弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

政治献金

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全6ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6]

[ 前のページ | 次のページ ]

11月14日に最高裁第3小法廷(裁判長上田豊三)から、名古屋高裁金沢支部判決の上告事件が棄却決定があったことがことが、新聞報道で知った。ところが、その翌日である11/15に決定書が上告した松丸弁護団長に送付された。

政治献金事件は完敗である。

生保の献金には1審、2審、最高裁で合計11人の裁判官が判決を書いた
熊谷組(国民政治協会寄付事件)には1審、2審、この最高裁で合計10人の裁判官がこの判決に関与した。熊谷組(長崎県連寄付事件)には3名の裁判官が関与した(名古屋高裁金沢支部に控訴中)

合計24名の裁判官が政治献金事件で判決を書いたが、国民の常識に合致した裁判官はわずか3名であり、残りの21の裁判官は、政権与党に「配慮」「迎合」した判決ばかりである。

>政治と金の問題は自民党の圧勝で殆どマスコミに報道されなくなった。何かこの問題を言うことが青二才の>ように思える時代になってきている。しかし選挙権のない企業がどうして、金で国会議員・政党の>政策を左右することが許されるのか、民主主義の根本が問われている問題として誰かが常に追求してい>かなければならない課題だ。

これは、昨年12月に(政治献金1)のブログに書いた内容だ。

政治献金事件に挑んで、約7年になる。
http://www1.neweb.ne.jp/wa/kabuombu/000323-k.htm

結局、政権党がカネ、カネ、カネで献金を受けている以上、これを廃止するのは、司法ではなく、国民が決めるしか道がないということを長い道のりであったが、判った。司法に期待した我々が「お人良し」だった。八幡政治献金最高裁判決から30数年経過しても変わらなかった。

当時と現代の、『政治と企業の関係』『国民と政党の関係』が変わっていない以上、司法も変わらない現実を見た。

当時も、今も、自民党は、圧倒的多数の勢いで、企業献金は貰い放題。寄付する、経団連も政権与党の政策をカネで買収し放題。

献金する側も、貰う側も企業献金、無秩序時代に入った。企業の大幅減税OK。死の商人が要求する武器輸出撤廃OK。独占禁止法の課徴金10%を切り下げOK。

自民党、与党の政策などは、研究、調査する必要はなくなる。経団連の政策を見れば、すぐに判る時代になるからだ。

しかし、企業献金は国民の常識から見ると最高裁がどう判断しようが、おかしいことはおかしい。
政権与党の政策をカネで買収するのだからだ。

自民党のやりたい放題は、安部総理になってからも、マスマスひどくなるだろう。総理自ら、ややこしい業者から、カネを集めたりしているからだ。

このような献金が無理なら、国会議員の個人の選挙区支部への企業献金が腐敗の温床になっている点に着目して、選挙区支部への献金事件を提訴するかどうかだ。

熊谷組の最高裁決定全文を引用する。わずか数行の判決。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
主文
本件上告を棄却する
本件を上告審として受理しない
上告費用及び申し立て費用は上告人兼申立人の負担とする

理由

1上告について

最高裁に上告をすることが許されるのは、民訴法312条1項、2項の場合に限られるところ、本件上告理由は違憲を言うが、その実質は事実誤認、法令違反を主張するものであって、明らかに上記各項に規定する事由に該当しない。

2上告受理申立について

本件申立の理由によれば、本件は民訴法318条1項により受理すべきものとは認められない

よって裁判官全員一致の意見で、主文の通り決定する

平成18年11月14日

最高裁第3小法廷

     裁判長裁判官 上田豊三
        裁判官 藤田宙靖
        裁判官 堀籠幸男
        裁判官 那須弘平
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

福井地裁判決に9/7付けで名古屋高裁金沢支部に控訴した。9/8か9/9には受け付けになろう

名古屋高裁金沢支部の裁判官には今年の1月に政治献金事件で敗訴判決を受けた。あまり良い印象を持っていない。しかし控訴するのは、一審判決を確定させるのでは市民の常識からみておよそ納得できないからだ。

ところで、名古屋高裁金沢支部の判決に上告した。最高裁第3民事部で継続している。
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/folder/1177887.html?m=lc&p=2

最高裁が最近、被告役員側に答弁書を求めていることからみると、我々の上告理由もそれなりに最もな理由があるからだろう(普通はこのような答弁書すら求めない)

