弁護士阪口徳雄の自由発言

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≪兄弟姉妹に災害弔慰金の支給を弁護士有志が政府に要請≫
 
災害弔慰金の支給は親、子供、祖父(母)がいない場合は兄弟姉妹がお互いに助けあって生計を維持していても支給されない≪矛盾≫は
『災害弔慰金・義援金を兄弟姉妹にも給付する改革・改善をすべき(震災10)』で指摘した。http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/62778122.html
 
その後、弁護士の多くが参加する東日本大震災MLに同様の相談があることが報告されている。
 
例えば≪4月30日私が行った宮古の避難所でも、生計維持者でもある独身の兄と二人暮らししていた妹が、津波でなくなった兄について喪主となって葬式を出したにもかかわらず、全く支給の対象外にされている≫
 
同じ被災地の自治体で宮城県東松島市、栗原市などの一部の市町村では、単独予算で兄弟姉妹にも災害弔慰金を支給できる条例を制定していることが判明した。
東松島市
栗原市
 
この問題を最初に問題提起した岩手県の遠野市の亀山元弁護士が政府に次のような要望書を出すので弁護士達に賛同の要請メールがあった。
 
なお、このブログを見た弁護士の方で賛同される方はabc5def6@yahoo.co.jp に『氏名・所属単位会』を書いてメールを下さい。マスコミの記者の方、ぜひこの問題の報道をお願いしたい。
 
なお、被災地の県、市町村にもほぼ同じ内容の条例(又は要綱)を作り兄弟姉妹にも支給するように要請する予定。


要 請 書
(死亡者の兄弟姉妹に対する災害弔慰金の支給について)
 
2011年(平成23年)5月  日
 
内閣総理大臣 菅 直人 殿
 
                      〒028―0513       
岩手県遠野市東穀町8番13号  
遠野ひまわり基金法律事務所   
TEL:0198−63−1755
FAX:0198−63−1756
弁護士 亀 山   元     
外別紙賛同者弁護士○○名    
 
 平成23年3月11日に発生した東日本大震災に関する災害弔慰金の支給に関し、以下の通り、要請致します。
 
第1 要請の趣旨
災害弔慰金の支給等に関する法律第3条第2項の遺族の範囲を改正し、遺族の範囲に兄弟姉妹も含むこととし、兄弟姉妹にも災害弔慰金が支給されるよう要請致します。
 
第2 要請の理由
 災害弔慰金の支給等に関する法律(以下「災害弔慰金支給法」といいます。)3条2項では、災害弔慰金の支給対象たる遺族は、死亡者の「配偶者、子、父母、孫及び祖父母」とされており、死亡者の兄弟姉妹は除かれています。したがって、死亡者に「配偶者、子、父母、孫及び祖父母」がいない場合には、兄弟姉妹がいても、その兄弟姉妹は災害弔慰金を受領できない結果となります。そして、災害弔慰金の支給方法は市町村の条例に委ねられているところ(同法3条1項)、多くの被災地の市町村の条例も、遺族の範囲を災害弔慰金支給法と同じにして兄弟姉妹を除いています。災害弔慰金支給法通りの条例でないと、国2分の1、県4分の1の災害弔慰金の負担が市町村に措置されない結果となるからです(同法7条)。
 
 しかし、被災地における弁護士に対する相談においては、死亡者の兄弟姉妹から、兄弟姉妹が震災によって亡くなったにもかかわらず、災害弔慰金を受領できないことはおかしい、不公平だという声が寄せられています。中には、兄弟姉妹と二人暮らしであり、唯一の同居の家族である兄弟姉妹が亡くなったにもかかわらず、災害弔慰金が受領できないというケースもあります。
 
 死亡者の兄弟姉妹は、災害によって兄弟姉妹を失ったという悲しみに加えて、災害弔慰金を受領できないことにより、不公平感や失望感を抱くことになります。これでは、被災者の復興への意欲を削ぐことにもなりかねません。
 
 他方、被災地自治体でも、宮城県東松島市、栗原市などの一部の市町村では、単独予算で兄弟姉妹にも災害弔慰金を支給できる条例を制定しています。居住する自治体が異なることで災害弔慰金が受領できないことになれば、被災者が不公平だと感じることは避けられません。
 
 また、義援金についても、例えば岩手県等、支給対象を災害弔慰金の支給と同一の基準としている場合も多く、死亡者の兄弟姉妹は、災害弔慰金のみならず、義援金も受領することができない事態が生じているのが現状です。家族が亡くなったにもかかわらず、災害弔慰金も義援金も受け取ることができないのでは、その被災者には、家族の死亡についての救済が全く及んでいない結果となってしまいます。
 
 従来の法律と比較しても、例えば、戦傷病者戦没者遺族等援護法では、弔慰金の支給対象である遺族には、兄弟姉妹が含まれていますし(同法35条)、また、犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律でも、遺族給付金の支給対象である遺族には、兄弟姉妹が含まれています(同法5条1項)。このように、従来の法体系の遺族概念との整合性から考えても、災害弔慰金の支給対象たる「遺族」には兄弟姉妹を含ませるべきです。
 
特に、生計を一にして生活をしていた同一世帯の同居の兄弟姉妹が亡くなった場合に、災害弔慰金が全く支給されないという結論では、死亡者の兄弟姉妹が不公平感を抱くのは当然といえます。東日本大震災の被災地域は、核家族化が進んでいる都市部と比較して、兄弟姉妹が生計を一にして生活している世帯も多いと考えられます。被災者の救済のために、少なくとも生計を一にしていた兄弟姉妹には災害弔慰金を支給すべきです。
 
 そこで、災害弔慰金支給法第3条2項を改正するか又は死亡者の兄弟姉妹への災害弔慰金分を市町村に交付する予算措置を講じる国の特別措置により、死亡者の兄弟姉妹にも災害弔慰金が支給されるよう要請致します。      以上




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