弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

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オリンパスの損失隠しは底が見えない。奈良市在住の株主が11/2付の株主
表訴訟の訴え提訴通知をした。  
 
株主の権利弁護団HP参照
 
その後に会社の公表資料などで被告とすべ取締役、監査役は増え合計47
名及び監査法人2者になったようだ。上記47名及び2監査法人は「損失計
上先送り」が開始されていたであろう平成11年以降の、取締役、監査役、
計監査人である。
 
近いうちに新たに提訴通知を追加するようだ。
 
そのうち、非常に興味を感じたのは マイケル・ウッドフォード氏を解任した件
新たな損害を追加する動きだ。
 
マイケルウッドフォード氏は、9月下旬、取締役のみならず、社外取締役、
査役に対しても、巨額の違法支出について質問する手紙を電子メールで送
った 
 
このような場合、当時の役員らは代表取締役から、違法行為の疑いの指摘
があっのであるから、同事実が真実であるかどうかを早急に調査し、もし
それが真実であると判明した場合には、その違法、不正行為に対する必要な
置(その事実を公表するなどの措置を含む)をを早急に取るべき注意義務があ
る。
 
しかるにその義務に背き、安易にマイケルウッドフォード氏を全員一致で解
し、そのあげくジャイラス社及び国内3社の買収について適切な評価、手
きを経て実施したと虚偽の事実を公表したことだ。
 
このような当時の取締役らの無責任な行為がオリンスのガバナンスが機能不
全に陥っている醜態を世界のさらけ出す結果となった。
 
この為に会社の受けた信用損害は巨額であり、かつこの信用回復の為にもそ
損害が拡大する。この信用損害並びに信用回復損害はすくなく見積もって
も100億円は下らないとして、新たな提訴請求をする予定という。
 
ダスキン事件でも公表すべき時期にそれを隠ぺいした責任が認めれれ役員
に信用回復の為の損害の賠償を命じた。同じ問題である。
 
ダスキン役員の「不作為」責任(株主と会社13) 参照
本日(11/17)第一生命社長が自民党を中心とする金融族議員のパーテイ券購入、接待は取締役の善管注意義務違反するとしてその金を会社に返還せよという株主代表訴訟の第2回の弁論があった。
 
原告は準備書面(1)を事前に提出し、本日陳述した。
この内容は株主の権利弁護団のHPにアップした。
 
裁判官は被告に
①原告の準備書面(1)に対する被告の反論
②第1回弁論で原告が提出した第一生命が所持する国会議員別の接待文書などの文書提出命令を申立していたが、これについての被告の意見
を求めた。
 
次回は来年の1月12日午前11時となった。

今後の裁判の焦点は、第一生命が所持する国会議員別の接待日時、金額、
パー券の国会議員別の購入数、日時などは開示されるかどうかである。
 
モトモトこの事件は第一生命の内部の情報がマスコミ関係者や株主権利弁護団などにあっての裁判である。
 
この事件は客観的事実についてはほぼ双方に争いがなく、何故、第一生命の社長が、どのような理由や動機で、国会議員にパー券を配り、接待したかの法的解釈が争点となる事件。
 
文書提出命令に対する第一生命の対応如何であるが、一挙にこの事件の最大の攻防となりそうだ。
 
次いで被告側の証人、本人尋問などの証拠しらべに入るかも知れない。
オリンパスのマイケル・ウッドフォード元社長の取締役会における解任があった時に、これは何かを隠ぺいしていると思った。濱田さんの内部告発に対しても、徹底的に争い、真相を隠ぺいした「前科」があったからだ。
 
内部告発者を不利益取扱をする役員に株主代表訴訟を!(公益通報34)http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/59363034.html
 
オリンパスは高裁判決を尊重し何故このような事件が起こったか第3者委員会を設置し再発防止策を検討せよ(公益通報40) と指摘した。
 
≪長い目でみれば、このような会社のトップには損害を補てんさせ、その上辞めてもらうのが株主の長期的な利益にも合致する≫と。
 
何のことはない≪辞めることが株主の短期的利益に合致すること≫が証明された。
 
株主権利弁護団は このオリンパスの役員の異常な動きに11/2株主代表訴訟の提訴通知を発した。提訴通知の内容は以下のHP参照
 
従業員の真面目な内部告発を敵視する企業にロクな経営者がいないことが証明された。
 
このような会社の旧役員達、現役員達には会社が被った損害を全額賠償させ、その上、有価証券報告書虚偽記載罪(金融商品取引法197条)又は特別背任罪(会社法960条)でホリエモンのように2年か3年,いや金額の大きさからすると4年から5年ほど、臭い飯を食って貰わねばならない。
 
