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小沢元秘書らに有罪判決。
(1)陸山会事件の評価
陸山会の事件は常識的な判決。
小沢元秘書らの無罪の弁明はことごとく排斥されたようだ。
政治家のカネの流れは透明でかつ事実の通り記載しなければ意味はない。まして政治団体が巨額のカネで土地購入自体が異常であるのみならず、その購入時期を恣意的に変え、挙句は、その購入資金を、真実は議員個人のヤヤコシイ「タンス預金」とかの現金でありながら、あたかも銀行からの借入金であるかのごとき虚偽記載をして世間をごまかすようなことはあってはならない。
陸山会事件は小沢支持者の一部ヤメ検弁護士らや「ジャーナリスト」らから「期ずれ」「形式犯」はてはネット上では「農地説」などのガセネタまで流され合法化されようとした。
政治家の政治とカネを巡る問題は「形式犯」などというゴマカシによって免罪してはならない。
政治資金規正法違反は形式犯ではない(政治とカネ141)で指摘した。
何故陸山会は本登記を遅らせたか(政治とカネ240)
≪石川元秘書の言うような理由で意図的に遅らせ、それを収支報告書に記載しないとなれば、それだけ政治資金規正法上の虚偽記載罪の故意があったと認定されることになるのでないかと弁護士なら思う。
石川元秘書は、プロの司法書士に相談した結果、そのような方法も許されると聞いたから、翌年の完全な本登記の時に『取得』したとして収支報告書に記載することも違法ではないと思ったと主張している。法律的に言うと意図的に本登記を遅らせる『故意』があったが収支報告書に記載しないことに『違法の認識がなかった』と主張しているのであろう。苦しい弁明に見える≫
小沢元秘書達は無罪となるか(政治とカネ243)
A「裁判官は平成16年10月に土地代の支出があった事実を認定することは確実。その金の支出時期を本登記の平成17年1月5日に支出したと記載しても良いという石川元秘書の弁明は単なる「情状レベル」の主張とみているのか」
C「最終的に判決がどのような認定になるかは不明だが、規正法の普通の解釈では弁護人の反論は成り立つことは難しいだろう」
(2)西松建設事件の評価
この事件も同様に有罪であったようだ。政治団体を「ダミー団体」とか「隠れ蓑」とかを判決が認容するのかどうか非常に関心を持っていた。
西松事件のような『ダミー団体』であったとしても、その貰う側にどのような『故意』があればよいのか、自民党のKSD迂回献金事件や小渕元総理の「ペーパー団体」を通じての献金事件と比べ、従前の検察の捜査方針と西松事件の捜査について、以前に疑問を述べた。
秘書逮捕は国策捜査か・小渕総理のダミー団体との違い(政治とカネ131)
「ダミー」とか「実態がない」ということで政治団体の団体性を簡単に否定できるなら、今から約10年前に、小渕総理が支配する政治団体を告発した事件も関係者が逮捕されねばならなかったはずである。西松建設などのような、公共工事を受注する「ダーテイな企業」から、そもそも多額の寄付を受けること自体、小沢は野党の党首としては失格。
ダミー団体を違法として、強制捜査をするなら、小渕総理のダミー団体をロクに調べもせずに不起訴にした。http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/58931761.html 他人名義の寄付及びその受領をいうなら、2001年7月にKSDの党費立替問題の告発をした時にも不起訴にした。http://kabuombu.sakura.ne.jp/archives/010716.htm 小沢秘書が無罪になるための要件(政治とカネ181)
この事件は西松からのダミー団体を通じた寄付に関する秘書の故意(認識)が最大の争点。
虚偽記載罪の故意は西松建設が主導的に作った団体とか、実質支配する団体とかいうレベルの認識では足りないだろう。西松の役員と小沢の秘書との間で、ダミー政治団体の金の調達の仕方まで話しているような「ズブズブ」の関係であるなら、完全にアウトである。アウトの可能性は相当高い。 西松事件の背景には次のような裏があったことが裁判官の心証に大きく影響を与えていると思われる。
