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9月26日陸山会秘書事件の判決がある。この事件についてメンバー3名で議論した。以下その概要。
1 調書の不採用について
A「東京地裁が元秘書などの検面調書を却下したことをどうみるか」
B「今までの裁判官の認識だったら、検事の『あの程度の誘導、脅迫』程度では検面調書の却下をしなかっただろう。驚きだ。」
C「検事の取調べに関する世論が裁判官にも反映しているのだろう」
2 調書の不採用は有罪、無罪に影響するか
A「このことは元秘書らの有罪、無罪とは関係するか」
B「石川元秘書と大久保との虚偽記載に関する共謀の事実の立証については検察の打撃は大きい。収支報告書の実際の作成は石川と池田であるので、大久保との共謀に赤信号がついたと言える」
C「却下された検面調書を見ると、ある時期以降の調書が採用されなかっただけで、それ以前の石川秘書らの、検面調書は採用されている。この採用された調書に石川元秘書は大久保からの指示、監督のもとで作成したという点を認めているので、それほど簡単ではないだろう。必ずしも連動しないのではないか」
A「採用された検面調書があるのでその調書内容如何になるね」
3 小澤一郎から4億円の借入金の不記載について
A「石川元秘書の起訴事実に【平成16年10月初めころから同月27日ころまでの間に、小澤一郎から合計4億円の借入れをしたのにそれを記載しなかった事実】が起訴されているがこの点はどうか」
B「平成16年度の陸山会の収支報告書に記載のある『平成16年10月29日4億円』の記載は『平成16年10月29日りそな銀行から借り入れた4億円である』と捜査段階では供述していたが、その検面調書が採用されないとなると、検察は小澤一郎からの借り入れた4億円の不記載を何で立証するのか、厳しいと思う。」
C「もし、裁判官は石川元秘書の検察は小澤一郎からの借入れた4億円の不記載を認定するとすれば、一番簡単なのは①収支報告書に記載のある4億円の借入日時が平成16年10月29日と記載されていること=それは銀行からの借入日時であること②石川元秘書の小澤一郎からの借入れた4億円を12回に分散して陸山会口座に入金していることから、最初からそれを隠ぺいしていること③銀行からの借入は必要ないのにあえて借り入れている事実・・・・等の事実から石川元秘書の公判廷の供述を信用できないと切ってしまうやり方だろうね」
A「石川秘書は小澤からの4億円の借入金を平成16年度の収支報告書に書いたと言い、他方池田秘書は小澤からの借入金を平成19年5月に返済した事実があるのに平成19年度の収支報告書に書かなかったのは単なる「預かり金」であったからと秘書間で違うことを述べている。これが裁判官の事実認定に影響があるか」
C「石川、池田の元秘書間で全く違う弁明は、石川秘書の小沢借入金を記載したという石川秘書には不利に働くだろう」
B「裁判官はそのような立場にたつかどうかは不明だが、特捜の捜査は供述に頼り過ぎの為に、このような困難な立証になったのだろう」
4 土地代金の支出は本登記の時期に記載すれば良いのか。
A「石川元秘書は『平成16年10月5日及び同月29日、土地取得費用等として合計3億5261万6788円を支払ったのに、同収支報告書にこれらを支出として記載しなかった』事実で起訴されている。石川秘書が本登記時(平成17年1月5日)に記載すればOKと思ったと反論しているが、これはどういう意味があるのか」
B「収支報告書に時期はずれても本登記時に記載すれば良いと思ったという石川元秘書の弁護人の主張は『虚偽記載の故意がなかったということ=違法の認識がなかった』という主張だから無罪。虚偽=嘘の記載をする故意が必要なところその意図がなかったという反論である」
C「規正法同法12条1項では、「すべての収入・・・及び「すべての支出・・・について、当該収入・支出があった年月日等を収支報告書に記載しなければならないと規定している。実際に現金等の出入りがあるごとにその旨の記載を収支報告書にしなくても良いとなれば、政治資金の収支の時期を【恣意的】に公開する恐れがあり解釈として間違っているのでないか。本件では土地代の支出は平成16年10月であることは確実だから、この支出時期をずらすならば、その時期のずれに客観的に相当な理由が必要だ。石川秘書の時期のずれの弁明に裁判官がシツコク聞いているのはこの為ではないか」
