弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

株主と会社

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第一生命は何故、平成19年に自民党の金融族議員を接待し、パーテイー券を購入したのか、被告の乙1号証からも明白となった。以下その記録である。(2011年11月1日原告第一準備書面より引用)
 
平成19
410日頃 第一生命調査部が大手生命保険会社4社の社長に対する参考人招致に係る情報を入手(なお,この情報の入手経緯についても,協力議員からの入手と考えられるが,第一生命関係者はこの点につき曖昧な供述をしている・乙第1号証・欄外の注44。)。
 
410日  金子一義議員が中心となって,「金融問題検討会」が立ち上げられ,自民党国会議員の山本明彦江崎洋一郎宮下一郎越智隆雄,山本朋宏の各議員が参加した。この場において,第一生命から参加した被告を含む役職員が,生命保険業界の立場について釈明を行う。
 
416日  被告を含む第一生命の役職員3名が山本明彦議員と面談。
           この際,山本明彦議員から,生命保険会社社長等について,国会における参考人招致が行われる可能性があるとの情報の提供を受ける。
           なお,この際,被告から山本明彦議員に対して,「『生保は約款・法令を越えて,保険金を払える可能性のあるものを見つけ出して,払って行こうとしている。それに,行政処分を行ってもよいのか。』といったことを議員からご発言いただけないものか。」との発言があった(乙第1号証1822行目「*メモから落とした常務発言部分」)。
 
425日  第一生命調査部の小谷氏及び側氏が再度山本明彦議員を訪問し,生命保険業界と損害保険業界を同一の条件(参考人はそれぞれ協会長1名とし,質疑時間も同一とする)で参考人招致してほしい旨伝える。
       また,この頃,小谷氏及び側氏は,宮下一郎江崎洋一郎小沢鋭仁の各議員から,本件参考人招致が決定される衆院財金委理事懇談会の開催日を聞いた。
 
427日  自民党の金融調査会・財務金融部会合同会議が開催。
       ここで,生保・損保会社への参考人質疑の時間が議論されたが,いずれの案も生命保険会社のほうが損害保険会社よりも質問時間が長く設定されていた。
       このことを山本明彦議員から聞いた第一生命調査部の小谷氏は,あらためて山本明彦議員に本件参考人招致における生保と損保の参考人の数及び質問時間を同等にすることを希望する旨伝えた。
       また,このころ,第一生命調査部の小谷氏及び側氏は,金子一義石原伸晃の両議員に対しても,同様の希望を伝えた。
       さらに,小谷氏は,尾身幸次議員にも架電し,山本明彦議員の説得を依頼した。
 
57日  第一生命調査部の小谷氏及び側氏が再度山本明彦議員を訪問し,参考人招致における質疑時間につき,損害保険業界と同じ条件にするよう重ねて要請したが山本明彦議員はこれを拒否。
      そこで,小谷氏は,同日午後に金子一義議員を訪問し,山本明彦議員の説得を依頼した。
      その結果,金子一義議員の説得により,山本明彦議員が,本件参考人質疑について,生保・損保の各協会長につき,各1時間の質疑とする旨の意向を示した。
      同日,第一生命調査部の側氏が,江崎洋一郎議員に架電し,上記経緯を報告し,参考人招致にあたっての心構え等につき,指導を受けた。
 
58日   山本明彦議員が本件参考人招致について,生保・損保両協会長に対する各1時間の質疑とすることを提案。
 
510日   衆議員財務金融委員会理事懇談会で,衆議員財務金融委員会委員長の伊藤達也議員の判断により,本件参考人質疑の質疑時間につき,生保・損保の両協会長に対し,各1時間実施することが決定。
 
517日頃  第一生命調査部の小谷氏及び側氏は,本件参考人招致において質問をする予定であった山本明彦,佐々木憲昭,鈴木克昌の各議員から,質問内容の事前通告を受けた。なお,鈴木克昌議員は質問内容の事前告知を当初は拒否していたが,小谷氏及び側氏の両名の要請を受けた小沢鋭仁議員が鈴木克昌議員に取り次いだ結果,質問内容の事前告知に応じたものである。
       この後,小谷氏及び側氏は,金子一義議員を訪問し,上記経緯を報告するとともに,9月以降の各生命保険会社社長に対する参考人招致の見通しについての意見を聴取した。
       なお,この際,金子一義議員から,「山本筆頭(山本明彦議員)にはずいぶん頑張ってもらった。くれぐれもよろしく頼む。」という発言があった
 
