弁護士阪口徳雄の自由発言

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新公益社団法人にも代表訴訟ができることになった。

新公益社団法人の役員などが善良な管理者の注意義務に違反して、その法人に損害を与えた場合は、構成員である社員がその役員に対して社員代表訴訟(会社における株主代表訴訟と同じ)ができる。(一般社団法人法278条以下)

この条文は一般社団法人だけに適用されるのでなく、公益認定を受けた社団法人にも適用される。民法特例社団法人が公益認定されると、この条文も適用になる。

この点は公益法人の関係者では議論されていない。
当然と言えば当然の条文であるからであろうか。

それとも公益認定法や整備法における公益認定の困難さに目が行きすぎ、一般社団法まで議論が及んでいない為かも知れない。

株主代表訴訟が導入されたときに、これでは企業の役員になる者はいないと騒がれたが、その不安はとり越し苦労に終わった。

公益法人においても、おそれるにたりないし、不安になる必要はない。

普通に、コンプライアンスを守って法人を運営しておれば、社員代表訴訟などが起こされない。(仮に起こされても乱訴となり、損害賠償を命じられることもない)

今までの公益法人では、高額の不透明な支出などが問題とされ、構成員がおかしいと追及しても、その当時の多数役員達によって無視されれば、追及の法的手段がなかった。

主務官庁が是正命令を出さない限り、構成員が法的にあれこれ主張できる法的システムがなかったのである。

新法になると、役員が高額の支出や、無駄な浪費などは出来なくなっただけである。説明責任が果たせない支出などは、許されなくなり、本来の法人の運営になるだけである。

一般社団法人等の役員等が「職務の執行に関し不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実がある場合」にはその役員らの解任の訴えをも、会員の10%の賛同で争える道などもこのシステムの一つである。

それ他、役員などと法人の法的関係を明確にするなどの条文が整備された。
その結果、公益法人にも会社法と同じレベルの緊張した法的関係が生じる。

公益法人にも、コンプライアンスが要請される時代になった。
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(参照条文)

(第111条) 役員の法人に対する責任

 役員らは、その任務を怠ったときは、一般社団法人に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

(第117条 )役員の第3者に対する責任

 役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。

(第278条)社員代表訴訟

社員は、一般社団法人に対し、書面その他の法務省令で定める方法により、役員等の責任を追及する訴えの提起を請求することができる。ただし、責任追及の訴えが当該社員若しくは第三者の不正な利益を図り又は当該一般社団法人に損害を加えることを目的とする場合は、この限りでない。

(第284条) 役員解任の訴訟
 役員等の職務の執行に関し不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があったにもかかわらず、当該役員等を解任する旨の議案が社員総会又は評議員会において否決されたときは、次に掲げる者は、当該社員総会又は評議員会の日から30日以内に、訴えをもって当該役員等の解任を請求することができる。
一  総社員の議決権の10分の1以上の議決権を有する社員(社団の場合)

二  評議員 (財団の場合)

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