弁護士阪口徳雄の自由発言

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『ルポ 東京電力原発危機1カ月』(奥山俊宏著朝日新聞出版740円)の一読を!
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朝日新聞の記者である奥山俊宏さんが東電の現場で取材した1カ月間の担当者との『やりとり』の詳細な取材・記録である
 
事故直後の記者の
『非常用の電源が全てダメになった時にどういうシナリオを用意しているのか』
の質問に
『一つは電源車、あとは外部電源。あとは消防車、消火器系なんかで注水する。そういった別の方法の注水の仕方・・・・・』
東電担当者の『思いつき』のやりとりを読んでいると、原子力がいったん事故を起こすと実に元始的な方法しか解決できない原発の『危なかしい』現状が良く判る。
 
次々と≪想定外≫の事故の続発に、記者と東電担当者の一問、一答の臨場感あふれるやりとりに,つい引き込まれ,読んでいく。
 
このルポの中で地震当日、勝俣会長がマスコミOBを接待して中国に旅行していたことも問題になっている(174頁)
質問『この旅行は東電持ちだったのか』
回答『一部の負担ということをしているが全部負担でということではない』
質問『マスコミと東電との癒着を認めるのか』
回答『マスコミ幹部と違い、OBの方々、どちらかいうと研究会、勉強会の方々です』
 
月刊誌『WILL』の編集長の花田かずよしや、週刊現代の元編集長の元木昌彦、毎日新聞の元役員などがいたという。東電が「研究会」「勉強会」名目でマスコミ関係者を≪買収≫していた一端が判る。
 
いろいろなやりとりの中に
東電の担当者が
≪答えなかったり、又ははぐらかす姿≫が何回も記載されている。
【事故を小さく見せようとした】故意か
【情報が入らなかった為】の過失か
【想定外の事態であった】ので単なる無知だったか
読んでいて非常に興味がわいた。
 
一つ一つの質問、答えに後日の情報と比較してから検証して書いてくれていると、私のような原発に基礎知識のない読者にとって、もっと判りやすいルポとなったと思う。
例えば、
この答えは『うそ・ごまかし』
この回答は『情報不足』
この答えは『無知』
などと。
 
今回のルポは現在進行形の原発災害のドキュメントの『第一章』という。
 
今後の『第二章』『第三章』を期待し【最終章】に後日判明した客観的資料との対比で彼らの答えの【事実と違う回答】に
 
【事故を小さく見せようとした】故意か
【情報が入らなかった為】の過失か
【想定外の事態であった】ので単なる無知だったか
などを明らかにして欲しい。 
 
新聞で報道されない内容が殆どであり、読む価値のある本である。一読をお勧めする
 
(奥山記者の異能・超人・有能ぶりには驚かされる。その奥山さんについて書いたブログ)
ルポ−内部告発(なぜ組織は間違うのか)(公益通報35)
偽装請負(株主と会社29)
朝日新聞が『法と経済のジャーナル』発刊(株主と会社65)

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