弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

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特捜部を含む検察庁改革の視点と方向
 
郵便特例不正事件で特捜部の検事が証拠隠滅をしていた事が発覚し、特捜部のあり方がその存続の是非を含めて国レベルで検討されようとしている。この問題を検討する出発点は、検察庁の本来のあり方とその機能、弊害と原因、そしてその是正方法は何か、ということになる。
検察庁の役割は、社会の不正・犯罪を司法上の処分で取り締まることであり、そのことにより社会や市民の不安を除去し、怒りをおさめ、国民の正義感を充実させ社会の秩序を守ることである。検察庁はその機能を果たすために犯罪の起訴不起訴の独占的権限を持ち、取り調べ・証拠収集について絶対的権限を持っている。検察庁のあり方は起訴・不起訴のあり方に集約される。
  検察庁が巨悪に対決し、その使命を果たしてきた面も首肯できるが、検察庁も行政権力の1つであることから、その起訴・不起訴に政治性が絡まり、国民が納得できなかった事例も相当あったことも事実である。
  検察庁の弊害をなくす為の1つの柱が、検察庁の政府からの独立性の確保であり、もう1つは検察庁の政治性や独善性の阻止である。
  まず不当な不起訴を防止する方法としては、検察審査会の充実であり、強制起訴権限の外、検察審査会への申し立てを告発告訴人に限定せず、広くその他の国民の申立権を認めるべきである。また、捜査不十分の決議の時は検察官以外の者、例えば特別選任の弁護士に捜査権限を付与すべきである。検察審査会は対審構造とし、告訴側と被疑者側の主張を審査会で聴取する方式が望ましい。また、告訴告発がないがしろにされる事を防止するために、不起訴の場合は検察庁にその説明責任を課すべきである。
不当な起訴を防止する為には、被疑者の取調べに弁護人が立会う権利を認めることが最も簡易で有効な方法である。
  また、取調べの可視化や起訴前の保釈制度を作ること、起訴された後は裁判で告訴権の乱用の主張が十分審理されるよう法整備をするべきである。
起訴・不起訴を含めて民間人で決める大陪審制度の導入も検討価値がある。
  無罪となった時は在宅起訴でも十分な補償は当然である。
  なお、今回の不祥事件は氷山の一角であり、その一因に、法曹に魅力がなくなり、検察官だけではなく、弁護士や裁判官に優秀な人材が集まらず、基本的資質が低下しているのではないか、その対策となると大規模な育成環境の改善から考察しなければならない。
  最後に、検察のあり方に国民の声が反映されることが基本的課題であり、検察庁と弁護士会、民間人、マスコミらを入れた定期会合が開催され、検察行政の透明化をすすめることが今後の基盤作りとなる。
  特捜部の存続については、巨悪についての捜査の必要性と弊害の防止の為の上記諸方策の積極的採用を前提に特捜部は生まれ変わって存立することがよいと考える。
2010年年12月
 弁護士 辻    公   雄
TEL 06-6945-0308  FAX06-6945-0691


私の親しい、また尊敬する辻公雄弁護士(大阪弁護士会)と先ほど特捜部の在り方について、議論した。そのときに君のブログに投稿させてくれということで投稿があった。紹介する。私も基本的には同意見。

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