最高裁で八幡政治献金垂れ流し判決を覆すことが、法律家の役割だ。その為に上告理由補充書を提出するつもり。憲法学者、商法の学者に高裁判決批判や、八幡献金判決見直し理由を頂きたいものだ。

政治とカネなどを語るのは青二才のように思える。このような政治献金訴訟を敗訴しても敗訴しても提訴・控訴・上告するのは、商法の学者から見ればバカの部類にみられている。

そのような中で、次のような毎日新聞の支局長の記事には本当に元気つけられた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
支局長からの手紙:判決が問うたもの /福井

 先日、福井地裁で注目される判決がありました。
 8月31日朝刊の社会面や、ふくい面でも記事を掲載していますからご存知の方も多いと思いますが、福井市に本店がある準大手ゼネコン・熊谷組の政治献金に対する株主代表訴訟です。
 裁判というと、難しい裁判用語が並び、判決文も分かりにくいなど、訴訟に関係したことがない方には縁の遠い話かもしれませんが、少しお付き合い下さい。
 熊谷組を巡っては、03年にも同種の政治献金に対する株主代表訴訟の判決が福井地裁でありました。この時は、会社が欠損、つまり赤字状態になってからも続けた献金について、元社長に注意義務違反を認め、返還を求める判決(今年1月の高裁判決は認めず)が出ています。
 今度も何か、政治とカネを巡る新しい判断が出るのでないかと、裁判所担当の記者を中心に準備を進めていました。
 ところが、結果は原告側の全面敗訴に終わりました。原告の株主側は、同社が自民党長崎県連に行った2500万円の献金が違法として、元社長ら当時の経営陣に全額の返還を求めていたのですが、福井地裁は請求を棄却したのです。
         ◇
 公共事業を受注する側の企業が、発注する側の行政に大きな影響力のある多数派政党の支部に献金するというのは、何か受注で便宜を期待したのではないか、と釈然としないものを感じさせます。提訴はそこを「わいろ性」など、さまざまな見地から違法性を問うたのですが、その主張は認められませんでした。
 ただ、判決文を読むと、熊谷組の主張のすべてが通ったというわけではなさそうです。
 判決は政治献金について、「県連に対する寄付は、発注先である県と企業との癒着を招き、贈収賄などの犯罪の温床となる危険性を有する」とし、「コンプライアンス(法令順守)重視の観点からすれば、可及的に解消されることが望ましい」と指摘しているのです。
 さらに、企業の法令順守の重視が求められている昨今、こうした献金は、「公共工事の受注の公正さに疑義を生じさせる危険性がある」とも言及し、「これを行わないとする判断もありうる」という選択肢も示しました。実際、他のゼネコンのうち、大成建設と清水建設が93年以降、長崎県連に政治献金をしていないことを上げています。
 つまり、違法とまでは言えないから賠償責任は認めなかったものの、「いいとは言えないから早くやめた方がいいよ」と言っているわけです。
 献金をした経営者の判断についても、社会的に「著しく不相当とまではいえない」とし、違法と言うまでには「至らない」「足りない」との言葉を繰り返しています。
         ◇
 そして、献金の理由については、ほぼ原告の主張を認めています。熊谷組は、「自民党が経済活性化のための政策を立案、推進し、経済が活性化されると、宅地造成、設備投資の需要が高まるなど、受注機会が増え、熊谷組の経営環境の改善につながる」という理由を主張していました。
 しかし、判決は、長崎県連が公共工事の受注を支配していることを認めた上、その関係上、熊谷組も他のゼネコンと同様、「受注上の不利益を回避する目的があった」と認定しているのです。
 ここまで読んでくると、受注側の企業が献金をするのは、受注を確保するためという実態が明らかにされているではありませんか。
 判決後の会見で、原告側の弁護士が今回の判決をある程度評価したのも、そういう点だったのでしょう。
 ただ、政治資金規正法や公職選挙法などの法令に違反していない、という法律論的立場で、請求を認めないというのが、この判決の限界でしょう。
 提訴された熊谷組だけが特殊なのではありません。まさに多くのゼネコンなどの受注企業が「カネ」を介在して発注側と癒着を深めている。そうした政治とカネの、幾度となく繰り返されてきた社会構造が、今の日本に現存することが身近なこの裁判でも明らかになったのです。
 請求が認められなかったという点では「全面敗訴」ですが、決して提訴は無駄ではなかったのではないかと感じています。原告側弁護士も「司法でチェックしないと、(政財界は)暴走する。『献金はおかしい』と言わせる判決を積み重ねたい」と決意を語っていました。
         ◇
 判決も指摘し、原告側も言ったように、こうした政治献金の不透明さを解消するのは、本来、立法、つまり国会議員による国会がすべきことです。ところが、自分が献金を受ける立場である政治家は、なかなかこれを改善しようとはしません。
 政治家と企業との癒着を解消するためとして、税金を政党に割り振る政党助成法(95年)が導入され、国民1人当たり250円という税金が政党を通じて政治家には割り振られています。そもそも、この段階で政治献金は廃止すべきだったのに、政治家個人への献金を政党への献金にすりかえるごまかしで、「二重取り」を続けているのです。
 判決も廃止すべきだとした、この批判に政治家はいつまで、ほおかむりしている気なのでしょうか。
 自民党総裁選は、安倍晋三・官房長官が独走しそうな雲行きですが、誰が総理総裁になっても、「政治とカネ」を巡る不透明な状態をすっきりさせてほしいものだと感じました。【福井支局長・蓮見新也】

