弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

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橋下知事への賠償命令取り消し=光市事件弁護士の敗訴確定―最高裁
20117152011

 弁護士資格を持つ橋下徹大阪府知事が就任前、山口県光市母子殺害事件の弁護団への懲戒請求をテレビ番組で呼び掛けたことで、業務に支障が出たとして、弁護士4人が橋下氏に損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(竹内行夫裁判長)は15日、橋下氏に賠償を命じた一、二審判決を取り消し、請求を棄却した。原告弁護士側の逆転敗訴が確定した。 


極めて遺憾な判決。この最高裁判決は将来判例変更されるべき。
 
この最高裁判決は世間に迎合した判決と後世では批判されるだろう。
この裁判の裁判長である竹内行夫の最高裁判事就任では×をと呼びかけた。このような行政官僚は最高裁裁判官としては不適格であると。
 
国民審査で、竹内行夫に×を!(司法・裁判45)
 
この中でタカ派の麻生内閣がタカ派の最高裁判事を選んだと指摘した。 
多くの弁護士の不安が的中した。
 
刑事弁護人は殺人、強姦など≪社会から見れば抹殺すべき人間≫の弁護を担当する。その弁護は世間からみれば社会的に受け入れないし、誰からも歓迎もされない。その弁護士の妻・子供からも歓迎されない。
 
それでも刑事弁護人は≪極悪非道≫と世間から非難されても弁護をする使命を持って弁護する。
 
戦前に戦争に反対する被告人を弁護したことでその弁護士が社会から轟々と非難され、世間に迎合した当局は、その弁護人を治安維持法違反で逮捕、投獄した。世間から「弁護士よ!正業につけ!」と非難され、弁護士達もその後口を詰むんだ。戦争にまっしぐらに国家、社会、国民も走った。
 
村木さんが逮捕されたときの報道では村木さんが≪極悪非道≫の高級官僚と世間では報道された。この村木さんを弁護した弘中弁護士達が橋下弁護士のようなタレント弁護士から≪高級官僚が有罪であるに、無罪の弁護をするとはケシカラン≫と言って多数の市民から懲戒請求されては、弁護する弁護士達も必ずひるむことは間違いがない。もしそうなっていたら村木さんの無罪はなかったかも知れない。
 
私は、刑事事件の経験が殆どない。
 
弁護士の社会では≪報道でどれほど極悪非道≫と非難されても、その被告人を弁護する弁護士がいることが民主主義の最低限の要求。その存在を否定してはいけない。逆にそれらの弁護士が攻撃されると擁護する側に立つ。
 
小沢国会議員の政治とカネ問題を私は厳しく批判する。しかし、弁護人が小沢の事件を弁護することを一切批判はしない。世間から非難される国会議員であっても、刑事事件では弁護人が法的に弁護できなくては、これは民主主義社会ではないからだ。
 
今回の最高裁判決は、光市事件の被告人を許さないあまり、その弁護人までゴッチャにして非難した橋下弁護士の行為を≪表現の自由≫で擁護した。
 
橋下弁護士の懲戒請求の呼びかけが許されるなら、今後≪極悪非道≫と世間から批判される被告人の弁護人が三流タレントから≪ケシカラン。このような弁護士を懲戒請求をしよう≫とテレビで呼びかけられその都度、多くの市民から懲戒請求を受けるなら、これらの被告人を弁護する弁護人がいなくなる危険性すら感じる。
 
この最高裁判決は裁判長である竹内行夫を始め、古田裁判官は検察官僚、千葉裁判官は司法官僚、須藤裁判官が唯一弁護士出身では最初から結論が見えている。
 
最高裁の判決だからと言って、民主主義的社会から見て全てが相当・妥当ということにはならない。この判例もいつかは変更される運命にある。
 
 以前に最高裁が、変更された事例を述べた。
最高裁判例変更(司法・裁判43)
 
今回の最高裁判例が変更されないようでは、今後の日本の社会で≪極悪非道の被告人≫の刑事弁護人がいなくなる危険性すら感じる。
 
≪災害弔慰金を兄弟姉妹に支給する改正法が衆議院を通過≫
 
昨日(/14)の衆議院災害対策特別委員会で≪災害弔慰金支給等に関する法律のうち遺族範囲を同居し又は生計を同じくする兄弟姉妹にも拡張する法律改正案≫が上程され全員一致で可決された。
そのあと衆議院本会議でも可決された
 
可決された内容は、国会で読み上げている内容だと配偶者、子、父母、孫及び祖父母がいない場合に≪その者と同居又は生計を同じくしていた兄弟姉妹と改正された。
 
この改正法は平成23年3月11日以降の自然災害による死亡に【遡及】することとなった。参議院に送付されるが、おそらく可決されるであろう。
 
岩手の亀山元弁護士の訴えに弁護士416名が賛同し、被災地自治体や、政府、各党に要請した成果と言える。
 
阪神大震災の時にも同じ問題が生じ、一部マスコミには報道されたが、多くの次々と新たに起こる震災の報道にかき消された。この声を聞いた弁護士達も、今回のように運動が出来なかった。阪神大震災の生計を同じくする兄弟姉妹達は泣き寝入りした。
 
東日本大震災で、岩手の亀山元弁護士の被災地での相談事例が、瞬時に全国の弁護士にメールで知らされた。
 
すると、別の弁護士が同じ被災地自治体でも生計を一にする兄弟姉妹に支給する条例のあることが報告される。別の弁護士が他の法律における弔慰金の支給に≪兄弟姉妹≫が含まれていること、他の弁護士が犯罪被害者法における兄弟姉妹に支給された割合は13%であると警察庁に聞き、その結果を報告する。
阪神大震災において災害弔慰金の支給等に関する法律に【一部欠陥】があることを知っていた≪後方支援≫弁護士達からこの法律の欠陥が指摘される。
 
この被災地の声をブログに紹介すると、ブログを読んだ被災地の新聞記者が亀山弁護士に取材し報道してくれた。
 
阪神大震災当時と違い、情報入手の早さ、情報の蓄積、情報の発信がネットのおかげであっと言う間に多くの人に共有化できる。ネットの威力がこの運動の成果の基本にあるとも言える。
 
何よりこの運動の一応の成果は弁護士有志の声をアチコチで取り上げてくれた記者、論説委員、解説委員の方の報道が、国会議員を動かし、法改正につながった。報道関係者に感謝、感謝、感謝。
 
 

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