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(民事再生当時、読売新聞大阪本社からデイアーパークの会報に提供して頂いた写真。この写真はその転載)
デイアーパークゴルフクラブは2013年4月1日より一般社団法人としてスタート。
「ディアーパークゴルフクラブ」は、万葉集に「青丹よし奈良の都」と謳われた春日奥山の自然環境に恵まれたディアーパークを愛するゴルファー達が自ら結成し、自らが運営するゴルフクラブである。その運営の基本理念は、社員の、社員による、社員のためのゴルフライフの追求である。お互いに対等の権利を有すると同時に、平等の責務も負担する。この基本理念を深く自覚し、他の社員の立場を尊重し、より良きゴルフライフの実現の為に、本法人は設立された。
「一般社団法人デイアーパークゴルフクラブ」の定款の冒頭文である。
名実ともにデイアーパークゴルフクラブは今年の4月1日から一般社団法人の社員の総意に基づき、ゴルフ場を経営・運営することに一本化でき、スタートをする。
関西では社団法人のゴルフクラブは、鳴尾ゴルフクラブや、宝塚ゴルフ倶楽部、芦屋カンツリー倶楽部 西宮カントリー倶楽部などがあるが、奈良県下では一般社団法人のゴルフクラブとしてはデイアーパークが初めてである。
デイアーパークゴルフクラブのHP
「一般社団法人化検討委員会」のプロジェクトチーム内での2年間にわたる、何十回に及ぶ検討・討論、そしてその情報を全会員に理事会ニュース、会員説明会・会員総会などにおいて隠さず発信し続けた。
当初、プロジェクトチームがスタートした時は、3年〜5年はかかるかも知れないという不安もあった。1260名の多数の会員が、どこまでゴルフ場の運営、経営に関心をもってくれるか不安があったからである。
しかし、今回の方針に圧倒的多数の会員の賛同で一般社団法人化でき発足できたことは、デイアーパークの会員の良識とレベルの高さを示すもので、この事業を進めた「一般社団法人化検討委員会」プロジェクトチームの委員長としても感謝する次第。
全国の株式会員、預託金会員のゴルフ場が一般社団法人化の為に組織変えする場合の参考になればと思い、ブログに案内をする。
デイアーパークゴルフクラブには、運営、経営する組織として、次の2つの組織があった。
①「株式会社デイアーパークゴルフクラブ」=会社法でその組織運営が決まり、株主が1000名以上の為に金融商品取引法の規制を受けている
②会員組織「デイアーパークゴルフクラブ」(任意団体)
が存在した。
このような2つの組織が併存し、かつ法律の規制などの為に次のような矛盾、弊害が生じてきた。
1 ゴルフ場における組織はゴルフを楽しみ、会員相互の親睦を図ることが目的である。営利を追求する株式会社はそもそも相応しくない。ゴルフ場における会員の組織体には社団法人が一番ピッタリする。
2 毎年6月に、同じメンバーを対象に、同じ日に、時間をずらして、株主総会と会員総会を別々に開く必要があり実務的に面倒であった。
3 株式会社の株主が1260名いたので、金融商品取引法の適用を受け、有価証券報告書を金融庁に報告し、エデイネットに掲載することが義務付けられている。ゴルフ場の会員権は「投資対象」でないにも関わらず、多数の株主がいることによる株式会社制度の持つ弊害であった。また、このエデイネットの掲載費用、その監査費用などは全く経費の無駄使いである。
4 会費未納者などの不良会員について会員組織から除名できても、株式会社の株式まで奪い得ない為に株主として扱う必要があり、株式会社と会員組織が併存することの矛盾であった。
5 それらの矛盾の解決手段として、「株式会社デイアーパークゴルフクラブ」の株式を「一般社団法人デイアーパークゴルフクラブ」が100%所有(=1人株主)になり、株式会社デイアーパークゴルフクラブを一般社団法人デイアーパークゴルフクラブの完全子会社にすることにより、名実ともに社団法人においてゴルフ場を経営・運用することに一本化することであった。
6 株式を「一般社団法人」が100%所有する為には、「一般社団法人デイアーパークゴルフクラブ」が「株式会社デイアーパークゴルフクラブ」の株主に対して金融商品取引法に基づく公開買付(TOB)を実施することであった。
具体的には1260名の株主にその所有する株式を「一般社団法人デイアーパークのゴルフクラブ」に「基金」として募集する手続きであった。
7 2012年10月15日〜2013年1月15日までの間、公開買付(TOB)を実施した。約90%の賛同があり、2013年1月15日に公開買付(TOB)が成立した。
8 本年2月末に、残り約10%の株主に対しては、会社法に定めるスクイズアウト(強制買収)する等の株主総会などを行い、全ての手続きは終了して、2013年4月1日正式発足した。
今後は有価証券報告書のエディネットへの提出などの経費も節約でき、6月に同じメンバーに対して、株主総会と会員総会を開くなどという面倒な手続きは不要になった。
9 付随効果があった
(1)公開買付という手続きを行い株式会社の株式は一般社団法人の基金に変わった結果、会員権の取得費と基金額との間において譲渡損が発生しているので自己の所得と損金処理ができることになったことである。この点については会員権取得費を幾らと見るか(=当初の購入費か、民事再生当時の取得費か)そしていくらの金額が損金処理できるかの詳細は専門の税理士に聞くこと。