A「裁判官は平成16年10月に土地代の支出があった事実を認定することは確実。その金の支出時期を本登記の平成17年1月5日に支出したと記載しても良いという石川元秘書の弁明は単なる「情状レベル」の主張とみているのか」
C「最終的に判決がどのような認定になるかは不明だが、規正法の普通の解釈では弁護人の反論は成り立つことは難しいだろう」
5 水谷建設1億円の金は虚偽記載罪にどのように影響するのか
A「時期をずらした理由に検察側は水谷建設などの裏カネがあったと必死に立証しているが、このことはどう関係するのか」
B「時期をずらした本当の理由は4億円の金の中に検察はゼネコンの金があったからだと虚偽記載の程度が悪質というレベルの立証にしかすぎない。本件事件の虚偽記載にそこまで立証する必要性がない」
C「石川元秘書は民主党の代表選が平成17年9月にあるので、その時に陸山会が大きな金額の土地を購入していることが争点となる危険性があったので、時期を意図的にずらしたことを認めているので自白したようなものであるからこの立証は不要と思う点では一致する」
A「では検察はそれを何故、シツコク立証しようとするのか」
B「検察の意地・メンツではないか。検察は西松建設事件で強制捜査した中で、陸山会の平成16年10月の土地購入代金の金の出どころをはっきりしない事実=陸山会の通帳に12回にわたって3000万円から5000万円の金が入っていることを掴んだ。そこで当時東北のゼネコンから裏カネが入っていると思い捜査した。しかしその金に見合う裏カネをつかむことができなかった。2009年8月の総選挙前だった関係で世間の批判を浴び、特捜部の捜査が頓挫した。しかし彼らは何としてもこの続きの捜査をしたかったのではないか」
A「何故、捜査が再開されたのか」
B「特捜部は西松建設事件の捜査でつかんだ土地代約4億円の原資を探す為に大義名分が必要だった。その為に、土地の購入の時期などをずらしたことを、ある新聞にリークし、本件土地購入問題を再燃させ、その上、どこかの市民の告発を待って捜査を再開したのでないかと思う」
A「特捜の意図は別にして、裁判官は水谷建設の1億円の金を認定するか」
B「判決は水谷建設の1億円の点を認定せず=その認定は困難だからでもあるが、石川元秘書の公判廷で認めている民主党の代表選があるから時期をずらした点だけを認定して有罪とすることもあるのでないか」
C「いわゆる、逃げた判決もあり得るだろう。しかし他方では、裁判官の常識では水谷建設の1億円を利害関係がない水谷の関係者が検察や公判で供述・証言することは、普通はあり得ないと思っている。大久保は西松建設事件で、東北の談合を仕切っていた者と連携してゼネコンに金を要求している供述調書などはバッチリ採用されているのだから水谷建設の1億円を認定する可能性も高いのでないか」
B「検察もオカシイね。自信があったら水谷建設の1億円の虚偽記載で立件すれば良いのに、それをしない事実を、裁判官はマイナスに評価するから、水谷建設の1億円を認定できないのでないか」
A「水谷建設の1億円は蓋をあけてみないと判らないということになりそうだね」
6 判決予想 B「大久保は無罪の可能性が50%か。他の被告人は有罪が80%以上」 C「大久保は有罪なら実刑、石川も実刑の可能性が半々、池田は執行猶予か」 この事件の事実経過
① 2004/9/末頃 世田谷に土地が3億4264万円での売りに出ていた。大久保秘書らが小沢議員に相談し購入することを決定。小沢議員の関連する政治団体のカネを集めれば土地資金が賄えるがそれでは各政治団体の運転資金が枯渇してしまうので小沢議員の個人の4億円を借りることになった。
② 10/5 売買契約締結。売買金額3億4264万円、10/29に売買残金を払い、所有権移転登記をする旨の合意。この日に手付金などを支払った。
③ 10/12頃 小沢議員から個人の現金4億円を石川秘書が保管。この時小沢議員から「純粋な個人資産だから間違いなく返すように」言われたと言う。
④ 10/13に石川被告は陸山会の口座がある、4銀行4支店を順次回り、3000万から5000万円ずつ合計1億8千万円を分散入金。10/18、10/21、10/25に合計5000万円、10/27に5492万円を順次分散入金。検察陳述によると5銀行6支店の陸山会6口座に12回に分散入金した。