518日   衆議員財務金融委員会において,本件参考人質疑が実施され,生保・損保両会長に対する各1時間の質疑が行われた。
       なお,この際,山本明彦議員は,不払い発生率について「数字としては比較的少ない…。」,保険金支払い促進の取り組みについて「そこまでよくやられたな…。」等第一生命の立場を擁護する発言を行った。
 
521日  被告を含む第一生命の役職員が,参考人招致の「御礼訪問」として,上記各議員を含む議員に対する挨拶回りを行った。


このことからすれば,上記各議員による,本件参考人招致における質疑時間の変更や,衆議員財務金融委員会における発言,さらにはそれらの前提となる国会議員としての地位に基づき知り得た情報の提供や,これらを行うよう他の議員に働きかけるなどの便宜供与行為が,被告による上記各議員に対するパーティ券購入等の利益供与の結果なされたものであることは明らかである。
被告は,平素から,このように,いざという時に第一生命等のために便宜供与を行ってもらいたいとの趣旨で,特定の議員に対し,前記の各利益供与を継続的に行い,相手方となる国会議員においても,そのことを十分認識して利益供与を受けていたものである
このことは平成19年5月17日の面談において,金子議員から「山本筆頭(山本議員)には,ずいぶん頑張ってもらった。くれぐれもよろしく頼む。」との発言があったことからも窺われる。すなわち,この発言は,参考人招致に関して便宜を図った山本議員に対し,第一生命又は生命保険業界でパーティ券の購入等の利益供与を行うよう依頼をしたものであり,このような発言があることからして,第一生命と特定の国会議員との間で,上記のような便宜供与を期待してパーティ券購入等の利益供与が行われるという癒着関係が構築されていたことは明らかである。(略)
その他の議員についても,第一生命は,いざという時に第一生命に対する国会議員の地位に基づく便宜供与を期待する趣旨でパーティ券の購入等を行い,それを受け取る国会議員においても,そのことを十分認識した上で,その利益供与を受けたものである。これは,パーティ券購入等の相手方の多くが,金融業界に関連する部会や委員会等での活動経験が長い議員や,生命保険業界に関連する主要な役職に就いた議員であることからも理解できることである(乙第1号証32頁の注105を参照)。