さもないとこの虚偽記載で損害を被った株主や真面目に働いていた従業員、取引会社は浮かばれない。
 第一生命の役員に対する株主代表訴訟で同社が自民党の金融族の国会議員達を接待していた事実が判明した。以下会社の提出した乙1号証からの引用。(この画像の右下の拡大マークをクリックすると読みやすくなる)

イメージ 1

弁護団は当初、国会議員の接待は職務権限ある議員には賄賂になる旨の主張をしてきた。今回弁護団で議論した結果、それ以外にも政治資金規正法違反であることも追加した。原告株主の準備書面は以下のHPにアップされている。 
 
 国会議員との懇談会などにおける飲食費の負担は政治資金規正法26条1号に違反する。国会議員から何らかの情報の入手の為に懇親会を行う場合であっても、本来、その飲食費を払うべきはその国会議員個人であり、その懇親会の費用の負担は政治資金規正法上の寄付に該当する。
 
政治資金規正法上の寄付とは、社会通念上実質的に寄付と認められるものは同法の「寄付」に該当する。これを貰う側の立場の「収入」とは、金銭、物品その他の財産上の利益の収受で、債務の免除、金銭、物品の無償貸与、労務の無償提供等およそこれを受ける者にとって財産的価値のある一切のものを言う。従って事務所の無償提供を受ける場合も事務所の利用料相当分が財産上の利益として生じていることになる。(『政治資金規正法逐条解説』55頁から56頁参照)。
 
そうすると、国会議員への接待費の支払いは国会議員への「寄付」に該当する。
 
更に政治資金規正法第は次の通り規定している。
 
21条の2 何人も、公職の候補者の政治活動(選挙運動を除く。)に関して寄附(金銭等によるものに限るものとし、政治団体に対するものを除く。)をしてはならない。
() 
26 次の各号の一に該当する者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)は、1年以下の禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
1 21条の2第1項、・・・・の規定に違反して寄附をした者
2()
322条の2の規定に違反して寄附を受けた者
 
問題は、第一生命が特定の国会議員との間で同人の有する情報の入手や生保業界に関する意見交換などをして懇親会を行ったことが国会議員の政治活動であるかどうかである。国会の動きなどの情報の提供などは国会議員の政治活動であることは明白である。この活動において飲食費を負担したとすれば、その接待費の支出は政治資金規正法21条の2の寄付に該当し、同法26条1号に違反する支出である。
 
ちなみに、上記乙1号証によると、第一生命は国会で大門議員(共産党)から追及されたので国会議員の接待を止めたとある。職務権限のある議員の接待は賄賂になり、職務権限がなくても上記のような政治資金規正法違反の疑いがあったからであろう。
 
第一生命は何故、平成19年に自民党の金融族議員を接待し、パーテイー券を購入したのか、被告の乙1号証からも明白となった。以下その記録である。(2011年11月1日原告第一準備書面より引用)
 
平成19
410日頃 第一生命調査部が大手生命保険会社4社の社長に対する参考人招致に係る情報を入手(なお,この情報の入手経緯についても,協力議員からの入手と考えられるが,第一生命関係者はこの点につき曖昧な供述をしている・乙第1号証・欄外の注44。)。
 
410日  金子一義議員が中心となって,「金融問題検討会」が立ち上げられ,自民党国会議員の山本明彦江崎洋一郎宮下一郎越智隆雄,山本朋宏の各議員が参加した。この場において,第一生命から参加した被告を含む役職員が,生命保険業界の立場について釈明を行う。
 
416日  被告を含む第一生命の役職員3名が山本明彦議員と面談。
           この際,山本明彦議員から,生命保険会社社長等について,国会における参考人招致が行われる可能性があるとの情報の提供を受ける。
           なお,この際,被告から山本明彦議員に対して,「『生保は約款・法令を越えて,保険金を払える可能性のあるものを見つけ出して,払って行こうとしている。それに,行政処分を行ってもよいのか。』といったことを議員からご発言いただけないものか。」との発言があった(乙第1号証1822行目「*メモから落とした常務発言部分」)。
 
425日  第一生命調査部の小谷氏及び側氏が再度山本明彦議員を訪問し,生命保険業界と損害保険業界を同一の条件(参考人はそれぞれ協会長1名とし,質疑時間も同一とする)で参考人招致してほしい旨伝える。
       また,この頃,小谷氏及び側氏は,宮下一郎江崎洋一郎小沢鋭仁の各議員から,本件参考人招致が決定される衆院財金委理事懇談会の開催日を聞いた。
 