⑤ 10/15に陸山会口座に5000万円入金あり。検察冒陳では、10/13(金曜)水谷建設から受け取った現金を月曜に入金したと主張。弁護側否認。
⑥ 10/中頃に石川、大久保は売主側に、残金支払及び本登記を翌年にできないかと相談したが、断られる。そこで石川秘書は司法書士に相談したところ、残金は決済しても仮登記をして翌年に登記をすれば大丈夫というアドバイスを受けた。
⑦ 10/28、他の銀行口座に分散入金した金をりそな銀行衆議院支店の陸山会口座に振り込み入金した。陸山会の口座残高は4億3500万円余となった。
⑧ 10/28午後4時ないし5時ごろに石川秘書は銀行に陸山会の4億円の預金担保に小沢個人に4億円の融資を受ける相談を持ちかける。
⑨ 10/29、土地代金決済予定の午前10時前に、3銀行3支店の順次回り、民主党岩手県第4区総支部口座等から合計3億500万円を、りそな銀行衆議院支店の陸山会口座に送金手続をした。
⑩ 10/29午前10時半頃、土地残代金3億3264万円等合計3億3753万6788円を支払った。
⑪ 同日、原契約を維持したまま、金を払い、土地も引渡し、仮登記をして本登記を2005年1月7日にする旨の合意書を作った。
⑫ 10/29上記⑨のあと、(検察の冒陳では午後1時過ぎ頃)陸山会名義の定期預金4億円を設定した。これを担保として小沢議員個人の口座に4億円のりそな銀行から借入が行われた(りそな借入金)そのあと小沢個人口座から、陸山会名義の口座に振り替えられた。この借入金は銀行との契約書の借主は小沢個人。
⑬ 2005年1月7日 本登記。
⑭ 2005年3月31日 陸山会2004年収支報告書を総務省に提出した。
イ.この収支報告書に本件土地の所得費「3億5261万6788円の支出」を記載しなかった(争いがない)
ロ.2004年10月月29日、民主党岩手県第4区総支部から7000万円、小沢一郎政経研究会から7500万円の各寄附を受けたのにそれを記載しなかった。(争いがない)
ハ 収支報告書に小沢議員からの「平成16年10月29日小澤一郎4億円借入」の記載がある。検察はこの収支報告書の記載は2004年10月29日の「りそな借入金」であるというに対して石川秘書側は「10月12日小沢現金借入」を記載したと言う。
⑮ 2005年4月5日小沢議員の資産等補充報告書提出。これには「借入金400,000,000円」「貸付金400,000,000円」がある。
⑯ 2005年10月31日 上記⑪の定期預金2億円を取り崩し、銀行に2億円返済した。2億円の定期担保は継続し、借入金2億円は残った。小沢議員の資産等補充報告書には2億円の借入と貸付金の記載となる。
⑰ 2006年3月31日2億円の担保が取崩され、2億円が銀行に返済された。
⑱ 2006年3月 2005年度収支報告書提出。
⑲ 2007年5月 小澤4億円返済( しかし翌年3月の収支報告書に記載せず)
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≪オリンパスは高裁判決を尊重し何故このような事件が起こったか、第3者委員会を設置し再発防止策を検討せよ≫
「オリンパス」の社員である浜田正晴さんが、会社の内部通報制度を利用したことに対する報復として他の部署に配転させられた事件。濱田さんが、その配転を無効とすることを求めた裁判で、一審の東京地裁は濱田さんの請求を全部棄却したが、東京高裁第23民事部(鈴木健太裁判長)は8月31日、浜田さんの請求をほぼ大筋で認める逆転判決を言い渡した。
高裁判決は濱田さんの通報を「立場上やむを得ずなされた正当なもの」と指摘し、「これを問題視し、いわば制裁的に配転命令をしたものと推認できる」と会社側の配転を無効とした。
公益通報者保護法が2004年に制定されてから企業の内部通報制度を利用して通報した事件でその内部通報制度に自ら定めたルールに会社側が違反したことを理由に人事異動を無効にした初めての裁判例。
裁判所は従業員の解雇事件では解雇無効にするケースが比較的多いが,配置転換を無効にするのは極めて慎重である。
配転理由は、後でもっともらしい屁理屈をいくらでも主張できること、裁判官は内部告発などと無縁の社会で生きているなど世間知らずの上に、自分達も3年か4年に一度配転させられる人事制度になっていることなどから、企業の配転という人事権の行使に甘い。
