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経済産業省が今年の6月に法制審会社法部会に『スクイーズアウト』(完全子会社化のための小数株主の締め出し)に関してピントハズレの提案をしている。
経済産業省のHP参照
これを金融ジャナリストの伊藤歩氏が『金融ビジネス・2010・SAMMER号』の『追撃』欄できびしく批判している。http://www.toyokeizai.net/shop/magazine/kinbi/detail/BI/9816b3dd0671e91525e4c512c2a72ef5/#mokuji
伊藤氏から取材を受けた.
経済産業省の提言なるものを「株主の権利弁護団」 (http://kabunushinokenri.com/)の若い弁護士に調べて貰った。
以下が調べた結果の一部である。あまりにひどい内容には驚いた。
法制審会社法部会が「会社法制について,会社が社会的,経済的に重要な役割を果たしていることに照らして会社を取り巻く幅広い利害関係者からの一層の信頼を確保する観点から,企業統治の在り方や親子会社に関する規律等を見直す必要があると思われるので,その要綱を示されたい。」を調査審議する。
HPを見ると今まで3回開催され、その6月23日開催の部会で経済産業省が提案した内容についてである。
① 経済産業省の提案のうち≪提案2 スクイーズアウト・セルアウト制度の創設≫を提案している。
私達のような一般の株主の権利を擁護する立場から見ると、経済産業省の提案はハゲタカファンドを擁護する提案。
現在、少数株主の締め出しには、全部取得条項付種類株式が利用されている。 そして、全部取得条項株式を利用する場合、条文上は何らの制限も設けられなかったことから、正当事由がないにも関わらず、全部取得条項による少数株主の締め出しが許されるとの理解がされている。
しかし、かかる理解は、少数株主保護の観点から不当であるばかりではなく、改正時における法制審議会での議論も無視したものである。すなわち、法制審議会においては、当初、「債務超過」あるいは「正当な理由のある場合」という文言を盛り込むことが検討されていた。結局、文言上、正当事由は明記されなかったものの、正当事由が必要であるという解釈が確認されている(第31回法制審議会会社法(現代化関係)部会)。現行の制度では、締め出しに不満な株主は、株式買取請求の手続きで事後的に争うことになるが、締め出しの効力そのものを争うことは困難であり、株主の権利保護は不十分である。
そこで、事前の規制として、株主による差止請求権を明文で認め、少数株主保護の強化をはかるべきである。
ところが、今回の提言は、これらの少数株主保護の欠如については、何ら方策を講じることをせず、むしろ、スクイーズアウトを容易にするなど、少数株主を閉め出すという買付者側の利益を重視している。金商法の制定など、投資家保護の流れからすれば、経済産業省の立場はハゲタカファンドを擁護する立場そのもの。
② スクイーズアウト制度に対しても今回の提言では、TOBの結果、買付者が一定の株式を取得した場合には、一定期間に限りTOBに応募せず、セルアウトをしなかった残余株主に対し、その保有する株式をTOB価格を下回らない公正な価格で売り渡すことを請求できる制度の導入が提案されている。しかし、株主の財産権である株主権を、株主の意思に反して強制的に取得することは極めて不当である。株主は、当該企業を愛して長期保有を願う者も多い。また、保有継続により、今後の値上がりを期待することもできる。株主として、株主代表訴訟などの共益権を行使し、会社をより良くする利益も有している。これらの株主の利益・権利は、法的にも保護されるべきである。ところが、今回の「スクイーズアウト」制度によれば、一定の株式数を取得してしまえば、何の制限もなく、少数株主を強制的に排除することが可能になってしまう。たまたま少数株主の立場に置かれただけで、ある日突然、会社側の言う「公正な価格」(しかも、この価格が正当なものか少数株主が検証することは極めて困難である)と引き替えに、株主の立場を奪われてしまうのである。 今回の「スクイーズアウト」制度は、巨額の資本さえ積めば、何の理由もなく(たとえ不当な目的であっても)、既存の株主を一方的に排斥できるという誤った風潮を作りかねない制度である。近年、法律に抵触しなければ、どのような行為も許されるという風潮もあることから、かかる懸念が杞憂であるとはいえないだろう。
③ 提案6の≪株式買取請求権制度の見直し≫も不当そのもの 現行の株式買取請求制度そのものも、少数株主保護の観点からして、以下のような問題点がある。 株式買取価格の妥当性に関する情報は、会社側に著しく偏在しており、株主側がこの情報にアクセスすることは困難であるから、会社側に手持ちの情報を開示させる必要性が高い。ところが、株式買取請求に関する価格決定の申立て手続は、商事非訟手続であるため、訴訟手続では認められている文書提出命令の制度が適用されず、会社が有する情報が法廷に提出されないという弊害がある。 実際、レックス・ホールディングスの案件において、株主側の再三の要請にもかかわらず、最後まで、MBO後の事業計画や、株価算定評価書が提出されないという事態が生じた。今回の提言は、現行制度に見られる少数株主保護の不十分さに対し、何ら方策を講じることをしていない。むしろ、濫用の防止という観点から、いくつかの提言をしており、株式買取請求制度を少数株主保護の制度として活用する考えはなく、組織再編制度の足かせと見ている点でハゲタカファンドの立場そのもの。 ④ ≪濫用の防止 請求者適格の範囲の見直し≫も不当 株主総会の招集通知発送時などに、当事会社が当該組織再編に係る議案の内容を公告した場合、当該公告後に株式を取得した者には、株式買取請求の適格を認めないとあるが、当該議案が議決されるとも限らない段階でそのような制限を設けることは、組織再編に反対する株主に対する牽制とならないか。 ⑤ ≪濫用の防止 法定利率への対応≫も誰を擁護するのか 買取請求手続の長期化により、年6%の商事法定利率の負担が、組織再編の当事企業に大きなプレッシャーとなるとされているが、買取価格の支払いについてのみ、商事法定利率の範囲外にする理由はない。利息の負担は、株主の立場からすれば、本来即座に支払われるべき公正な買取価格の遅滞による不利益を回復するためのものである。利率を下げれば、迅速な買取請求手続の進行に協力しようという企業側のインセンティブが失われることになり、株主に不利益が生じることになる。 |
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≪機密費の使途照会へ 河村氏2.5億円支出で東京地検≫朝日新聞
自民党政権最後の河村官房長官が、政権交代が明白になった9月1日に、一度に2.5億円を国庫から内閣官房報償費として『持ち逃げ』した。
大阪の辻公雄弁護士が呼びかけ、250人以上の市民が東京地検に、詐欺、横領、背任で告発した。当初東京地検の担当者は、「どのような証拠があるのか。証拠がない以上受理できない」とか「前官房長官のようなエライ人を疑惑だけで事情を聴くことができない」とヘッピリ腰で、なかなか受理しなかったそうである。
民主党政権が官房報償費の公開に積極的なら、検察も時の権力者には「迎合」「忖度」して一生懸命に捜査をする可能性もあるが、自民党同様、平野、仙谷長官も情報公開に積極的でないから、検察の捜査も先が見えている。
東京地検は適当に形だけの任意捜査をして、ロクスッポ証拠を収集せず「嫌疑不十分」又は「嫌疑なし」で不起訴は目に見えている。
もちろん検察審査会に異議の申し立てがなされるだろうが、ロクスッポ証拠が収集されていない以上、起訴相当決議が難しい。
どうせ検察は適当にお茶を濁すのがオチと判断し、政治資金オンブズマンのメンバーは河村長官の食い逃げ事件の情報公開請求裁判をしている。
もちろんこの情報公開請求も簡単ではない。
最後は河村長官を法廷に呼び出し証人尋問しか道がない。
しかし、河村長官の官房報償費が公開されてはたまらないと、国(=現仙谷内閣官房長官)は、河村長官の食い逃げ事件の公開に必死になって抵抗している。
我々の情報公開裁判と違い、強制捜査権を持つ検察が本気になれば、2.5億円の使い道の捜査などは簡単と思うが、さてどうするか? 機密費の使途照会へ 河村氏2.5億円支出で東京地検
朝日新聞2010年8月7日3時1分
民主党への政権交代が決まった昨年の総選挙直後に2億5千万円の内閣官房報償費(官房機密費)を不当に引き出したとして、自民党の河村建夫官房長官(当時)が詐欺と背任容疑で告発されたことを受けて、東京地検特捜部は、内閣府に使途を照会する方針を固めた。
捜査当局が官房機密費の使途を照会するのは初めてとみられる。2002年に策定された機密費の取り扱い要領は、「出納管理簿」や領収書などの支払い関係書類について「5年間保存し、犯罪捜査の対象として捜査当局から求めがあった場合、(職員は)官房長官の同意を得て使用する」と規定する。支払先の記録が残っているかは不明だが、民主党政権は機密費の公開ルールを検討しており、対応が注目される。
河村氏は、自民党が大敗した衆院選から2日後の昨年9月1日、それまでの月々の使用額の2.5倍にあたる2億5千万円の機密費を引き出した。鳩山政権が発足した後の同年11月、当時の平野博文官房長官が公表して発覚した。
大阪市の市民団体は今年1月、「政権交代が確実になり、政策遂行のために費用を使う必要はなくなっていた」「自民党議員の個人的な利益を図る目的だった」として河村氏を告発。2月には鳩山内閣が「異様な支出」とする答弁書を閣議決定していた。
機密費をめぐっては、外務省職員による不正流用事件などを受けて、02年に取り扱いの方針や要領が作られた。使用目的を「政策推進費」「調査情報対策費」「活動関係費」の3類型に分け、「国の機密保持上、使途を明らかにすることが適当でない性格の経費」と位置づけた。
出納管理簿には、1件ごとの支出について年月日や金額、使用目的の類型を記載。支払先を記載する欄もあるが、「支障があると思われる場合は省略できる」と注記している。こうした支払い関係書類は会計検査院と捜査当局からの照会に限って使用するとしており、一般の情報公開請求では不開示となる。
一方で鳩山由紀夫前首相は今年3月、機密費の支出内容の公表を検討する考えを表明。支出先の記録を義務づけ、秘匿性に応じて10〜25年後の公開を目指すとしていた。
機密費は、自民党政権時代には、与野党議員に対する背広代や政治資金パーティー券購入などを含めた国会対策、海外視察に行く議員への餞別(せんべつ)、重要選挙の軍資金にも充てられたとされる。最近も、小渕内閣で官房長官を務めた野中広務氏が、「野党工作や政治評論家への配布も含め、毎月5千万〜7千万円使っていた」と証言している。
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