 
このような一部特定の国会議員へのパーティ券の購入や接待は社会的に相当でなく、民主主義の「公序」に違反すると原告は第一準備書面で主張した。
() 国会議員へのパーティ券の購入、接待、選挙応援は政治を歪め、民主主義の原則に反する
① 政党への企業献金とその政党の所属の国会議員の政策、活動への期待、要請、請託との対価関係は迂遠である。しかし企業がなす特定の国会議員へのパーティ券の購入、接待、選挙応援はその国会議員への期待、要請、請託とは密接である。何故なら、その特定の議員への企業の期待、要請、請託は明示であれば当然だが、黙示であっても「あうんの呼吸」で判るからである。国会議員がその企業からパーティ券の購入、接待、選挙応援を受けながら、その企業の「利益」の為に活動するのが政治家の常である。企業もそれを期待してパーティ券の購入、接待、選挙応援をするのである。政治家個人の常として、政治活動が企業からのパーティ券の購入や接待、選挙応援によって左右されるとすれば,政治家個人の政治上の主義,施策、政治活動を選挙において訴え,選挙における国民の選択によってその活動に信任を得るという選挙制度の意義を否定し,その根幹をも揺るがすことになりかねず,政治そのものへの批判にも結びつくこととなる危険性を有している。選挙以外の要素によって国会議員の政治活動が支配され、民主主義の根本原則に違反する。
 ② 特に、同一業界が業界団体を結成してパーティ券の購入や接待、選挙応援をするときは,その影響力は個々の企業をもはるかに超えると考えられるから,それが政治家個人に及ぼす影響力は個々の国民によるパーティ券を購入や接待、選挙応援に比してはるかに甚大である。政治家個人の政治活動が業界団体からのパーティ券を購入や接待、選挙応援によって左右されるとすれば,政治家個人の政治上の主義,施策を選挙において訴え,選挙における国民の選択によってその活動に信任を得るという選挙制度の意義を否定し,その根幹をも揺るがすことになりかねず,政治そのものへの批判にも結びつくこととなる。従って,業界団体によるパーティ券を購入や接待、選挙応援するのは国民の有する選挙権ないし参政権を実質的に侵害するおそれがあることは否定できない。のみならず,業界団体のパーティ券の購入や接待、選挙応援することが特定の政治家個人ないし政治団体にのみ集中するときは,当該政治家個人のみが資金力を増大させて政治活動を強化することができ,ひいては国の政策にも決定的な影響力を及ぼすこととなりそれは政治の腐敗を生みだす。
() 国会議員へのパーティ券の購入、接待、選挙応援は刑法の賄賂罪に該当するか仮に該当しなくても賄賂罪と紙一重である
パーティ券を購入したり、接待したりする国会議員に、企業が期待、要請、請託する内容に関しての職務権限があれば、立派な賄賂罪になる。仮に職務権限がない国会議員に対して、職務権限のある国会議員への働きかけを行うならば、斡旋贈賄罪になる。自民党の役職者が自党のある金融部会において、その企業や業界の「期待、要請、請託」内容を決議や申合せをし、職務権限ある他の国会議員を、その決議や申合せに事実上拘束させるなら、限りなく賄賂に近いパーティ券を購入であり接待である。選挙応援は金銭の支払いではないが刑法上の賄賂には無形の対価も含まれる点で同様である。
() 企業と族議員の癒着は民主主義に反する
  日本の企業は、以前から政権政党であった自民党の「特定」の国会議員に対して、企業献金、パーティ券の購入、接待攻勢、選挙応援を繰り返した。これらの「特定」の国会議員達はその見返りに企業、業界の為の政策、政治活動を行った。企業、業界と「族議員」との間にお互いに持ちつ持たれつの不透明な癒着の関係が政治を支配してきた。長い間、この不透明な関係が続いたことが国民の政治不信を招き、2009年の政権交代の要因になった。 第一生命や生保業界も当時政権政党であった自民党の議員のうち自民党の役職者か「財政・金融族議員」を中心にパーティ券の購入、接待攻勢、選挙応援を繰り返した。乙1号証にパーティ券を多額に購入している国会議員である、尾身幸次、石原伸晃、江崎洋一郎議員達は政府や自民党の役職者か、財政・金融担当の国会議員達であった。 もちろん野党の中でも財政・金融に詳しい国会議員などにもイザという時に「保険」の為にパーティ券を購入したり、接待したり、選挙応援なども行っていた。しかしその金額の総額は与党の議員への総額と比べ極端に少ない。 このような特定の国会議員への多額のパーティ券の購入や接待等は社会的に相当でなく、民主主義の「公序」に違反するから取締役の義務に違反する。
このような原告株主の主張に第一生命の被告はどう回答するのか 
『渡邊社長は特定の国会議員に対する接待費などを返せ』という代表訴訟を東京地裁に提訴した。http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/62940115.html
 
その第1回口頭弁論が9/15日(木)午前11時半、東京地裁の民事8部の601号法廷で開催される。
 
渡邊光一郎社長から答弁書が提出された。同時に元裁判官らの弁護士3名からなる56頁の「意見書」なるものが乙1号証で提出された。
 
答弁書や「意見書」なるものを見ると、第一生命の政界工作の面白い実態が判る
 
①平成16年4月から平成22年3月まで国会議員への政治資金のパーテイ券が合計1億0108万6000円もあること、
 
②同年の期間に、政治資金のパーテイ券の国会議員別では、尾身幸次には39回合計531万円(落選したから22年度はゼロ)、石原伸晃は41回合計494万円、小沢鋭仁には29回で合計204万円、佐々木憲昭はゼロ・・・・という国会議員別の明細が明らかになったこと、
 
③国会議員への接待費が同じ期間に608万円余であること、
 
④参議院財政金融委員会で共産党の大門議員の追及があり、マスコミで第一生命が「政界工作」を行っていると批判されたことなどから、平成22年4月以降は議員との飲み会を中止したこと
 