≪東北地方では、ゼネコンが入札に参加する公共工事について、昭和50年代から、鹿島建設の担当者を仕切役とする談合により受注業者が決められていたが、小沢議員の地元である岩手県下の公共工事については、昭和50年代終わりころから小沢事務所の意向が本命業者の選定に決定的な影響力を及ぼすようになり、更に小沢議員の支援する候補が秋田県知事に当選した平成9年ころからは、秋田県下における一部の公共工事についても、小沢事務所の意向が同様の影響力を及ぼすようになった。
小沢事務所は、これら公共工事の受注を希望するゼネコン各社から陳情を受けて、特定のゼネコンに対して談合における本命業者となって工事を受注することについての了解(以下「工事受注の了解」という。)を与え、了解を得たゼネコンからその旨連絡を受けた仕切役において小沢事務所に確認した上で、これに従って談合をとりまとめるのが常となっており、ゼネコン業界では、小沢事務所の工事受注の了解が、本命業者を決定することのいわゆる「天の声」とされていた。 小沢事務所は、このような談合における決定的な影響力を背景に、ゼネコンに対し、選挙の際の支援や多額の献金を要求し、ゼネコンも、小沢事務所から工事受注の了解を得るため、その求めに応じて選挙を支援し、また、下請企業に要請して献金させるなどして、毎年定例の献金のみでも、ゼネコン1社当たり数百万円から2000万円程度の多額の献金を小沢議員側に行うなどしていた≫ 西松建設と小沢事務所には上記のような長年の臭い関係があり、表向き法廷で元秘書らが必死になって否認していても、裁判所は上記長い、長い≪ズブズブ≫の関係を肯定し、秘書の西松建設からの寄付を「ダミー団体」や「隠れ蓑」団体を通じて寄付を受けたという≪故意≫を認めたのであろう。
西松事件は今後の「ペーパー団体」「ダミー団体」さらには「迂回献金」などの事件への捜査にも大きな影響を与えるだろう。当然と言えば当然の判決。
どちらにしても西松事件、陸山会事件は政治とカネについてはいくら国会議員や秘書が「形式犯」とか「期ずれ」とか弁明しても裁判所には通用しないことを証明した事件であり、国会議員への大きな警鐘になった。
国会議員の政治とカネを追求してきたグループからすると歓迎すべき判決だ。 小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、元秘書3人が政治資金規正法違反(虚偽記載)に問われた事件で、東京地裁(登石郁朗裁判長)は26日、元同会事務担当者の衆院議員、石川知裕被告(38)に禁錮2年、執行猶予3年(求刑・禁錮2年)を言い渡した。後任の事務担当者、池田光智被告(34)は禁錮1年、執行猶予3年(同・禁錮1年)、中堅ゼネコン「西松建設」からの違法献金事件でも併せて起訴された元公設第1秘書、大久保隆規被告(50)は禁錮3年、執行猶予5年(同・禁錮3年6月)とした。
判決は、小沢事務所の会計処理について違法性を認定。「合理的説明なく4億円の存在を隠そうとした」と述べた。水谷建設からの1億円の裏献金についても検察側主張を認めた。全面否認していた元秘書3人がいずれも有罪とされたことで、同事件で強制起訴され10月6日に初公判を迎える小沢元代表には厳しい情勢となった。 公判で検察側は、小沢元代表からの4億円を政治資金収支報告書に記載しなかったことについて「多額の資金の流れを隠す悪質な犯行」と指摘。この4億円を隠蔽(いんぺい)するため、土地購入日に受けた同額の銀行融資を記載した上、同時期に複数の関連政治団体から多額の入金をしたり、土地登記を翌年にずらすなどの偽装工作もあったと主張した。 これに対し、石川被告は報告書の借入金欄に「小澤一郎 4億円」とあることを根拠に、正しく記載したと反論。銀行融資は同額の陸山会の定期預金を担保にしており、実質的に使える資金に増減がないことなどから「計8億円の借り入れとなると実態に反すると思い、融資は載せなかった」と釈明した。一方、池田被告は「元代表の4億円は一時的な預かり金で、返済の際も載せる必要はなかった」と食い違う説明をしたうえで、違法の認識がなかったとした。 会計責任者だった大久保被告は「名目上の責任者に過ぎなかった」として他の2人との共謀を否定。計約3500万円の違法な企業献金を受領したなどとされる西松建設事件でも「企業献金ではなく政治団体からの許容される献金と認識していた」と無罪を主張。 検察側は、虚偽記載に至った背景として、土地購入前後に中堅ゼネコン「水谷建設」から計1億円の裏献金が石川、大久保両被告に渡ったと主張したが、2人は全面否認。地裁は6月、「取り調べに問題があり任意性がない」として、石川、池田両被告が大久保被告や小沢元代表に4億円を記載しないことを報告して了承を得たとする供述調書などを却下した。【野口由紀、山田奈緒】 |
