弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

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≪ 内部告発者支援:ネット相談、わずか2件 保護法不十分で−−大阪弁護士会 ≫
毎日新聞2008年04月11日

大阪護士会が公益通報の相談に2年前から開始した。
公益通報の相談が少ないという。ネット相談も僅か2件。

何故これほど少ないのか。記者から取材を受けた

私の意見は次の通り。

1 公益通報は個人の良心に期待している。違法、不正を知った個人は通報するかどうかは個人の良心に委ねられている。ところが、通報したら、その結果、不利益取り扱いを受けた場合に本当に救済されるのか。法律は表向き救済されるが、実際は不利益取り扱いのしたい放題。

経営者は、裁判で負ければ、もとに戻せばよいだけ。何ら損をしない。
他方通報した労働者は、費用と時間と苦痛をかけ、裁判に勝訴しても現状に回復されるだけ

公益通報者保護法の基本的欠陥。

不利益取り扱いをした経営者には、巨額の賠償金を命じるとか、懲役を命じる位でないと
不利益取り扱いをした者の勝ち。これでは公益通報者の保護にはならない。

2 公益通報は、自分に何ら利益がない、社会のために通報する。
ところが、弁護士会の相談すると相談料を払う必要がある。自分の利益のためなら相談料を払うが
社会のために通報するのに、カネを払うというシステムが、根本的な矛盾。

アメリカのような、公益通報して、税金の支出が少なくなった分の3割を通報者に支払うという制度(キイタム訴訟)を導入すれば、税の無駄使いや、裏金などがドンドン告発される。


3 弁護士会の宣伝とかが不味いのではないか。

食品の偽装問題が報道すれば、≪食品偽装内部告発受付110番≫とか、古紙偽装が報道されば
≪古紙内部告発受付110番≫というマスコミの報道に沿って、弁護士会の相談を宣伝する
ような工夫が必要

4 告発したい人は一杯いる。ところが、通報者はどこに通報してよいのか。
新聞社もどこに通報したら、まじめに受け付けてくれるか不明。

弁護会の相談窓口の批判だけでなく、マスコミがどう、これらの人に答えているのか
自問自答して欲しい。

5 公益通報は少しづつ社会的に認知されてきた。労働者の意識も変わってきている
これから、もっと公益通報(内部告発)は増える。これが時代の流れ。

以上が私の記者への回答
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内部告発者支援:ネット相談、わずか2件 保護法不十分で−−大阪弁護士会

 内部告発者を支援するため、大阪弁護士会が弁護士会としては全国に先駆けて始めたインターネット相談の受付件数が開始から1カ月半で、わずか2件にとどまっていることがわかった。相談制度のPR不足もあるが、現行の公益通報者保護法では、告発者の保護が徹底されていないことも要因とみられる。

関係者からは同法違反への罰則規定を求める声が上がっている。

 ネット相談は2月26日から開始。同弁護士会のホームページで匿名でも受け付け、面接相談の必要な場合は、担当弁護士が告発者へ連絡を取る仕組み。手軽さから多くの相談が期待されたが、今月10日午後5時現在、相談メールは2件しかない。

 2件のうち1件は、ある税務署長の脱税関与の告発。国税庁へ告発したが、反応がなかったため相談した。弁護士会は刑事告発などになった場合、身元が明らかになる恐れがあることを説明。そのうえで資料が十分でないこともあり、対応を検討中。もう1件は雇用を巡る相談だった。

 実は弁護士会の電話相談も保護法施行(06年4月)以降、約50件と低迷している。社会福祉法人や学校法人の補助金不正受給、障害者への退職勧奨、工場での有毒ガス取り扱いなど貴重な情報が寄せられたが、裁判などに発展した3件を除き、相談者が不利益を懸念して、ほとんどが相談で終わっている。

 保護法3条は告発を原因とする解雇などを無効としているが、仮に解雇しても罰則規定がない。告発者を「密告者」として職場で非難しても同様で、逆に配転などの不利益を受ける懸念すらある。

 「公益通報支援センター」(大阪市北区)事務局長で、400件に上る告発相談を受けてきた阪口徳雄弁護士は「現状は告発を個人の良心に任せていて、社会の利益につながるという考えを共有できていない」と指摘。「告発者を守るために保護法違反に対する懲罰的なルール作りを検討すべきだ」と話している。【北川仁士】
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 ■ことば
 ◇公益通報制度
 組織内の法令違反の事実を知った職員らが担当窓口に通報する仕組み。06年4月、通報者の解雇を無効とし、不利益な扱いを禁じる公益通報者保護法が施行された。保護対象者は労働者(公務員を含む)とし、通報先は勤務先、処分権限がある行政機関、外部(報道機関など)。通報対象は国民の生命、財産などにかかわる犯罪事実があるか生じようとしている場合で、不正目的でないことが要件。施行後5年をめどに見直しを規定している。

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