選挙における国会議員の「激励訪問」は役員としての業務を「放棄」していると批判し、この間の役員報酬を返還せよと訴状で書いたものだから、≪移動の車中、時間を見つけ支社長等との意見交換を行い有益な情報の収集もした≫ことなど(実に幼稚な反論)
 
それにしても、第一生命側は、原告が求める政治家との「癒着」の実態については、比較的正直に回答してきているように思う。その点は代表訴訟にありがちな、事実関係も原告が立証せよという立場でない点は評価できる。
 
その上に立って、原告としては、第一生命が、何故、そこまで政治家にペコペコするのか、生保業界と国会議員との根底に何があるのかを問いたい。
日本民主法律家協会という法律家の団体がある。その団体が「法と民主主義」という雑誌を月1回発行している。
 
その団体が50周年記念の「法と民主主義」で特集を組むという。
 
≪法律家運動各分野のリーダーと目される50人のベテランに、メッセージを依頼し、これを受けた若手50人をレシピエントとして受け止めていただいて、「世代を超えた書簡集」とする企画≫という。
 
今週の初めに編集長の沢藤統一郎弁護士から
 
株主オンブズマン運動は、市民が株主という形で企業をコントロールする試みだ
と思います。これまでは、民主主義的な政治運動は別として、労働組合運動と消費者運動が試みて達成し難い課題に取り組んでいるように見えます。
企業自身が、企業倫理やCSRを語らざるを得ない時代の中で、この運動の発展
の展望は開けていると注目しています≫と原稿依頼であった。


沢藤弁護士の上手い話しに乗せられ原稿を承諾した。 
言わば年寄り弁護士の「遺言」特集。自己満足のようなもの(笑い).
 
若い弁護士が読んでくれるかどうかはわからないが、総括するには良い機会と思い、原稿を書いた。以下その原稿である


1996年2月に、「()株主オンブズマン」を森岡教授(関西大学経済学部教授)松丸正弁護士らと結成した。この300万円の資本金はハザマ株主代表訴訟で入った弁護士報酬が原資だった。ゲリラのようなもので「敵」からの武器(資金調達)で生まれた市民団体であった。
 
(注)当時はNPO法人組織がなかったので、多くの株主の株式を登録してもらう関係で、責任主体がはっきりする有限会社にした。社長は森岡孝二教授.当時、企業を監視する珍しい会社と報道された。その関係もあり上場企業の250社の株主が登録してくれた。現在はNPO法人。
 
同年6月、破たんした住専「日本住宅金融」経営陣らに株主提案を起こしたのを手始めに、高島屋、野村証券、神戸製鋼所の総会屋への利益供与事件、住友商事2004億円銅取引事件、リコール隠しの三菱自動車工業、橋梁談合事件、と次々数多くの株主代表訴訟などを提訴した。
 
この10数年間は、バブルが崩壊し日本の企業のコンプライアンスの破綻が一挙に噴出し、社会が企業の勝手な論理を許さない時期の始まりでもあった。
 
これらの代表訴訟は、従前の判例・学説などがなく、弁護団が事件に相応しい新しい法理論を主張することばかりであった。
 
一般的に若い「理論的」な弁護士ほど、法的に物事を考えすぎ、新しい裁判に消極的になる傾向が強い。ハザマの株主代表訴訟のときに、ワイロを払っても企業が最終的には儲けているのだから「損害」がないという「高邁な法理論」を展開する弁護士もいた。そんな非常識な法論理を裁判官がとればそれは世間の笑い物と笑い飛ばした。
 
おなじように株主代表訴訟を勝ち負けにこだわることが間違いということを繰り返した。
 
「株主代表訴訟は負けてモトモト、勝てば儲けもの。これらの裁判は企業内で行われていることの違法・不正行為の実態の情報公開と、企業の常識(=市民から見ると非常識)を公開の法廷で論争・追及すること再発防止にあり、企業改革の手段」と言い続けた。
 
裁判は、法的土俵上での争いではあるが、「法論理」だけで終わるわけではない。そこには道理、常識も支配する。しかし、生のままの道理、常識ではなく、道理、常識に裏付けされた新しい法論理の構築の必要性を強調した。
 