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河村官房長官は、2009年9月の自民党政権末期のわずか16日間で2.5億円の官房報償費を使った。原告はこの使途に関する文書について情報公開請求を行った。
その文書とは
1 報償費支払明細書
2 政策推進受払簿
3 支払決定書
4 出納管理簿
5 領収書
である。
上記1の「報償費支払明細書」の記載事項は
* 前月繰越額(不明だが、もし残っておれば2.5億円は不要になる)
* 本月受入額(これは2.5億円は明白)
* 翌月繰越額(ゼロ)
* 支払年月日(9月1日から16日)
* 支払金額(合計2.5億円)
* 使用目的区分(これがわかっても政策推進費、調査情報対策費、関係活動費)
という抽象費目が分かるだけで、およそ誰に、いくら払ったか不明)
ほとんどが判明している事実
それでもなお、秘密にすると云う。
2 「政策推進費受払簿」の記載事項は
* 前回残額(どうせゼロ)
* 前回から今回までの支払額(1回か2回)
* 現在残高(ゼロ)
* 今回組み入れ額(2.5億円のうちたとえば2億円)
* 現在額(ゼロ)
ほとんどが判明している事実
それでもなお、秘密にすると云う。
3 支払決定書は、上記費目以外に
* 相手方(これを秘密する場合は書く必要がないから実質相手方を書いていない可能性あり)
4 出納管理簿 ほとんど3と同じ費目を書く程度。
5 領収書
これには相手方氏名、金額、領収書の日時などの記載がある
この相手方といっても、2.5億円の大半のカネの受取人は河村長官の可能性があり、そこからどこに配ったかの領収書はない可能性あり
あっても、飲み屋であったり、タクシー会社の会社である程度。 これに対して千代幹也証人は非開示決定をした当時の内閣官房総務官。現在は内閣官房広報官。
尋問期日は今年の12/20日(火)午後1時半から午後5時。
場所は大阪地裁の806号法廷。
国の尋問時間は30分。
原告側の反対尋問時間は90分となった。 前回の昨年8月のときは傍聴者多数により傍聴券が交付された。
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『渡邊社長は特定の国会議員に対する接待費などを返せ』という代表訴訟を東京地裁に提訴した。http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/62940115.html
その第1回口頭弁論が9/15日(木)午前11時半、東京地裁の民事8部の601号法廷で開催される。
渡邊光一郎社長から答弁書が提出された。同時に元裁判官らの弁護士3名からなる56頁の「意見書」なるものが乙1号証で提出された。
答弁書や「意見書」なるものを見ると、第一生命の政界工作の面白い実態が判る
①平成16年4月から平成22年3月まで国会議員への政治資金のパーテイ券が合計1億0108万6000円もあること、
②同年の期間に、政治資金のパーテイ券の国会議員別では、尾身幸次には39回合計531万円(落選したから22年度はゼロ)、石原伸晃は41回合計494万円、小沢鋭仁には29回で合計204万円、佐々木憲昭はゼロ・・・・という国会議員別の明細が明らかになったこと、
③国会議員への接待費が同じ期間に608万円余であること、
④参議院財政金融委員会で共産党の大門議員の追及があり、マスコミで第一生命が「政界工作」を行っていると批判されたことなどから、平成22年4月以降は議員との飲み会を中止したこと
⑤選挙における国会議員の「激励訪問」は役員としての業務を「放棄」していると批判し、この間の役員報酬を返還せよと訴状で書いたものだから、≪移動の車中、時間を見つけ支社長等との意見交換を行い有益な情報の収集もした≫ことなど(実に幼稚な反論)
それにしても、第一生命側は、原告が求める政治家との「癒着」の実態については、比較的正直に回答してきているように思う。その点は代表訴訟にありがちな、事実関係も原告が立証せよという立場でない点は評価できる。
