橋下知事への賠償命令取り消し=光市事件弁護士の敗訴確定―最高裁
2011年7月15日20時11分
弁護士資格を持つ橋下徹大阪府知事が就任前、山口県光市母子殺害事件の弁護団への懲戒請求をテレビ番組で呼び掛けたことで、業務に支障が出たとして、弁護士4人が橋下氏に損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(竹内行夫裁判長)は15日、橋下氏に賠償を命じた一、二審判決を取り消し、請求を棄却した。原告弁護士側の逆転敗訴が確定した。
極めて遺憾な判決。この最高裁判決は将来判例変更されるべき。
この最高裁判決は世間に迎合した判決と後世では批判されるだろう。
この裁判の裁判長である竹内行夫の最高裁判事就任では×をと呼びかけた。このような行政官僚は最高裁裁判官としては不適格であると。
国民審査で、竹内行夫に×を!(司法・裁判45)
この中でタカ派の麻生内閣がタカ派の最高裁判事を選んだと指摘した。
多くの弁護士の不安が的中した。
刑事弁護人は殺人、強姦など≪社会から見れば抹殺すべき人間≫の弁護を担当する。その弁護は世間からみれば社会的に受け入れないし、誰からも歓迎もされない。その弁護士の妻・子供からも歓迎されない。
それでも刑事弁護人は≪極悪非道≫と世間から非難されても弁護をする使命を持って弁護する。
戦前に戦争に反対する被告人を弁護したことでその弁護士が社会から轟々と非難され、世間に迎合した当局は、その弁護人を治安維持法違反で逮捕、投獄した。世間から「弁護士よ!正業につけ!」と非難され、弁護士達もその後口を詰むんだ。戦争にまっしぐらに国家、社会、国民も走った。
村木さんが逮捕されたときの報道では村木さんが≪極悪非道≫の高級官僚と世間では報道された。この村木さんを弁護した弘中弁護士達が橋下弁護士のようなタレント弁護士から≪高級官僚が有罪であるに、無罪の弁護をするとはケシカラン≫と言って多数の市民から懲戒請求されては、弁護する弁護士達も必ずひるむことは間違いがない。もしそうなっていたら村木さんの無罪はなかったかも知れない。
私は、刑事事件の経験が殆どない。
弁護士の社会では≪報道でどれほど極悪非道≫と非難されても、その被告人を弁護する弁護士がいることが民主主義の最低限の要求。その存在を否定してはいけない。逆にそれらの弁護士が攻撃されると擁護する側に立つ。
小沢国会議員の政治とカネ問題を私は厳しく批判する。しかし、弁護人が小沢の事件を弁護することを一切批判はしない。世間から非難される国会議員であっても、刑事事件では弁護人が法的に弁護できなくては、これは民主主義社会ではないからだ。
今回の最高裁判決は、光市事件の被告人を許さないあまり、その弁護人までゴッチャにして非難した橋下弁護士の行為を≪表現の自由≫で擁護した。
橋下弁護士の懲戒請求の呼びかけが許されるなら、今後≪極悪非道≫と世間から批判される被告人の弁護人が三流タレントから≪ケシカラン。このような弁護士を懲戒請求をしよう≫とテレビで呼びかけられ、その都度、多くの市民から懲戒請求を受けるなら、これらの被告人を弁護する弁護人がいなくなる危険性すら感じる。
この最高裁判決は裁判長である竹内行夫を始め、古田裁判官は検察官僚、千葉裁判官は司法官僚、須藤裁判官が唯一弁護士出身では最初から結論が見えている。
最高裁の判決だからと言って、民主主義的社会から見て全てが相当・妥当ということにはならない。この判例もいつかは変更される運命にある。
以前に最高裁が、変更された事例を述べた。
最高裁判例変更(司法・裁判43)
今回の最高裁判例が変更されないようでは、今後の日本の社会で≪極悪非道の被告人≫の刑事弁護人がいなくなる危険性すら感じる。