多くの株主代表訴訟では、役員は責任を認め、株主が推薦する委員を含む第三者委員会を立ち上げ、再発防止策を提言する和解で終了することが多かった。
 
2002年、雪印乳業に対する株主提案を行い、消費者団体出身者の初めての社外取締役が選任されるなど、実際の企業の改革にも結びつける活動も行った。住友銀行・ソニーの役員の報酬の個別開示請求も当時は経済界や御用学者などから「プライバシーの侵害」などと批判されたが最近では「常識」になりつつある。
 
株主オンブズマン 経営責任追及10年 利益供与・談合・粉飾代表訴訟など30件 「企業変わる兆し」』 という記事が2006年2月大阪読売新聞の社会面のトップに掲載された。
 
この中で「日本コーポレート・ガバナンス・フォーラム」事務局長の川内克忠・関東学園大法学部長は、「株主オンブズマンは、実践的な活動で株主の社会的役割を認知させ、経営者に襟を正させる役割を果たした。意思決定の手続きに第三者機関や社外取締役を関与させるなど、企業統治のあり方に与えた影響は極めて大きい」と評価してくれた。
 以上のような成果だけではなく、生保、ゼネコンが自民党に政治献金をするのは取締役の善管注意義務違反とする株主代表訴訟を提訴したがこれは完全に敗訴した。八幡献金最高裁判例の変更に挑戦したが自公政権が続いている時代であったし、その権力の意向を「そんたく」した司法の壁も厚かった。(この問題は政治資金オンブズマンに引き継がれている)
 
ところで、これらの代表訴訟では、総会屋などの株主代表訴訟はミンボー弁護団、談合なら独禁法研究会の弁護士、消費者に関する代表訴訟ならそれに詳しい弁護士・・・に要請し、弁護団を作ってもらった。株主側の弁護士は合計で百数十人以上になる。これらの弁護士たちは即戦力にはなるが、事件が終わると「古巣」に戻り、代表訴訟等の継続性に欠けた。
 
2010年6月、株主の立場から常に行動する「株主の権利弁護団」が結成された。彼らは50期代から60期の若い弁護士たちであるが、次々と新しい株主代表訴訟等を行っている。
株主権利弁護団HP http://kabunushinokenri.com/
 
朝日新聞がインターネット上で発行している「法と経済のジャーナル」に、毎月原稿を書いている。http://astand.asahi.com/magazine/judiciary/
 
株主オンブズマン時代になかった新しい弁護士たちが生まれている。
 
渡邊社長は第一生命に【特定の国会議員に対するパーテイ券、接待費、選挙応援費用合計4200万円余を返還せよ】という株主代表訴訟を本日(6/27)に東京地裁に提訴。
 
訴状はこちら
株主権利弁護団HP
株主オンブズマンHP
特定の国会議員に対する接待費、パーテイ券、選挙応援などは政治家と企業の癒着の温床。とりわけ、第一生命や業界の保険金不払い問題を国会で追及させないとか、金融庁の処分を軽減して貰うとなれば立派なワイロ。
 
本日の提訴についてのメデイアの報道。

パーティー券購入で損害…株主が第一生命を提訴(TBS) 
 
 いわゆる保険金の不払い問題をめぐって、第一生命保険が行政処分を軽くしてもらおうと特定の政治家と癒着していたとして、株主の男性が社長に4220万円の賠償を求める訴えを起こしました。

 訴えを起こしたのは第一生命保険の株主で、東京・板橋区に住む男性(33)です。

 訴状などによりますと、男性は生命保険会社10社が金融庁から業務改善命令を受けたいわゆる保険金の不払い問題をめぐり、「第一生命保険の渡辺光一郎社長が行政処分を軽くしてもらおうと、会社の資金を使って特定の政治家のパーティー券を購入したり接待をしていた」と指摘。「本来の職務とは関係のない違法な支出で会社に損害を与えた」として、渡辺社長を相手取り4220万円の返還を求めています。

 「一サラリーマンが大会社の社長を訴えることは、非常に勇気のいることでしたが、国民の皆様のご支援をいただきながら、頑張っていきたいと思います」(訴えを起こした株主の男性)

 男性の弁護士によりますと、企業と特定の政治家との癒着関係を問う株主代表訴訟は、初めてだということです。(27日17:14)


