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小沢幹事長は第2次検察審査会で強制起訴されるか。
第1次検察審査会において、起訴相当議決があったあと、検察が再度不起訴にした時は、自動的に、第2次検察審査会において『必要的』に第2次審査をしなくてはならない。(検察審査会法41条の2)
第1次審査と第2次審査の違いは、法41条の4に『審査を行うに当たつては、審査補助員を委嘱し、法律に関する専門的な知見をも踏まえつつ、その審査を行わなければならない』という点である。
この条文は第1次審査の段階ではない。
再度、検察が不起訴にした事件を強制起訴できるという重大な権限を与えられた以上、証拠の評価、有罪の可能性などの専門的な知見を踏まえることを『義務』づけたのである。
小沢事件の場合にあてはめると、第1次審査で「直接証拠」と認定された、秘書の供述内容が、今回の検察の補充捜査で、完全に否定されることが明白になった以上、強制起訴された公判で、『間接証拠』で有罪にできるのかという点が『専門的知見』として要求され、第2次審査で検討すべき最大の争点になる。
同時に『議決書に、その認定した犯罪事実を記載しなければならない。この場合において、検察審査会は、できる限り日時、場所及び方法をもつて犯罪を構成する事実を特定しなければならない』とある。(法41条の7)
前回の第1次議決書にはいつ、どのような内容で小沢と秘書が『虚偽記載』に関する共謀があったかの事実の記載がない。
この事実は、必ずしも何月何日、共謀の内容も100%までも特定の必要性がないが、しかし、いつ頃、どのような内容の共謀かは記載することが要求される。
仮に起訴段階では明白でなくても、証拠調べの段階では、これを明らかにする必要性があり、どうやら、共謀したようだでは、およそ有罪にはならない。
今回、検察が調べた秘書や小沢の新供述調書が新しく提出されるから、それを読んで、やはり起訴は難しいと判断すれば、不起訴相当となることもあり得る。
ただ、11人のうち5人が同じメンバーではあと新しく補充された6名のうち3名が賛成すれば8名に達するから、強制起訴という可能性が大である。
なお第1次審査が11名全員の賛成とか報道されているが、誰がこの情報を漏らしたのか。本来秘密であるはずである。法44条2項2「評議の秘密のうち各検察審査員の意見又はその多少の数を漏らしたとき」に該当する。
世論を誘導するために意図的に流した可能性があるだけでなく、次に補充・交代するメンバーに大きく予断を与える危険性が大。
本件に関して毎日新聞が非常に冷静に「市民感覚」と「法解釈」として問題点を指摘しているので引用させて頂く。正確には「法解釈」ではなく、共謀という事実の有無に関する市民とプロの「証拠の評価」についての違いである。
この点、強制起訴事件のJR西や明石歩道事件などは『業務上過失』という『法解釈」の違いであった点で小沢事件と異なる。
(小沢幹事長が下記の通りコメントしたのなら、その内容には賛成するわけではない!念の為)
小沢幹事長:潔白を強調…再び不起訴 「検察当局が再び不起訴とすると判断されたことは、私の関与や疑惑はないという事実を明確にしていただいたもの」。資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部に2度目の不起訴処分とされた小沢一郎民主党幹事長は、公表したコメントで潔白を強調した。同党内では「当然」との受け止めと今夏参院選への不安が交差した。【曽田拓、前谷宏】
◇民主党内、選挙に懸念も 21日夕、国会内の幹事長室。参院選に立候補予定の喜納昌吉参院議員が「不起訴だそうですよ」と話しかけると、小沢氏は「え、そんなの今日出たの」と淡々とした様子だったという。喜納氏は「不起訴は当然。我々も逆風を想定して動いているから、今さら選挙に影響もない」と語る。小沢氏に近い議員でつくる「一新会」の石関貴史衆院議員も「これで犯罪に問う証拠がないことが明らかになった」と述べた。
だが、小沢氏に批判的な村越祐民衆院議員は「国民の多くはグレーと思っており、低い支持率にはね返っている」。生方幸夫副幹事長は「このままでは参院選で恐ろしい結果になる」と懸念した。
国会で攻勢に出たい野党・自民党の谷垣禎一総裁は会見で「集中審議と参考人招致、証人喚問を引き続き求める」と強調した。
◇「起訴相当」11人、7月末全員交代…検察審査員 検察審査会は一般市民から選ばれた11人で構成され、その任期は半年で、約半数が3カ月ごとに入れ替わる。4月27日に全員一致で小沢氏を起訴相当とした東京第5検察審査会は5月1日で6人が交代し、5人が残った。
同審査会は第2段階の審査に入るが、残る5人の任期が切れる7月末までに議決すれば5人は判断を維持する可能性が高く、その場合は新任6人のうち3人の同調で小沢氏は強制起訴される。議決が8月以降なら前回の議決に加わった審査員はいなくなるため、議決の時期も注目される。
JR福知山線脱線事故と明石歩道橋事故は審査員全員の交代後に起訴議決を出した。小沢氏の弁護側は「新たな審査員が判断すべきだ」とする上申書を審査会に提出することを検討している。【三木幸治】
◇解説…「市民感覚」「法解釈」溝深く 検察審査会の起訴相当議決を受けた東京地検特捜部の再捜査は、政治資金規正法を巡って審査会が示した「市民感覚」と、法律のプロである検察当局の「法解釈」の溝の深さを改めて示した。
「再捜査しても、小沢氏が指示したという証拠でも出ない限り起訴はできない」。検察幹部はそう語った。規正法は主に会計責任者や事務担当者を処罰対象としている。このため、小沢氏を起訴するには、会計責任者らを通じて罪を犯そうという本人の意思(犯意)を明確に立証する必要があるという考えだ。
元々、特捜部は土地購入のために小沢氏が提供した4億円にゼネコンからの裏金が含まれているとみて捜査した。「裏金を隠す」という小沢氏の動機を裏付けることを狙ったが原資の解明は進まず、犯意の立証は困難になっていた。
これに対し、審査会は原資が裏金かどうかには触れず「政治資金の流れを国民に公開し民主政治の発展に寄与する」という規正法の趣旨に言及。小沢氏に収支報告書の概要を「報告した」という元秘書で衆院議員の石川知裕被告の供述などを基に共謀成立が推認されると判断し、検察側に共謀認定のハードルを下げるよう求めた。
検察内には、石川議員の供述を重視して起訴に前向きな意見も一部にあったが、幹部は「法律の原則を曲げることはできない」と語った。「市民」と「プロ」の溝を埋めるために、政治家本人の責任を問いやすい法改正が必要かどうか、議論が求められる。【大場弘行、鈴木一生】
5/22毎日新聞 |
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2010年05月22日
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