その上に立って、原告としては、第一生命が、何故、そこまで政治家にペコペコするのか、生保業界と国会議員との根底に何があるのかを問いたい。
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≪山岡国家公安委員長を追及するなら17億円の組織対策費を追及せよ≫
野田佳彦政権の閣僚の顔ぶれについて、自民党など野党は「攻めどころ満載の内閣」(自民党幹部)とほくそ笑んでいる。野田首相の低姿勢ぶりに調子が乱れた野党各党だが攻勢を取り戻し、自民党は山岡賢次国家公安委員長と安住淳財務相らをターゲットとする構えだ。
山岡氏はかつて自民党がマルチ商法関連業界との関係を何度も追及してきた経緯がある。その山岡氏が消費者担当相を兼務することに、みんなの党の渡辺喜美代表は「あきれた人事だ」と非難。自民党の大島理森(ただもり)副総裁は「しっかりデータをそろえて鋭く対応していく」と宣戦布告し、伊吹文明元幹事長は「秩序の根幹たる司法と治安が心もとない」と批判した。石破茂政調会長も「問題があって閣僚に登用されなかったと聞くが、国家公安委員長にふさわしいのか」と対決姿勢をあらわにした。(産経新聞) 自民党等は山岡国家公安委員長をマルチ商法関連業界の件などで追及るという。そんなチンケな話でなく、小沢代表当時に山岡氏が民主党から組織対策費として17億円も受けとっていることを真正面から追及すべきだ。 自民党の組織対策費もひどいが、小沢民主党代表当時の組織対策費の支出はあまりにも自己の子分に配りすぎる。
平成19年4月に、地方議会の選挙があり、同年の7月に参議院の選挙があった。民主党が伸びた。しかし延びた理由が、選挙ブローカー等に裏カネを配って選挙に勝ったというのでは自民党政治そのもの。
政党が配る巨額の組織対策費の追及なくして、チンケなマルチ商法とか韓国人の外国人からの献金の追及など、追及に反対はしないが、小さい、小さい事件。
組織対策費は、政党から国会議員に配るのは規正法21条の2第2項で許される。しかし
*貰った山岡氏が地方の民主党の地方支部に配れば貰った支部は政治資金規正法で届出する必要あり。しかしその届出はない。規正法12条違反。
*貰ったのが国会議員・地方議員個人なら規正法21条の2第1項違反。
*選挙ブロカーが貰ったのなら買収で公職選挙法違反。
*労働組合の幹部が貰いポッポにいれたのなら脱税
山岡から貰った側が全部犯罪になり、その金額は巨額。
この1年間に合計17億円を山岡から貰った連中達は一体誰なのか。
自民党が本当にやるやる気ならこの17億円を追及すべき。
もちろんこの金を追及すると自民党も返り血を浴びる。それこそ、国民が期待する政治とカネの透明化。
山岡の巨額の組織対策費の追及なくして、外国人の寄付など小さい、小さい!!
野田総理を支持するわけではないが,わずか在日の人から15万円とかと比べれば、ケタが違う。
産径新聞を始めマスコミなどが民主党の山岡氏の組織対策費を追及すべきだが何故かあまり騒がない。自民党も返り血を浴びては自民党擁護マスコミの≪使命≫が無くなるからか!!と疑いたくなる。
◇山岡賢次氏への「組織対策費」支出、総額17億円310万円
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橋下知事・大阪維新の会の暴走は実に危なかしい。
教育は政治が介入するとロクなことはない。戦前に軍部が、戦争に突入した時に教育に介入し子供たちに「愛国心」=国(当時の政府)の方針を「愛すること」を教えた。
多くの若者が戦争に疑いを抱かず、お国の為に死んでいった。同じ過ちを橋下知事・大阪維新の会がおかそうとしている。
教育の「仮想敵」なる教師を作り、それを厳しく批判することは閉塞状況の打破になるかの幻想を与え、それに多くの市民達が、大阪維新の会に拍手喝采を浴びせる。
教育に拙速は禁物。
教育に、ど素人の政治家が介入することは、≪一時の政治家の気分、感情、思いつき・・・・≫などに子供の教育が左右されては子供が可哀想だ。介入するという知事・維新の会の府会議員達は子供に教育を語るほどの立派な人格者か。
大阪の弁護士の集団である自由法曹団の声明である。私も賛同した。それを紹介する。
