民会議は小沢氏が塾長を務める「小沢一郎政治塾」のカネを負担している。実態は小沢議員のサイフになっている。
 
改革国民会議の収支報告書参照
 
小沢氏が党首を務めた自由党が2002年(平成14年)、党の幹事長だった藤井裕久前財務相個人に「組織対策費」名目で支出したことになっていた15億円余の資金は、報道によると藤井氏は知らないという。
 
政治資金オンブズマンがこのカネについて質問したが、関係者からは未だに何も回答がない。
 
ところが、一部の報道によると、このカネが、2004年(平成16年)10月に『改革フォーラム21』の複数の口座に入金され、ある時期まで保管され、そのあと全額が引き出されたとの報道もある。
 
小沢氏が関係する政党の解散劇は、政党は解散して消滅するが、政党が集めたカネは、同人が支配する政治団体に『横流し』されている印象を持つ。
 
関係する国会議員に市民団体が質問状を送付しても、ダンマリを決め込んで、何も回答しない。
 
今回の「改革フォーラム21」の迂回献金を告発すれば、解散劇の裏にある政党の巨額のカネの一端を明らかにする可能性が大。
 
3.7億円を受けた、陸山会の2009年度の収支報告書を見たいものだ。 

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先生のブログ、私と考えの違う部分ありますが、貴重な意見として関心を持って読ませていただいております。
さて、>3.7億円を受けた、陸山会の2009年度の収支報告書を見たいものだ。

見た感想を早めにお願いできたらと思います。
また、3.7億円の資金の使われ方に対し、永田町異聞氏の 2010年12月01日(水)
干天の慈雨となった小沢資金http://ameblo.jp/aratakyo/
と言った意見もあります。こうした意見も踏まえた上で先生のご意見をお聞かせいただけたら幸甚に存じます。

民主党の立候補者の公募に応じた新人には、志はあれど選挙資金もままならない人達も結構いたのではないでしょうか。創価学会に資金も人も丸抱えの公明党の候補者や落選しても共産党の職員として給料を貰い、日々の生活に困らない小池前参議院議員のような人と同じであれというのは酷なような気がします。

2010/12/5(日) 午後 10:21 [ nag*l*y092* ]

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連続投稿で申し訳ありません。政治資金についての私の考え方ですが、「入り」と「出」の透明性の確保を重点に置く、これだけで良いと考えます。企業・団体献金もOK、量的制限もしない。

元福岡高等検察庁検事長で現証券取引等監視委員会委員長の佐渡 賢一氏が、 朝日新聞編集委員・村山治氏のインタビューの中で「政治資金は、政治活動の自由と直結する大きな問題で、人それぞれに考えがあり、なかなか一概にはいえないが、僕は、政治資金集め自体は自由にし、その代わり、収支は1円から開示して透明性を高めるのがよいと考えている」という箇所があります。http://astand.asahi.com/magazine/judiciary/fukabori/2010071900010.html
(続く)

2010/12/6(月) 午前 0:03 [ nag*l*y092* ]

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私もこの考え方に賛成です。政治家が特定の企業から献金を貰い、そのお金で例えば豪華な地元事務所兼自宅を建築したとします。そのことを正直に収支報告していれば政治資金規正法上はクリアー、ただし、有権者が献金で私腹を肥やしていると判断すれば次の選挙で落選するでしょうし、その政治家の影響下にある候補者も厳しい選挙になるでしょう。すべて有権者が判断すればよいのです。
その判断の材料を提供するのが、「国民の知る権利」の実現を委ねられた新聞、テレビなどの報道機関の役目ではないでしょうか。そして、裏献金など正直に報告しない者は厳罰に処し、その役割こそ公益の代表である検察が担うべきではないでしょうか。(続く)

2010/12/6(月) 午前 0:04 [ nag*l*y092* ]

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私の考えに沿った政治資金規正法であれば、今回の政党支部を使ったやり方もなくなるし、西松建設の迂回献金問題などということも起きず、自民党の国民政治協会経由の迂回献金問題もあり得ません。さらに鳩山前総理の母親からの資金提供も堂々と政治献金として報告されたでしょう。くどいようですが、それをどう見るかは国民、有権者が考えることなのです。これに対し、正直に報告しない裏献金などは厳しく処断されなければなりません。日歯連事件など言語道断です。
無論その結果、政党交付金は廃止ないし縮小の方向にすべきでしょう。

2010/12/6(月) 午前 0:07 [ nag*l*y092* ]

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(追伸)国から補助金を貰っている会社、赤字会社、外国人、外国法人、他人名義や匿名での献金を禁止した質的制限は必要です。それから贈収賄、あっせん利得などは論外です。まさかそんな突っ込みはないと思いますが念のため。

2010/12/6(月) 午前 0:22 [ nag*l*y092* ]

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