共同ニュース(記者会見の様子を報じる動画あり)
http://www.47news.jp/movie/general_national/post_4322/

産経新聞

「第一生命社長が特定の国会議員のパーティー券購入繰り返した」 4220万円返還求め株主が提訴

イメージ 1
第一生命保険(東京)の渡辺光一郎社長が、会社や生命保険業界に有利な政治活動をしてもらおうと特定の国会議員のパーティー券購入などを繰り返したとして、東京都板橋区に住む会社員の男性(33)が27日、渡辺社長に約4220万円の返還を求める株主代表訴訟を東京地裁に起こした。
 男性の弁護団は記者会見し「企業と特定の政治家との癒着関係が法的に許されるのかどうかを問う全国初めての株主代表訴訟」と位置付けた。
 男性は「本来の職務とは無関係の違法な支出。取締役の裁量の範囲を大幅に逸脱し、会社に損害を与えた」と指摘。2008年に第一生命など10社が金融庁から業務改善命令を受けた保険金不払い問題に顕著に表れているとし、軽い処分にしてもらおうと政界工作をしたと主張している。


政界工作疑惑巡り第一生命株主が提訴 損害賠償求める

2011年6月27日15時1分(朝日新聞)
 保険金の不払い問題をめぐって、第一生命が特定の政治家から便宜を受ける目的でパーティー券購入や接待、選挙応援の形で多額の会社資金を支出していたとして、株主の一人が27日、同社の渡辺光一郎社長を相手取り、約4200万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
 生命保険業界の保険金不払いをめぐる政界工作疑惑は昨年7〜8月、朝日新聞の報道で明らかになった。株主の弁護団によると、企業と政治家の癒着関係を問う初めての株主代表訴訟だという。
 訴えた株主は、東京都在住の会社員男性(33)。訴状によると、渡辺社長は第一生命や生保業界のために協力してくれるとみた一部の国会議員から、大量のパーティー券を購入。また、議員を料亭などで接待し、生保業界に対する協力を要請していた。


パーティー券購入で損害…株主が第一生命を提訴
特定の国会議員のパーティー券を購入するなどして会社に損害を与えたとして、第一生命保険(東京都千代田区)の株主1人が27日、同社の渡辺光一郎社長を相手取り、約4200万円の損害賠償を求める株主代表訴訟を東京地裁に起こした。

 提訴したのは、同社株1株を保有する東京都の男性会社員(33)。訴状では、同社は2007年7月〜08年3月、生命保険業界に協力的だった与野党の国会議員のパーティー券計約670万円分を購入したほか、渡辺社長が09年8月の衆院選で候補者28人の応援に駆けつけ、会社に交通費などを不当に支出させたと指摘。男性は「05年に表面化した保険金不払い問題での行政処分を軽くしてもらうための支出で、許されない」などと主張している。
 同社は「訴状を見ていないのでコメントは差し控える」としている。
2011年6月27日13時08分  読売新聞)

第一生命:パーティー券大量購入 株主が社長相手取り提訴

 第一生命保険の渡辺光一郎社長が会社資金で特定の国会議員数十人のパーティー券を大量購入したなどとして、株主の男性(33)が27日、渡辺社長を相手取り、同社に約4220万円を支払うよう求める株主代表訴訟を東京地裁に起こした。
 訴状で男性側は、09年衆院選での応援のため渡辺社長らが17都道府県を回ったなどと指摘。05年2月以降に生保・損保各社で発覚した保険金不払い問題では、金融庁の処分を軽くしようと業界擁護を特定の議員に働きかけた、としている。
 男性側は「特定議員との癒着関係を築くための違法支出」として、07年7月以降のパーティー券代(約3670万円)や料亭などでの接待費(約300万円)などを会社に戻すよう求めている。
 渡辺社長は生命保険協会会長でもある。【和田武士】
 第一生命保険の話 訴状を見ていないのでコメントは差し控える。
毎日新聞 2011年6月27日 13時01分(最終更新 6月27日 13時16分)