とブログに書き、内部告発裁判に裁判員の導入を言うのはこの為である。
それにしても、この事件は通報対象事実が法例違反などでなく、企業の倫理違反であること、コンプライアンス室が濱田さんの氏名を上司に伝えたこと=守秘義務違反など、企業内部の通報制度に違反する会社のあり方を批判して、配転を無効にした事例であり、今後の企業の通報者へのあり方に大きな影響を与えるだろう。
判決全文は公益通報支援センターのHPにあるので読んで頂きたい。
この判決を読むとオリンパスという会社は何と非常識な会社かと思う。
濱田さんの主張によると、自社と共同で開発する最重要顧客である会社の社員をその『情報』を持ったまま、ひっこ抜き、そのあげく、もう一人の社員まで引き抜きにかかった。この時に、濱田さんが、このような最重要顧客の社員の引き抜きはオリンパスの信用を無くすので、やめて欲しいと会社のコンプライアンス室に通報しただけである。マスコミやネットに公表したわけでもない。
本当に会社の将来を思い通報した濱田さんを、会社のコンプライアンス室は濱田さんの上司に通報者は濱田さんと伝えるなどのお粗末もあり、担当役員も、濱田さんと上司に≪仲良くやれ≫などとお茶を濁しただけであった。
ところが、上司はそれを恨みに思い、濱田さんを他の部署に配転した。
その上、次々と配転し、合計3回も配転する有様であり、しかも配転先で、JR西並みの≪日勤教育≫同様の無内容な業務を命じるなどの≪いじめ≫が行われた。
不可解なのは、オリンパスの人事部がたやすくこのような配転を認め、しかも濱田さんからの訴えがあった時に裁判をして濱田さんが≪得意先の人物が入社するのを嫌悪したから内部通報した≫などと適当な屁理屈をつけ裁判で長々と争うことを決断した役員達の姿勢である。
内部告発者を不利益取扱をする役員に株主代表訴訟を!(公益通報34)http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/59363034.html
このブログで次のように指摘した。
≪労働者は解雇されれば生活の為に裁判をするが、配転され一応給料が払われていると、あえて裁判までして争うのは難しい。配転という会社の人事権を主張して、裁判を長引かせることもこの裁判の提訴を難しくする一要因。仮に裁判で負けても、原状に戻せば足り、せいぜいこの間の慰謝料を100万か200万払えばよいとして「公然」と不利益取扱を行う。
すなわち、公益通報者保護法に違反して配転などを行い、その為に裁判で敗訴した場合に、その裁判の為に 「支出した弁護士費用や裁判対策費用」 「コンプライアンスが機能していない企業としての批判されることによる信用損害」 などを役員個人に補てんを求める株主代表訴訟だ。 公益通報者保護法、又は自ら定めたコンプライアンス規定(内部統制システム)に従い、早期に是正すべき注意義務が役員にはあることは明白。 そもそもこのような会社の経営者は自ら定めた内部統制システムを守れないのであるから、およそ社会、消費者、取引先などから信頼されるはずがない。≫ 長い目でみれば、このような会社のトップには損害を補てんさせ、その上辞めてもらうのが株主の長期的な利益にも合致する。 オリンパスが最重要顧客である得意先の従業員を引き抜くなどの企業倫理に違反する実態がますます係争すればするほど広がっていく。
オリンパスの会社にとって、この事件は最高裁に上告せず、この事件を外部の第3者委員などをいれ、再発防止策を講じることが今の会社のトップに求められる。この事件を苦い教訓とすべきである。それが今後も消費者や社会の信用を獲得する有名企業としての期待される役割であろう。
もし最高裁に上告し、オリンパスが敗訴した場合は、自ら定めたコンプライアンス規定(内部統制システム)に従い、早期に是正すべき注意義務が役員にはどの程度あるか、公開の法廷で議論する絶好の良い事件。
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野田新首相(民主党代表)は30日、次期幹事長に輿石東参院議員会長の起用を内定した。 野田氏は30日午後、党本部で輿石氏と会談して正式に就任を要請し、輿石氏も受諾した。(2011年8月30日16時55分 読売新聞)
