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第一生命の渡邊会長への政界工作株主代表訴訟が始まった。
昨年の夏、株主の権利弁護団に、第一生命の渡邊会長が政界工作を必死になって行っているという一通の通報があった。株主権利弁護団の事務局長の由良弁護士らがイロイロ調べるとその通報がほぼ真実であることが判明した。そこで株主オンブズマンの協力を得て株主の公募に踏み切ったところ勇気ある株主が応募してくれた。
族議員と業界の癒着を問う初めての株主代表訴訟。
本日(2/25)責任追及等の訴え提起請求書を第一生命の監査役に送った。
原告株主のコメント
≪私は報道を通じて、第一生命保険(株)の渡辺社長が政界工作を行っていたことを知りました。その背景を考えると、同社は監督官庁から行政処分を受ける見込みであったため、少しでも軽い処分にしてもらうよう工作していました。いわゆる「金融族議員」への選挙応援もしていました。
行政処分を軽くしてもらうために工作するという行為は、社会の一員たる企業として許されない行為です。しかるべき処分を受入れ、社会に有益な会社になるべき所を、このような形で工作し、改善のチャンスを逸したことは重大と考えています。私利私欲のために行政当局の指導を甘くしてもらうなど、到底許されません。株主として、保険契約者として強い怒りを覚えます。 国会で政界工作の真相を解明し、責任追及をしていただきたいところです。一株主に過ぎない私ができることは、彼の工作で会社(第一生命保険)が被った損害の賠償を請求することしかありません≫ 全文は株主権利弁護団
責任追及等の訴え提起請求書
第1 第一生命における政界工作の発生
1 第一生命は、金融庁から、平成19年2月1日付金融第194号「保険金の支払状況に係る実態把握について」に基づき、調査と報告が命ぜられた。渡邉取締役は、当時相互会社の常務であり、金融庁の命令の実行、報告内容の決定、ヒヤリングへの対応、金融庁との折衝全体を所轄する取締役であったが、同人は金融庁に対し穏便に対処してもらうよう、当時の国会議員等に対し、様々な働きかけを行った。特に、第一生命の保険金不払い問題の実態とその隠蔽が金融庁に発見され、他社より厳しい行政処分を受ける恐れがあったので、それを回避する目的で以下の行為を行った。
2(パーティ券購入費)
渡邉らは、山本明彦金融副大臣をはじめ、生命保険会社に協力してくれる自民党の国会議員にランク付けをし、
(1) 2007年(平成19年)4月1日から2008年(平成20年)3月31日までの間、別紙のとおりパーティ券を購入し、合計1156万円を支出していた。
「主要議員」であった尾身幸次元財務相に108万円、自民党の幹事長代理であった石原伸晃に88万円を支出した。当時の野党であった国会議員にも支出していた。
(2) 2008年(平成20年)4月から本日までの約3年間にも同じように、国会議員に合計3000万円を支出していると思われる。
(3) 以上、パーティ券購入代金は、合計4156万円にのぼる。
3 (国会議員の接待)
渡辺らは、自ら又は部下に指示して、自社に迎合する国会議員を料亭に招き、協力を要請した。2007年4月から2011年1月末まで、この接待費を控えめに見ても合計300万円を支出した。
4 (異常な選挙応援)
(1) 同社専務執行役員だった渡邉光一郎が、2009年8月の総選挙で自民、民主両党などの候補者28人を応援して全国行脚を行った。激励訪問を受けたのは、別紙(「渡邉光一郎が2009年8月の総選挙にかけつけた国会議員一覧表」)のとおり、自民、民主両党を中心に28人の前職の候補者(自民24人、民主2人、国民新1人、無所属1人)である。
渡邉は18日の公示日に、群馬県前橋市の自民党の尾身幸次元財務相(群馬1区)の出陣式に参加。同日、都内の与謝野馨元財務・金融・経済財政担当相を含む3候補の陣営を“陣中見舞い”した。翌19日に、渡邉は京都、長野、東海地方を巡り、後半戦の24日からは福島県、九州、中国、北海道、富山県、四国とかけ歩き、公示日から投票日前日までの12日間のうち9日を選挙応援にあてるほど熱心で、17都道府県を行脚し、推定移動距離は1万キロ、政党の党首並みの奔走ぶりであった。
(2)① 渡邉光一郎の当時の月収は約500万円であるところ、1ヵ月のうち、9ヵ日間、本来の取締役としての業務を放棄し、上記のとおり自民党の国会議員の応援ばかりをしていたので、500万円×9/31≒145万円を違法に取得した。よって、第一生命の受けた損害は、金145万円である。
② 渡邉光一郎は、上記国会議員の選挙応援の為に交通費、旅費等を違法に出費している。この金額は控えめにみても100万円を下らない。
(3) よって、渡邉光一郎の行為により、第一生命の受けた損害は、金245万円である。
5 (会社が受けた損害金合計)
以上の行為により、会社が受けた損害金は合計4701万円になるが、都合により金4700万円を請求する。
第2 被告となるべき者(会社法施行規則217条1号)
渡邉 光一郎
第3 請求の趣旨及び請求を特定するのに必要な事実(会社法施行規則217条2号)
1 請求の趣旨
(1) 被告は、第一生命保険株式会社に対し、金4700万円及びこれに対する本訴状送達の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(2) 訴訟費用は被告らの負担とする。
(3) 仮執行宣言
2 請求を特定するのに必要な事実
(1) 本件事実の発生
上記のとおり
(2) 責任原因
前記のごとく、取締役が自社に「有利」に金融庁の処分を国会議員を通じて軽減して貰うことや、金融庁の動きの情報を特別入手することを目的に、特定の国会議員のパーティ券を購入したり、高級料亭で接待することは、職務権限のある国会議員に対しては賄賂に当たり、職務権限がない国会議員に対してであっても、事実上の賄賂に当たり、取締役の善管注意義務であり違法である。
また、生命保険会社の役員が、会社の費用で特定の国会議員に対して選挙応援をすることは、取締役の任務を放棄し、善管注意義務に違反する。特にこの選挙では「政権交代」が最大の争点になっているときに、当時の与党の国会議員中心に支援することは、取締役の善管注意義務にも違反する。
第4 責任追及等の訴え提起の請求
よって,通知人は,役員らに対して責任追及の訴えを提起するに際して貴社を代表される貴殿らに対し,会社法847条1項に基づき,本件取締役を被告として,責任追及等の訴えを提起されるよう,本書をもって請求をします。
仮に万が一,本提訴請求書が到達してから60日以内に,貴社において上記責任追及等の訴えを提起しないときは,通知人が,会社法847条3項に基づき,本件取締役を被告とする株主代表訴訟を提起する可能性がありますので,念のため申し添えます。
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転載します。
2011/2/25(金) 午後 8:11 [ 閉店ガラガラ〜 ]