9月3日朝刊
(毎日新聞) - 9月3日14時0分更新

開く トラックバック(1)

本日(9/1)の会議で、福井地裁の判決に対して控訴することを決定
来週中に名古屋高裁金沢支部に控訴する。

判決の内容の全文は政治資金オンブズマンのHPに掲載
http://homepage2.nifty.com/~matsuyama/

主たる控訴理由は『本件寄付は、公共工事の受注上の不利益を回避する目的があったことは否定できない』献金と認定をしながら、他方で、社会的に不相当な行為と認定しなかった判決理由は、論理矛盾であり、法的にも賄賂解釈の間違い』という控訴理由が主たる理由になる。

このような営利を追及する献金が肯定されるなら、限りなく賄賂に近い献金も肯定される危険性が大
それでは、マスマス企業の献金が合理化される。賄賂に限りなく近い献金を公然と肯定した判決の当否を高裁で争うことになる。

その他、政治献金19で述べた理由も、主な控訴理由になる
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/folder/1177887.html

なお、当日の模様が朝日新聞の福井版に詳しく報道されている。これを掲載する
この記事に引用された、醍醐聡・東大大学院教授(財務会計論)の話が興味深い
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
各社の新聞報道『わいろ性認められず』福井 asahi com 2006年08月31日より。

熊谷組訴訟請求棄却 準大手ゼネコン「熊谷組」(本店・福井市)による自民党長崎県連への献金はわいろ性があるかなどが争われた株主代表訴訟は30日、福井地裁で判決があり、原告の訴えを退ける請求棄却の判断が示された。

一方で、判決は今回のような寄付は贈収賄などの犯罪の温床となる危険性を有し、解消されることが望ましいと指摘した。公共工事を受注した企業による政治献金のあり方に再考を促す内容ともなった。  

訴えを起こしていたのは、大阪の市民団体「株主オンブズマン」のメンバーの柚岡(ゆおか)一禎さん(64)。 長崎県で公共事業を受注していた熊谷組は、93〜99年に自民党長崎県連に計2500万円を献金。裁判では、これがわいろ性を有するかどうか

▽自治体と請負契約を結んだ企業による特定の選挙への寄付を禁じた公選法に違反するか▽献金の支出に取締役としての注意義務違反はなかったか、などが争点となった。 

判決は、献金のわいろ性について「県連への寄付と公共工事の受注額との間に明確な相関関係があるとはいえない」として否定。公選法違反についても「献金と特定の選挙との時期的な近接性が不明。98年2月の県知事選前に1年度で2回の寄付をしているが、営業実績からみて不自然ではない」とこれも退けた。

また「寄付は公序良俗違反や社会的に不相当な行為とは言えない」などとして注意義務にも問題はないと判断した。 

一方で、今回の熊谷組の寄付の性質については「公共工事の受注上の不利益を回避する目的があったことは否定できない」として、贈収賄など犯罪の温床となる危険性を指摘。

「法令順守の観点から、可及的に解消されることが望ましい」との認識を示した。  「我々の論理は通った」原告弁護士 「原告の請求をいずれも棄却する」――。

株主敗訴を告げる判決主文が読み上げられると、法廷の原告弁護団は落胆の表情を浮かべた。 しかし、訴えは退けられたものの、判決は公共事業を受注した企業が政治家に資金を提供する政治献金について、その危険性も指摘した。