輿石氏が野田内閣の民主党の幹事長となるという報道は驚きだ。
かれは小澤一郎の一の子分。そのお陰で上記のような組織対策費を貰っている。
◇輿石東氏への「組織対策費」支出、総額4000万円 輿石はこの金をどこに使ったのか。説明すべきであるが、何も語らない。
組織対策費は、政党から貰って、コッソリ個人のポケットに入れても、一切使途を公表する必要のない金である。このような闇金を配る政党の代表・幹事長はもちろん、貰う議員も、国民は信用すべきでない。
そのような過去の「前歴」がある議員を幹事長に選ぶ野田党首もドッコイ、ドッコイ。
これでは民主党が組織活動費を使わないという前岡田幹事長のせっかくの国民への約束=政党の金の透明化が崩れる危険性大。
野田政権のこのような幹事長人事では先は見えた。あまり国民は期待すべきではない。
自民党も組織活動費を使っているからお互いに持ちつ持たれつ。
その上、政党交付金(税金)をお互いに闇に使いたい政党が大連立を組めばもっとカネは闇に消える。
被害者は国民となろう。
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自民党河村官房長官がどさくさに紛れて、2.5億円を食い逃げした。その情報公開請求裁判が本日(8/23)大阪地裁であった。
原告は千代幹也証人の採用を申請していた。
国は、安倍官房長官時代の官房報償費で一度証言したのでその証言記録で十分であり千代証人の再尋問は不要と何回も反論してきた。その為に約半年間この採否をめぐって空転してきた。
裁判所は、官房報償費の一般的性格は安倍官房長官の裁判で証言していることで十分。しかしこのわずか16日間で2.5億円を費消したことに関して、何故、その対象文書を非公開にしたかは、安倍官房長官時代の証人尋問ではそれがなされていないという趣旨の説明があり、千代幹也証人を、裁判所は再証拠調べすることを双方に伝えた。
本来なら、いつ、千代証人の証拠調べをするか今日、決まるはずだったが、国はいつもの通り、引き延ばしを図り、「千代証人は今は忙しい内閣広報官なのでいつできるか分からない」などと言って証人尋問期日を決定することに抵抗した。
裁判所から9/20(火)午前11時半に「いつなら千代証人が出廷可能か準備して欲しい。そこで千代証人をいつ、何時間尋問するか」最終決定することになった。
早ければ今年の12月か国会が正月休みの1月はじめごろになりそうだ。
河村長官がわずか16日間に2.5億円を使ったという。真実は自民党の幹部で山分けした政権末期の食い逃げであろう。
それをつぶさに見てきた千代幹也証人の採用を、国の激しい抵抗がありながら、裁判所が採用を決定したことは、この異常な時期の支出に、何故、千代幹也証人が「16日間の対象文書」を非公開にしたか疑問を持った現れであろう。
本来ならこのような異常な官房報償費の支出は国会で河村長官を≪証人尋問≫すべき重要課題。しかし多数党の民主党は官房報償費を使いたい故に自民党の2.5億円にダンマリを決め込んでいる。自民も民主も官房報償費問題では同じ穴のムジナ。党首が変わるというが誰がなってもこの問題は永久に≪闇≫に葬られそうである。
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日本民主法律家協会という法律家の団体がある。その団体が「法と民主主義」という雑誌を月1回発行している。
その団体が50周年記念の「法と民主主義」で特集を組むという。
≪法律家運動各分野のリーダーと目される50人のベテランに、メッセージを依頼し、これを受けた若手50人をレシピエントとして受け止めていただいて、「世代を超えた書簡集」とする企画≫という。
今週の初めに編集長の沢藤統一郎弁護士から
≪株主オンブズマン運動は、市民が株主という形で企業をコントロールする試みだ
と思います。これまでは、民主主義的な政治運動は別として、労働組合運動と消費者運動が試みて達成し難い課題に取り組んでいるように見えます。 企業自身が、企業倫理やCSRを語らざるを得ない時代の中で、この運動の発展 の展望は開けていると注目しています≫と原稿依頼であった。 沢藤弁護士の上手い話しに乗せられ原稿を承諾した。 言わば年寄り弁護士の「遺言」特集。自己満足のようなもの(笑い).