427日  自民党の金融調査会・財務金融部会合同会議が開催。
       ここで,生保・損保会社への参考人質疑の時間が議論されたが,いずれの案も生命保険会社のほうが損害保険会社よりも質問時間が長く設定されていた。
       このことを山本明彦議員から聞いた第一生命調査部の小谷氏は,あらためて山本明彦議員に本件参考人招致における生保と損保の参考人の数及び質問時間を同等にすることを希望する旨伝えた。
       また,このころ,第一生命調査部の小谷氏及び側氏は,金子一義石原伸晃の両議員に対しても,同様の希望を伝えた。
       さらに,小谷氏は,尾身幸次議員にも架電し,山本明彦議員の説得を依頼した。
 
57日  第一生命調査部の小谷氏及び側氏が再度山本明彦議員を訪問し,参考人招致における質疑時間につき,損害保険業界と同じ条件にするよう重ねて要請したが山本明彦議員はこれを拒否。
      そこで,小谷氏は,同日午後に金子一義議員を訪問し,山本明彦議員の説得を依頼した。
      その結果,金子一義議員の説得により,山本明彦議員が,本件参考人質疑について,生保・損保の各協会長につき,各1時間の質疑とする旨の意向を示した。
      同日,第一生命調査部の側氏が,江崎洋一郎議員に架電し,上記経緯を報告し,参考人招致にあたっての心構え等につき,指導を受けた。
 
58日   山本明彦議員が本件参考人招致について,生保・損保両協会長に対する各1時間の質疑とすることを提案。
 
510日   衆議員財務金融委員会理事懇談会で,衆議員財務金融委員会委員長の伊藤達也議員の判断により,本件参考人質疑の質疑時間につき,生保・損保の両協会長に対し,各1時間実施することが決定。
 
517日頃  第一生命調査部の小谷氏及び側氏は,本件参考人招致において質問をする予定であった山本明彦,佐々木憲昭,鈴木克昌の各議員から,質問内容の事前通告を受けた。なお,鈴木克昌議員は質問内容の事前告知を当初は拒否していたが,小谷氏及び側氏の両名の要請を受けた小沢鋭仁議員が鈴木克昌議員に取り次いだ結果,質問内容の事前告知に応じたものである。
       この後,小谷氏及び側氏は,金子一義議員を訪問し,上記経緯を報告するとともに,9月以降の各生命保険会社社長に対する参考人招致の見通しについての意見を聴取した。
       なお,この際,金子一義議員から,「山本筆頭(山本明彦議員)にはずいぶん頑張ってもらった。くれぐれもよろしく頼む。」という発言があった
 
518日   衆議員財務金融委員会において,本件参考人質疑が実施され,生保・損保両会長に対する各1時間の質疑が行われた。
       なお,この際,山本明彦議員は,不払い発生率について「数字としては比較的少ない…。」,保険金支払い促進の取り組みについて「そこまでよくやられたな…。」等第一生命の立場を擁護する発言を行った。
 
521日  被告を含む第一生命の役職員が,参考人招致の「御礼訪問」として,上記各議員を含む議員に対する挨拶回りを行った。


このことからすれば,上記各議員による,本件参考人招致における質疑時間の変更や,衆議員財務金融委員会における発言,さらにはそれらの前提となる国会議員としての地位に基づき知り得た情報の提供や,これらを行うよう他の議員に働きかけるなどの便宜供与行為が,被告による上記各議員に対するパーティ券購入等の利益供与の結果なされたものであることは明らかである。
被告は,平素から,このように,いざという時に第一生命等のために便宜供与を行ってもらいたいとの趣旨で,特定の議員に対し,前記の各利益供与を継続的に行い,相手方となる国会議員においても,そのことを十分認識して利益供与を受けていたものである
このことは平成19年5月17日の面談において,金子議員から「山本筆頭(山本議員)には,ずいぶん頑張ってもらった。くれぐれもよろしく頼む。」との発言があったことからも窺われる。すなわち,この発言は,参考人招致に関して便宜を図った山本議員に対し,第一生命又は生命保険業界でパーティ券の購入等の利益供与を行うよう依頼をしたものであり,このような発言があることからして,第一生命と特定の国会議員との間で,上記のような便宜供与を期待してパーティ券購入等の利益供与が行われるという癒着関係が構築されていたことは明らかである。(略)
その他の議員についても,第一生命は,いざという時に第一生命に対する国会議員の地位に基づく便宜供与を期待する趣旨でパーティ券の購入等を行い,それを受け取る国会議員においても,そのことを十分認識した上で,その利益供与を受けたものである。これは,パーティ券購入等の相手方の多くが,金融業界に関連する部会や委員会等での活動経験が長い議員や,生命保険業界に関連する主要な役職に就いた議員であることからも理解できることである(乙第1号証32頁の注105を参照)。