 判決後の会見で、阪口徳雄・原告弁護団事務局長は「受注上の不利益を回避するための献金は、消極的であれわいろに当たる。地裁の見方は甘い」と、判決を批判した。

一方で、松丸正・弁護団長は「献金へ批判的な目を持った判決。もう一歩踏み込んだ判断が欲しかったが、我々の論理は通った」と一定の評価を示した。 原告の柚岡さんはこの日は所用で出廷できなかった。柚岡さんは「熊谷組はこの判決でホッとしてはいけない。これを機会にまっとうな会社になる努力をして欲しい」と述べた。 

控訴するかどうかは今後、弁護団で検討した上で決めるという。  熊谷組広報室は「判決文は入手していないが、正当な経営判断が認められたものと考えている」とのコメントを出した。

◇醍醐聡・東大大学院教授(財務会計論)の話 

ひとことで言えば、わいろ献金お助け判決だ。 判決は、熊谷組の献金は公共工事の受注上の不利益を回避する目的があったことは否定できず、贈収賄などの犯罪の温床になる危険があるから、可及的に解消するのが望ましい、と指摘している。

一方で、他の企業も献金しているから一企業だけがやらないわけにはいかない、と判断している。企業献金が息を吹き返している状況の中で、司法への期待に逆行するものだ。 

株主の政治的信条の自由を侵害しているかについても、嫌だったら株を売ればいい、と判決は言っている。しかし、株主は本来、会社の収益性を期待して投資している。投資を継続する意思があるにもかかわらず、政治献金という派生的な目的のために投資を断念せざるを得なくなるのは、明らかに株主の権利を侵害していると思う。そのことを判決は何も指摘しておらず、非常に矮小(わいしょう)化された判断だと感じる。

本日(8/30)福井地裁で熊谷組が自民党長崎県連に献金を株主代表訴訟で問う判決があった。原告株主の敗訴だった。判決はこの献金は「公序良俗に反するとか、社会的に著しく不相当な行為だとまでは言えない」という理由だ。

今年1月名古屋高裁金沢支部判決に続き、腰砕け判決が続く。
政と業の癒着が叫ばれているが、この癒着を突破することには、厚い、厚い岩盤があることを痛感。

以下判決の要点を整理する

被告役員は『長崎県は核となる産業が乏しく、産業振興が立ち遅れている為、自民党の支部である長崎県連に、経済活性化のための政策を立案、推進するよう期待して献金した』と主張していた。

しかし判決はこの役員の献金目定は信用できないと否定し、その上で『公共工事の受注上の不利益を回避する目的があったことは否定できない』献金という認定をした。

さらに、『本件寄付には、公共工事の受注上の不利益を回避する目的があったことは否定できない。このような性質を有する県連に対する寄付は発注先である、県と企業との間の癒着を招き、贈収賄等の温床となる危険性を有するから、コンプライアンス重視の観点からすれば、可及的に解消されることが望ましい』とまで言い切った。

そこまで言うなら、このような献金は原告の主張を認め『社会的に社会的に著しく不相当な行為』と判断すべきだった。

ところが、判決はそこから、迷走する。

『しかし、熊谷組の献金と長崎県からの受注額との間に明確な相関関係があるとは言えないから、本件献金はワイロに近い献金とか、・・・・・社会的に不相当な行為である』と評価できないとした。

公共工事の受注上の利益を積極的に受ける目的の献金なら賄賂に近いという認定になるが『不利益を回避する目的であったから賄賂に近いものと評価できない』と言う判断は刑法の賄賂の解釈を明らかに間違えている。

賄賂は交付する者が利益を受ける場合のもならず、利益を受けない場合も賄賂に該当するのは法律のイロハだからだ。

さらに、このような、いかがわしい献金が、『会社の社会的役割を果たす為になされた寄付と評価することには躊躇するところである』としながら、『他方で競合する多数の会社が献金をしている状況下で、寄付を拒否することによって生じる営業上の困難を防止をするという意味で、会社の利益となっていることは否定できないから、・・・熊谷組の目的の範囲外であるということはできない』と迷走する理由となる