赤旗新聞

「政界工作 社に損害」

第一生命社長を株主提訴


 第一生命保険(本社、東京都千代田区)の渡辺光一郎社長による特定の国会議員への政界工作が同社に損害を与えたとして、東京都内在住の株主(33)が27日、渡辺社長に4220万円の賠償を求める株主代表訴訟を東京地裁に起こしました。
 訴状によると、渡辺社長は役員になった2007年7月以降、生命保険業界に協力的な民主、自民両党の国会議員のパーティー券購入や接待のほか、09年8月の総選挙では、これら28議員を応援するため全国行脚し(本紙1月4日付既報)、職務を怠ったと指摘。こうした利益供与の対価として、保険金不払い問題での同社に有利な取り計らいがあったとしています。
 同日、原告と弁護団は東京地裁内で会見。阪口徳雄弁護団長は「企業側が特定政治家に便宜供与し、その議員から企業が便宜供与を受けるという癒着関係が許されるのかを問う裁判だ」とのべました。
 同席した株主の男性は「一会社員が大企業を訴えるのは勇気がいるが、17人の弁護士がおり、頼もしく思う。がんばりたい。第一生命にはきちんとした会社になってほしい」と語りました。渡辺社長は、業界団体の生命保険協会の会長です。

解説

問われる特定議員との癒着

 第一生命で長年、政界工作を取り仕切る調査部の責任者だった渡辺光一郎社長を相手どった今回の訴訟は、政治家と企業の癒着を鋭く問うものです。
 これまでも大手生保による自民党本部への献金の違法性が法廷で争われたことはあります。今回は、大手生保の特定政治家への利益供与の違法性を問う初の株主代表訴訟です。
 第一生命は国会議員を格付けし、自社に協力的な高ランクの者ほど、経済的人的支援を厚くしていました。その先頭に立っていたのが、渡辺社長です。
 企業による特定議員への利益供与は、そのワイロ性が濃厚で悪質です。
 自民党の山本明彦衆院議員(当時、後に金融担当副大臣に就任)は、第一生命などの保険金不払いが問題となった2007年に「数字的に比較的少ない」などと、国会で業界擁護の発言。同党の金子一義元国土交通相も国会で同社に有利な言動をしたことが関係者の証言でわかっています。
 2人とも同社からパー券購入や渡辺社長の選挙応援を受けています。本紙の取材に政治資金規正法などの法令を順守しているとする同社。しかし実態はとても「適法」とはいえないものです。
 同社には、多様な政治信条と政党を支持する800万人もの契約者がいます。こうした公益性の高い企業のトップが、特定議員と癒着することは健全な企業活動といえるのか、審理の行方が注目されます。 (矢野昌弘)

≪第一生命の渡邊会長に対する株主代表訴訟を東京地裁に提訴≫
 
6/27(月)午前10時50分に東京地裁の正門玄関前に原告本人、弁護士3名が集まり午前11時に訴状を東京地裁に提訴。
午前11時20分に東京地裁の司法記者クラブで4名が記者会見。
 
東京地裁の司法記者クラブに本日(6/24)の午後に訴状をファックスした。
記者会見は6/27午後11時20分予定。
(司法記者クラブ非加盟の記者、ジャーナリストの参加自由)
 
≪本件裁判は、生命保険会社が、特定の政治家に対し、パーティ券の購入、接待、選挙応援等の「利益供与」を行い、その特定政治家から生命保険会社が「便宜供与」を受ける関係=「企業と政治家との癒着関係」が許されるのかどうか、を問う初めての代表訴訟である≫
 
本株主代表訴訟の目的は、
 
①第一生命という生保会社の役員達が当時の与党議員達と、どのような関係があったのか、その実態をまず公開の法廷で明らかにすること 
 
②職務権限を持つ政府委員や与党国会議員へのパーテイー券購入・接待・選挙応援が、どこまで法的、社会的に許されるかの、その限界を明らかにすること 
③最終的には業界と政界の癒着の是正
 にある。
 
この裁判の経過は以下のブログを参照
 
①常軌を逸した第一生命社長の選挙応援に株主代表訴訟の呼びかけ(株主と会社73) http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/62463081.html
② 第一生命の渡邊会長への政界工作株主代表訴訟(株主と会社)
③第一生命役員と与党議員との癒着を問う株主代表訴訟が開始される(株主と会社)
 
週刊現代の記事参照
第一生命に株主代表訴訟という上場の「洗礼」
 

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