弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

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本日、関西大学法科大学院で講義をしてきた。テーマーは
  『憲法・政策形成訴訟における弁護士は何を考えて提訴しているか』
      ー最高裁八幡政治献金事件の判例変更に挑んでー
である。同大学の教授から『法律家の卵である人達に社会的に意義のある訴訟について講義をして欲しい』という要請があった。教授には政治献金裁判などでお世話になっていたので、断れなかった。
年1回であることも引き受ける気持ちになった。

自分の事件を客観的に報告するのは難しい。しかしこの講義に際して整理し、反省する点で私も勉強になっている。学生も熱心に聴いてくれ、今年で2年目だ。
受講生が1日でも早く司法試験に合格して、私達の政策形成訴訟である社会的な事件に合流することを願って講義を終わった。

最高裁八幡政治献金事件の判例変更をするために私達が提訴している裁判は次のとおりだ。

日建連(大手ゼネコンの団体)加盟企業は毎年自民党に多い時で6億弱、少ない年で2.5億強の企業献金をしている。そのうち熊谷組は1996年から2000年の5年間に約9900万の献金をしていた
この献金が取締役の善管注意義務違反だとして株主代表訴訟を2001年6月に福井地裁に提訴した。2003年2月に判決があった。理由の中では八幡事件の判決理由を批判しながら、1人の取締役に一部勝訴し、別の役員には敗訴した。ある新聞の社説はこの判決を評価しながら、八幡事件をこの際に全面見直しをすべきだという意見もあった。双方控訴して、元社長の尋問などを経て今年の3月に終結し、判決は2006年1月11日に判決となった。詳細は以下のHPに掲載している。
http://www1.neweb.ne.jp/wa/kabuombu/index.html

終結から判決まで10ヶ月がかかったところから、原判決が見直される可能性が大だという意見もある。
一部勝訴部分が見直されるのか、敗訴部分が見直されるのか、それとも原判決どおりか、あれやこれやと考え、眠られぬ夜が続く。

政治と金の問題は自民党の圧勝で殆どマスコミに報道されなくなった。何かこの問題を言うことが青二才
のように思える時代になってきている。しかし選挙権のない企業がどうして、金で国会議員・政党の政策を左右することが許されるのか、民主主義の根本が問われている問題として誰かが常に追求していかなければならない課題だ。

本日の読売新聞の37ページに『談合防止センターー』の設立へ
「大阪の弁護士ら、訴訟・告発など支援」と題し、「株主代表訴訟や刑事告発などの他自治体や企業の外部調査委員などに弁護士を派遣、談合防止に向けた提言を行う」と大きく報道されている。
この経過は以下のとおりだ。

橋梁談合株主代表訴訟弁護団で三菱重工などの役員への株主代表訴訟を準備中である。弁護団が15名の大所帯になった。
弁護団の討論の中で、日本の談合が極めて根深く、本当に談合を防止するためには、株主代表訴訟だけでなく、談合防止の為のあらゆる活動をすることが必要だとなった。もちろん株主代表訴訟もその1つであるが、同時に談合防止支援センター(仮)などを設置して多くの弁護士・学者・自治体OBなどの協力を得て、組織的に談合を防止する活動の必要性を感じた。
談合の防止は、市民・株主だけでは無理であり、何よりも発注者(国、自治体)や、政党・議員団・議員も本気になって、談合を監視する必要がある。独禁法の改正により、この際に談合を止めたい企業もあるが、業界などの圧力、しがらみで、腐れ縁を続けているという現状も報告されている。

その為には談合を無くす立場からあらゆる活動を弁護士としてすることになり『談合防止センター』(仮)を作ろうとなった。談合の追求もするがそれだけでなく、官と共同できるところは一致して行動する予定だ。具体的には次の活動を行う予定計画。
1 市民・株主などと一緒に談合防止の監視活動やその相談、訴訟の提起、告発などを行う。
2 発注者である自治体などへ入札事務の改革・改善の取り組みの呼びかけ。
  自治体への入札事務の改革・改善のために講師、講演・入札監視委員会・外部調査などに
  弁護士・学者など派遣。
3 議員(立候補者も含む)・議員団・政党へ談合防止のための活動の呼びかけ及び地方公共団体の
  入札事務の改革・改善策の相談・講演。
4 100条委員会が設置されたときに委員会や議員への入札業務の改革・改善についての相談。
5 企業に対しても本当に談合防止するためのプログラムの策定ならびに入札談合外部調査委員会の設置
  それへの弁護士・学者などの派遣
6 入札談合防止のための研究・立法・政策提言
NPO法人も視野にいれて広げて行きたい。

当面は談合に詳しい弁護士とりわけ、入札監視委員の経験のある弁護士、自治体OBや住民訴訟などで談合に詳しい弁護士ならびに自治体のOBなどの参加を得て、来年の2月中ごろに発足予定。
    

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