営利の為の献金をOKするなら、定款の目的の範囲内と最初から認定するべきだ。『公共工事の受注上の不利益を回避する目的があったことは否定できない』献金=いかがわしい献金なら会社の定款の範囲外と認定するのが裁判官の役割だ。

『このような献金が会社の目的の範囲内かどうか躊躇する』としながら、他方で『会社の利益の為の献金を肯定する論理』との間に飛躍があり、極めて矛盾を含んだ判決となっている。

弁護団はこの判決を『迷走判決』『ツギハギ判決』関西の漫才師、チャランポランの『中途半端判決』と批判した。

おそらく3人の裁判官の中で、本件献金の評価について、あれこれ評価が分かれたので、上記のような、ややこしいツギハギ判決となったのでないかと思う。裁判官の認識経過が現れた判決の感じがする。

さらにこの判決は、取締役の注意義務論でも微妙な認定をしている。

『本件寄付当時には自治体の議会の多数派政党や首長の属する政党の支部に対して・・・建設業界における通常の経営者の有する知見及び経験を基準として、社会的非難可能性の強い行為として著しく不相当なものというまでには至っていなかったと評価されるから、被告らに注意義務違反があったと言えない』とした点だ。

当時は業界の常識で、仕方なかったが、『このような性質を有する県連に対する寄付は発注先である、県と企業との間の癒着を招き、贈収賄等の温床となる危険性を有するから、コンプライアンス重視の観点からすれば、可及的に解消されることが望ましい』という将来の献金は『コンプライアンス重視の観点』からすれば止めるべきという点で一致したたのではなかろうか?

熊谷組を始め、長崎県連に寄付をした大手ゼネコンは『コンプライアンス重視企業でない』と言いたいのが、この判決を最大限に善解するとすれば、裁判官の本音かも知れない。

ちなみに、『コンプライアンス重視企業と思われる』大成建設、清水建設はゼネコン汚職以来、長崎県連に献金していない

控訴するかどうは今後2週間以内に関係者と相談するが、実務を荷う弁護士の大勢は控訴の方向だ。

(注)上記『業界の経営者の知見、経験を基準とする』評価基準は政治献金に関しては明らかな誤りである。
一般的にある業界の専門的、技術的な仕事に関し、業界の特殊な専門、技術判断が要求され、それを尊重することは当然だ。その限りでは正しい。

しかし、このような献金をするかどうかは業界に固有の専門性、技術性が要求される業務でない。その判断基準に、『業界の知見と経験』に委ねることになれば、業界の常識で全ては判断されることになるからだ。業界の常識が社会の非常識である点を全く欠落した判決だ。この判決の根本的欠陥である

この点の批判は別の機会にする

大手ゼネコン=熊谷組の役員が自民党長崎県連(政党支部)へ毎年献金していた。1993年から1999年の合計2500万である。この献金を株主代表訴訟で争う判決が8/30午後1時10分福井地裁で言い渡される。

政党支部への献金が許されるのかどうかの初めての判決となる

この訴訟の経過は(政治献金17)で述べた
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/33641147.html

4月26日に原告は以下の最終準備書面を提出して終結した。
http://homepage2.nifty.com/~matsuyama/0065.pdf

同じ大手ゼネコンは自民党長崎県連に献金をしている理由は、献金の多寡で長崎県が発注する公共工事の受注が支配されるので、献金を継続したと述べている。これは刑事記録の供述調書で明らか。しかし、この刑事事件に熊谷組は連座しなかった。

その結果、熊谷組だけが、『会社は自民党を支持していたから、支部も同じ』とか『長崎県の産業の育成には自民党政党県連が実績がある・・・』などの主張を述べ、その旨、担当者が法廷で証言している。

他企業の献金理由と熊谷組の献金理由の齟齬、乖離を裁判官がどのような認定するかが、最大の争点である。最高裁の八幡献金事件論理ですらも、『献金の相手方』について献金の合理的な理由を求めている。

これらを福井地裁の裁判官がどう判断するか注目される。

(同種の長崎県連への献金訴訟を問う株主代表訴訟は五洋建設について東京地裁で継続している。
若築建設の福岡地裁への事件は、原告株主の都合により、取り下げした)

全6ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6]

[ 前のページ | 次のページ ]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事