 
このような一部特定の国会議員へのパーティ券の購入や接待は社会的に相当でなく、民主主義の「公序」に違反すると原告は第一準備書面で主張した。
() 国会議員へのパーティ券の購入、接待、選挙応援は政治を歪め、民主主義の原則に反する
① 政党への企業献金とその政党の所属の国会議員の政策、活動への期待、要請、請託との対価関係は迂遠である。しかし企業がなす特定の国会議員へのパーティ券の購入、接待、選挙応援はその国会議員への期待、要請、請託とは密接である。何故なら、その特定の議員への企業の期待、要請、請託は明示であれば当然だが、黙示であっても「あうんの呼吸」で判るからである。国会議員がその企業からパーティ券の購入、接待、選挙応援を受けながら、その企業の「利益」の為に活動するのが政治家の常である。企業もそれを期待してパーティ券の購入、接待、選挙応援をするのである。政治家個人の常として、政治活動が企業からのパーティ券の購入や接待、選挙応援によって左右されるとすれば,政治家個人の政治上の主義,施策、政治活動を選挙において訴え,選挙における国民の選択によってその活動に信任を得るという選挙制度の意義を否定し,その根幹をも揺るがすことになりかねず,政治そのものへの批判にも結びつくこととなる危険性を有している。選挙以外の要素によって国会議員の政治活動が支配され、民主主義の根本原則に違反する。
 ② 特に、同一業界が業界団体を結成してパーティ券の購入や接待、選挙応援をするときは,その影響力は個々の企業をもはるかに超えると考えられるから,それが政治家個人に及ぼす影響力は個々の国民によるパーティ券を購入や接待、選挙応援に比してはるかに甚大である。政治家個人の政治活動が業界団体からのパーティ券を購入や接待、選挙応援によって左右されるとすれば,政治家個人の政治上の主義,施策を選挙において訴え,選挙における国民の選択によってその活動に信任を得るという選挙制度の意義を否定し,その根幹をも揺るがすことになりかねず,政治そのものへの批判にも結びつくこととなる。従って,業界団体によるパーティ券を購入や接待、選挙応援するのは国民の有する選挙権ないし参政権を実質的に侵害するおそれがあることは否定できない。のみならず,業界団体のパーティ券の購入や接待、選挙応援することが特定の政治家個人ないし政治団体にのみ集中するときは,当該政治家個人のみが資金力を増大させて政治活動を強化することができ,ひいては国の政策にも決定的な影響力を及ぼすこととなりそれは政治の腐敗を生みだす。
() 国会議員へのパーティ券の購入、接待、選挙応援は刑法の賄賂罪に該当するか仮に該当しなくても賄賂罪と紙一重である
パーティ券を購入したり、接待したりする国会議員に、企業が期待、要請、請託する内容に関しての職務権限があれば、立派な賄賂罪になる。仮に職務権限がない国会議員に対して、職務権限のある国会議員への働きかけを行うならば、斡旋贈賄罪になる。自民党の役職者が自党のある金融部会において、その企業や業界の「期待、要請、請託」内容を決議や申合せをし、職務権限ある他の国会議員を、その決議や申合せに事実上拘束させるなら、限りなく賄賂に近いパーティ券を購入であり接待である。選挙応援は金銭の支払いではないが刑法上の賄賂には無形の対価も含まれる点で同様である。
() 企業と族議員の癒着は民主主義に反する
  日本の企業は、以前から政権政党であった自民党の「特定」の国会議員に対して、企業献金、パーティ券の購入、接待攻勢、選挙応援を繰り返した。これらの「特定」の国会議員達はその見返りに企業、業界の為の政策、政治活動を行った。企業、業界と「族議員」との間にお互いに持ちつ持たれつの不透明な癒着の関係が政治を支配してきた。長い間、この不透明な関係が続いたことが国民の政治不信を招き、2009年の政権交代の要因になった。 第一生命や生保業界も当時政権政党であった自民党の議員のうち自民党の役職者か「財政・金融族議員」を中心にパーティ券の購入、接待攻勢、選挙応援を繰り返した。乙1号証にパーティ券を多額に購入している国会議員である、尾身幸次、石原伸晃、江崎洋一郎議員達は政府や自民党の役職者か、財政・金融担当の国会議員達であった。 もちろん野党の中でも財政・金融に詳しい国会議員などにもイザという時に「保険」の為にパーティ券を購入したり、接待したり、選挙応援なども行っていた。しかしその金額の総額は与党の議員への総額と比べ極端に少ない。 このような特定の国会議員への多額のパーティ券の購入や接待等は社会的に相当でなく、民主主義の「公序」に違反するから取締役の義務に違反する。
このような原告株主の主張に第一生命の被告はどう回答するのか 

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