弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

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大学病院は閉鎖社会であると言われている。教授、助教授・・・と階級社会であり、その教授が絡んだ事件を内部の医師等が告発するのは極めて難しい。

公益通報支援センターに大学病院の教授の文部科学省などからの研究助成金などの不正受給の通報が相当数あった。殆どは退職を決意した医師達であった。しかも病院や社会には匿名が絶対条件であった。

以下の金沢大病院の告発は自己の氏名を明らかにした上で、しかも在職中の医師である。
それも刑事告発という手段である点で、極めて珍しいケースだと言える。

このような密室社会の出来事を、告発する人がでてきたことは、内部告発を『公益』通報と呼び、公益通報者保護法が施行された効果の反映でもあろう。
このような閉鎖社会の公益通報は患者や社会からは歓迎すべきことだ。

それにしても、このような患者との間で医療紛争が発生したときは、外部委員を入れた内部調査委員会を設置するなどして、事の真相を調査をし、大学病院の自浄作用を発揮しなかったつけがきたのかも知れない。

この告発をした医師に対して、金沢大病院が不利益取扱いをしてはならないのは当然だが、今後、事実上も含めて、どのような処遇をするか注目したい。

なお朝日新聞の記事を引用する
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「医療記録改ざん、偽証」 医師が教授ら告発 金沢大病院
2006年04月26日17時08分
 臨床試験のインフォームド・コンセント(十分な説明と同意)をめぐる損害賠償請求訴訟の被告だった金沢大の医学部付属病院の教授(59)と講師(45)が、原告の患者の医療記録を改ざんして裁判でうその証言をしたとして、同病院講師の打出喜義医師(53)が26日、2人を偽証などの疑いで金沢地検に告発した。打出医師は同日午後、1日に施行された公益通報者保護法にのっとり、告発で不利益な扱いを受けることがないよう厚生労働省に求めた。

 打出医師は患者側からの相談がきっかけで医療記録の改ざんを知ったという。真実をさらに明らかにしたいと公益通報者保護制度を使って告発に踏み切った。

 告発状などによると、卵巣がんで同病院に入院していた県内の女性が98年1月に比較臨床試験の対象になり、間もなく別の病院に移って治療を続けたが同年12月に51歳で死亡した。

 女性の遺族が翌年、同病院で勝手に比較臨床試験の対象にされ、精神的苦痛を受けたとして、国(後に金沢大が承継)に1080万円の損害賠償を求めて提訴。一、二審とも無断で比較試験の症例にしたと認定し、説明義務違反があったとして大学側に支払いを命じた。今月21日、最高裁決定で二審判決が確定した。

 訴訟で打出医師は、手元にあった資料をもとに「試験対象だったのは明らか」と証言していた。

 告発状によると、教授は臨床試験を統括する立場で、講師は女性の治療を担当。この講師は一審で証拠として提出した「卵巣癌(がん)症例登録票」を女性が登録の条件を満たしていないかのように改ざんし、教授は二審で「(女性は)卵巣がんじゃないので登録されていない」と偽証したとされる。

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