弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

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≪NHK受信料一時停止の見解≫
 
3月3日付でNHKも会長に対して辞任するよう通知し、辞任しない以上受信料の支払を一時ストップする旨「NHKのあり方を考える弁護士・研究者の会」の弁護士15名、研究者5名の20名でNHKに出した
 
NHKの受信料の停止理由は上記通知書に詳細に書いた。以下その中の一部を引用する。要請書の全文は上脇教授のブログに引用されている

 
 NHKの報道は客観的に公正、公平、中立でなければならないが、同時にNHKが公平、公平、中立な報道をしていると国民が信頼するからこそ、国民が自主的に契約し受信料を支払い公共放送が存立できるのである。放送法64条において、テレビを設置した者に対してNHKとの受信契約締結義務を負わせただけであり、契約の締結の有無に関わらず受信料の支払義務を規定していないのはこの為である。NHKの報道が放送法により客観的に公正、公平、中立に報道させることにより国民の信頼を得て、初めて国民が受信料を払う関係に立つ法的スキームになっている。
 
もしNHKの会長や経営委員が放送法に定める内容に反する言動を行い、受信者の信頼を喪失した時には、この根本関係が崩壊する。
 
  NHKへの受信料は、NHKの放送がどのような内容(例えば時の政権の広報機関化した時やその危険性があるとき)であれ、受信者が我慢してNHKを支えなければならないということにはなっていない。
 
  東京高等裁判所の平成24年2月29日判決はNHKと受信者の関係を、「受信と対価性のある私法上の契約関係」と述べている。すなわち「NHKは債権の法的性質の特殊性(対価性のない特殊な負担金)を主張するが、受信料債権は、現行法上、私人間の契約に基づく債権と構成されており、特殊公法的権利として立法されているわけではないからその法的・客観的根拠を欠くというほかはない。また、受信料とは文字どおり受信(視聴可能性)の対価であり、受信と受信料に対価性があることは明白である」と判示している。
 
 平成12年12月8日の旧郵政省時代の電波監理審議会(第842回)において、NHKの受信規約について、平成13年4月1日以降は、消費者契約法は適用があることを確認しているのはこのような趣旨であろう。
 
 放送の受信と受信料が対価関係に立つという前記東京高裁の判例や、NHKと受信者との間には消費者契約法の適用があるという電波監理審議会の見解によれば、受信契約にはNHK放送法に従った放送をすることが当然の前提にされ受信者がそのような放送を受ける権利があると解される。そのNHKの放送内容が放送法に従った放送されない危険性がある時には、受信契約者は、その危険性が解消されるまでの間、「不安の抗弁権(=民法上の同時履行の抗弁権の一種)」を理由に受信料の支払いを一時保留することも認められると解される。

今回の会長の行動はおよそ放送法が予定していない異常な言動であることになるが、そのような会長の真意、姿勢、意向が明らかになった以上現場の職員達が委縮し又は会長の意向を忖度して現実の放送に影響を与える危険性がある。
特に「最終的には会長が決める。その了解なしに現場で勝手に編集したときは責任を問う」旨の発言や、理事全員に白紙の辞職届などはNHKの役職員への圧力となる危険性を有している。
 
現に1月25日のNHKの電子放送は、会長の意向を「尊重」して発言内容を客観的に報道していない。
 
『新しい会長に就任した籾井勝人会長が記者会見し、不偏不党や公平をうたった放送法の順守に努めるとともに、国際放送の充実に取り組む考えを示しました。籾井会長は70歳。三井物産の副社長などを経て、ITサービス会社の日本ユニシスで社長や特別顧問などを務めました。記者会見で、籾井会長は「私がまず第一に挙げているのは放送法の順守で、放送法に沿った経営をやっていくことが、われわれに課された重大な任務だ。職員一同が放送法をもう一度身近に考えるよう徹底していきたい」と述べ、不偏不党や公平をうたった放送法の順守に努める考えを示しました。また、籾井会長は「国際放送の充実など、さまざまな課題をしっかり実行に移していきたい」と述べました』
 この内容は、民放テレビや新聞等で報道されている内容とも大幅に異なる。
 
その後の経営委員会での貴殿の発言や理事の辞職願などの件も、NHKのニュース番組で何ら報道されていない。かかるNHKの報道姿勢は、放送は「政治的に公平であること」「報道は事実をまげないですること」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすることとする放送法第4条とも矛盾する。これは、貴殿がどのように主張しようとも、NHKの役職員達が貴殿のおよそ放送法を理解しない言動を忖度して又は萎縮して現実の放送を歪めていると思わざるを得ない。
 
会長は発言の撤回や謝罪をあちこちで繰り返しているが、会長の個人的見解であれ一旦発言して公表された以上、反省のない撤回やうわべだけの謝罪では、≪放送法に従った放送がされない危険性は解消された≫とは言えない。
 
 ≪放送法に従った放送がされない危険性が解消されたかどうか≫は最後は司法の場で決着がつくことになるが、私達は公開の法廷で決着をつけることを望む。
 
(注)NHKの現場で頑張っている多くの記者やデレクターがおられることをよく知っています。知っているが故に彼らには申し訳けない気持ちで一杯ですが、今回は受信契約者が抵抗することが必要であり、やむを得ないことをご理解頂きたい。


「NHKのあり方を考える弁護士・研究者の会」とは
 
籾井NHK会長が就任の記者会見で発言がきっかけでNHKが時の政権の広報機関になりそうだとの危機感で意見交換をしようと集まった弁護士・研究者らの集まりです。参加者は弁護士、研究者、公認会計士、ジャーナリストなど今のところ30名余。NHKと受信契約している者、今回の事件で契約を止めた者が大半で、もともと支払ったことがない人達も若干名参加しています。
 
特に規約などもなく、メールを通じて意見交換し、一致した事項で賛同する者だけが活動する会です。
 
活動内容は
(1)NHKの会長の選任経過がおかしいので、会のメンバーがその情報公開請求を行っています。
(2)次に、NHKの会長の辞任を求め、辞任しない場合は受信契約を払っている者達が連名で一時受信停止する旨の要請をNHKに行いました。
要請書の全文は上脇教授のブログに引用されています。
NHK経営委員会にも会長を解任せよという要請書もだしました。
 
(3)百田、長谷川経営委員の行動も放送法に定める経営委員として失格ではないかと考えるメンバーが多いのですが、この問題についてもどうするか検討中です。
 
(4)受信停止した私達のメンバーに対してNHKから受信料支払請求の裁判が予想されますので、その法的な検討を行っています。私達はこの裁判を通じてNHKの公共放送と受信料の支払者との法的関係をNHKと論じるつもりです。なおもし裁判が起こされればそのNHK側の主張、一時停止する側のメンバーの主張などを順次公表していきます。
 
(5)私達はNHK受信料の不払運動一般を法的に支える会ではありません。NHKが国営放送でなく真の公共放送にする為に受信料の支払いの必要性を認めている会です
 

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