若い弁護士が読んでくれるかどうかはわからないが、総括するには良い機会と思い、原稿を書いた。以下その原稿である
1996年2月に、「(有)株主オンブズマン」を森岡教授(関西大学経済学部教授)松丸正弁護士らと結成した。この300万円の資本金はハザマ株主代表訴訟で入った弁護士報酬が原資だった。ゲリラのようなもので「敵」からの武器(資金調達)で生まれた市民団体であった。
(注)当時はNPO法人組織がなかったので、多くの株主の株式を登録してもらう関係で、責任主体がはっきりする有限会社にした。社長は森岡孝二教授.当時、企業を監視する珍しい会社と報道された。その関係もあり上場企業の250社の株主が登録してくれた。現在はNPO法人。
同年6月、破たんした住専「日本住宅金融」経営陣らに株主提案を起こしたのを手始めに、高島屋、野村証券、神戸製鋼所の総会屋への利益供与事件、住友商事2004億円銅取引事件、リコール隠しの三菱自動車工業、橋梁談合事件、と次々数多くの株主代表訴訟などを提訴した。
この10数年間は、バブルが崩壊し日本の企業のコンプライアンスの破綻が一挙に噴出し、社会が企業の勝手な論理を許さない時期の始まりでもあった。
これらの代表訴訟は、従前の判例・学説などがなく、弁護団が事件に相応しい新しい法理論を主張することばかりであった。
一般的に若い「理論的」な弁護士ほど、法的に物事を考えすぎ、新しい裁判に消極的になる傾向が強い。ハザマの株主代表訴訟のときに、ワイロを払っても企業が最終的には儲けているのだから「損害」がないという「高邁な法理論」を展開する弁護士もいた。そんな非常識な法論理を裁判官がとればそれは世間の笑い物と笑い飛ばした。
おなじように株主代表訴訟を勝ち負けにこだわることが間違いということを繰り返した。
「株主代表訴訟は負けてモトモト、勝てば儲けもの。これらの裁判は企業内で行われていることの違法・不正行為の実態の情報公開と、企業の常識(=市民から見ると非常識)を公開の法廷で論争・追及すること、再発防止にあり、企業改革の手段」と言い続けた。
裁判は、法的土俵上での争いではあるが、「法論理」だけで終わるわけではない。そこには道理、常識も支配する。しかし、生のままの道理、常識ではなく、道理、常識に裏付けされた新しい法論理の構築の必要性を強調した。
多くの株主代表訴訟では、役員は責任を認め、株主が推薦する委員を含む第三者委員会を立ち上げ、再発防止策を提言する和解で終了することが多かった。
2002年、雪印乳業に対する株主提案を行い、消費者団体出身者の初めての社外取締役が選任されるなど、実際の企業の改革にも結びつける活動も行った。住友銀行・ソニーの役員の報酬の個別開示請求も当時は経済界や御用学者などから「プライバシーの侵害」などと批判されたが最近では「常識」になりつつある。
『 株主オンブズマン 経営責任追及10年 利益供与・談合・粉飾…代表訴訟など30件 「企業変わる兆し」』 という記事が2006年2月大阪読売新聞の社会面のトップに掲載された。
この中で「日本コーポレート・ガバナンス・フォーラム」事務局長の川内克忠・関東学園大法学部長は、「株主オンブズマンは、実践的な活動で株主の社会的役割を認知させ、経営者に襟を正させる役割を果たした。意思決定の手続きに第三者機関や社外取締役を関与させるなど、企業統治のあり方に与えた影響は極めて大きい」と評価してくれた。
以上のような成果だけではなく、生保、ゼネコンが自民党に政治献金をするのは取締役の善管注意義務違反とする株主代表訴訟を提訴したがこれは完全に敗訴した。八幡献金最高裁判例の変更に挑戦したが自公政権が続いている時代であったし、その権力の意向を「そんたく」した司法の壁も厚かった。(この問題は政治資金オンブズマンに引き継がれている)
ところで、これらの代表訴訟では、総会屋などの株主代表訴訟はミンボー弁護団、談合なら独禁法研究会の弁護士、消費者に関する代表訴訟ならそれに詳しい弁護士・・・に要請し、弁護団を作ってもらった。株主側の弁護士は合計で百数十人以上になる。これらの弁護士たちは即戦力にはなるが、事件が終わると「古巣」に戻り、代表訴訟等の継続性に欠けた。
2010年6月、株主の立場から常に行動する「株主の権利弁護団」が結成された。彼らは50期代から60期の若い弁護士たちであるが、次々と新しい株主代表訴訟等を行っている。
株主権利弁護団HP http://kabunushinokenri.com/
朝日新聞がインターネット上で発行している「法と経済のジャーナル」に、毎月原稿を書いている。http://astand.asahi.com/magazine/judiciary/
株主オンブズマン時代になかった新しい弁護士たちが生まれている。
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