大阪維新の会・「大阪府教育基本条例素案」を弾劾し、成立の阻止を訴えます−憲法・教育基本法に背き、教育のあり方を根本から歪めるもの−
自由法曹団大阪支部
1 はじめに
大阪維新の会は,2011年8月22日,「大阪府教育基本条例素案」(以下「条例案という)」を発表しました。
「条例案」は,異常に長文の「前文」をかかげて,政治による直接の教育支配の必要を打ち出し,しかも知事の絶対的な権限を強調し,かかる支配に添わない教師をはじめとして教育委員を含む教育関係者に対して,懲戒・分限・罷免などの処分によって排除する露骨な意図を明らかにするものとなっています。
そして条例案は,かかる条例案をもって,「府の教育に関する最高規範」であると宣言しています。
2 教育への政治介入は憲法の趣旨に背くもの
そもそも,戦後教育の政治的中立性をうたい、これを教育委員会制度等によって担保している現行の教育法制の趣旨は,教育が,戦前の国家主義・中央集権主義教育行政によって,時の政府の意のままに歪められたことを反省し,軍国主義教育の解体をめざそうとするものでした。
条例案は,今日の教育が依拠すべき憲法に真っ向からそむき,教育を根底から破壊しようとするものです。
3 府民の願い・要求を無視するもの
また,貧困化が進む中で家庭に問題を持つ生徒が増えるなど,教育の現場が一層複雑化する状況において,府民が求めているのは, 個々の児童・生徒に応じたきめ細やかな教育行政であり,そのための教員の充実などの条件整備により,子どもの人格形成を図ることです。
条例案は,このような府民の要求に関する認識を全く欠如しているものです。
4 競争主義の徹底による敗者切り捨て
そして,子ども達の教育のあり方として,憲法・教育基本法がめざす人間像の形成を目的に掲げるのではなく,むしろこれに真っ向から対置する仕方で,国家主義的・競争主義的人間像の実現を目指すものとなっています。
すなわち,学区制の撤廃したうえで,学力調査の結果の公表することにより,学校の序列化を徹底し,さらに最下位となり定員割れが3年間続いた高校は統廃合することにより,「敗者」として切り捨ててしまうのです。
このように,新自由主義の根本をなす競争原理・自己責任論の思想のもと,競争に負けないことに価値を置き,競争に負けた児童・生徒は自己責任によるものであり,価値のない人間であるという観点を教育に持ち込もうとしています。
これは、まさに財界の求める人間像と教育のありかたに沿うものです。
5 教育関係者に対する徹底した管理主義
そして,これら不当な目的を達成するため,教員に対して,知事らの教育支配に服従することを義務づけ,これに対する抵抗を排除するために,教員などの教育関係者に対して,懲戒・分限・罷免などの処分を手段とする徹底的に管理主義的な体制を敷くものとなっています。
その結果,教員等の教育の自由の保障,教育条件の整備・改善などの要請がほとんど顧慮される余地のない構造となっています。
また,加えて強調したいことは,児童・生徒の保護者や「周辺地域住民」に対してまで,知事の学校運営への協力を義務づけ,これに対する抵抗を容認しない意図を鮮明に打ち出しています。
6 法解釈をねじ曲げる「最高法規」性
そのうえで,条例案は,「この条例が府の教育に関する最高法規であって,この条例に反する一切の府における条例・規則・指針などは無効である。」としています。
言うまでもなく,条例制定権は,法律の範囲内においてのみ認められるのであり(憲法94条),国の法令に準拠している条例・規則・指針をこの条例によって無効とすることができないのは当然です。
ところが条例案の内容は、知事の絶対的権限、行政の恣意的な運用を許すものとなっており、事実上条例によって憲法・教育基本法等を改変することを可能とする違法を犯すものです。
7 まとめ
このように,憲法・教育基本法が目指す教育の目的と理念、教育行政のありかたをを根本から歪める条例案の成立を認めることは,大阪府にとどまらず、わが国の教育のありかたに重大な影響をもたらすものであり、また大阪府のみならず,我が国の教育史に汚点を残すことになるものであり、到底容認できません。
よってわたしたちは、大阪府民にとどまらず、わが国のすべての人たちに条例案の成立を阻止することを訴えるものです。
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