(2)長期会費未納会員をこの際、スクイズアウトすることにより一挙に排除できたことである。
10 当面
(1)6月には一般社団法人の定時社員総会を開き、デイアーパークゴルフ場を経営、運営する新理事を選出し、スタートする。一般社団法人法下の理事会における理事は委任状出席などが認められないので、名目理事は選べない。理事会の運営が厳しくなるが、理事会の活性化ひいては社員全体に取っては良いことである。
(2)今回の公開買付(TOB)に応じなかった会員が約10%(139名)おられたので、その分、会員数が減少した。(このこともあり社員権=会員権を売る人達が非常にすくなったようだ)
募集時期、募集人数、募集金額などは未定であるが、一時名義書換を停止するなどして、「一般社団法人発足記念社員募集」を行うことも新理事会において検討中である。
(3)2013年5月6日に「一般社団法人発足記念ゴルフコンペ」を行う予定 (注1)デイアーパクゴルフクラブとは
デイアーパークゴルフクラブのHP
デイアーパークは奈良の春日奥山や大和青垣国定公園に接し、国定公園の中に一部コースが含まれている、高さ500メートル位の緑に囲まれた丘陵コースである。冬が寒いが、春、秋は緑、花に囲まれ、特に夏は奈良市内より3度から5度前後低いので、評判が良い。
1975年(昭和50年)に会員500名でスタートした。当時1000万円の高額の預託金で会員を募集し、その後に1000万を2分割(預託金額は500万円に変更)し会員が1000名になった。その後のゴルフ人口の増加、バブルのあおりもあり会員権価格は9000万円余まで高騰し、当時の経営者は、そこで5000万円口の大口会員を30口とか50口を募集し、そのカネで、息子が経営するゴルフ場の設立などに投資・融資したようである(当時の正会員は1300名余りに増えたようだ)
バブルが崩壊し、その5000万円口の返還が相次ぎ、5000万円口を10分割するなどしたが、その為に会員権の売りが多くでて、会員権価格も大幅に低下した。市場での売買価格が500万円を切るとゴルフ市場での売却は諦め、会社にその預託金(500万円)の返還を求めてきた。再生前夜には200万円前後に下落した。
会社は預託金の返還に窮してついに2001年(平成13年)9月に奈良地裁に民事再生の申立をした。ここまでなら普通にある話であるが、デイアーパークのメンバー1008名が裁判所に旧経営者を排除して管財人の選任の申立を行い2002年(平成14年)3月にそれが認められたことが違った。
私はボランテイアでこの申立代理人になった。
当時、会員の申立により、裁判所から管理命令が発令されたゴルフ場は私が知る限り他にはなかった。全国では珍しいケースとしても報道された。
「ゴルフ場の会員の反乱」ブログ参照
その後、管財人のもとで預託金返還請求権をデイアーパーク株式会社の株式に転換するなどして、完全株主=会員が運営する会社になった。このスキームの中で、上記に述べた株式会社と会員組織の2つが発足した。
会員のボランテイア―による経営・運営で民事再生法下の退会会員への返還も無事終了し、2006年(平成18年)9月民事再生法の終結決定がなされた。
同時に無借金経営の健全経営会社になるまで成長した。
「民事再生法のゴルフ場が配当した」ブログ
当時、大半の民事再生会社では会員の権利を大幅にカットする等して会員を泣かせながら、旧経営者はそのママ居座るか、形だけ退任するが息のかかった者を新経営者にさせるなど殆ど責任をとらなかった。民事再生法が、ゴルフ場の旧経営者救済法と揶揄されたのはこの為である。
しかしデイアーパークにおいては、会員の団結により民事再生法に定める管理命令を活用して旧経営者追放の法に転化させた。皮肉なものである。
(注2)ゴルフ場の会員による区別
①社団法人会員
昔のゴルフ場の組織体は社団法人等で会員は社員=構成員となり作られた。戦前〜昭和30年代初めにできたゴルフ場の会員は社団法人等(民法法人)の法人会員が殆ど。社団法人等は主務官庁の認可が要件であった。昭和30年代中頃になりゴルフ場は民法の定める公益性がないということでその認可がされなくなった。そこで生まれたのが株式会員制である。(この当時生まれた社団法人等のゴルフ場は公益法人認定法等により組織変えを行うことが義務付けられ、最近次々と一般社団法人化している。今回のデイアーパークの一般社団法人化はこの会員の部類に入る)
②株式会員
会員の権利を保護するという形を保ちつつオーナーが株式会社を設立して一般会員に株式を持たせる株主会員制度が考案された。オーナーが3分に2や50%以上を所有する会社もある。株主の少し位の反乱があっても安定多数を確保できる株式配分が仕組まれている。他方会員に平等に単位株を持たせているゴルフ場もある。この場合は株主会員は社団法人会員と同等の地位と権限をもつ。(ちなみに奈良県の奈良国際ゴルフ倶楽部は「株式会社奈良国際ゴルフクラブ」の株式を会員が平等に権利をもつ株式会員である。しかし、ゴルフ場を所有する土地会社が別にあり、その土地会社に賃料などが支払われ、その経営がどのようになっているかの情報開示が「株式会社奈良国際ゴルフクラブ」の一般の株主会員には開示されず、完全株主会員ゴルフ場とは言えない不透明性を有している)
③預託金会員
昭和40年初め頃からのゴルフ場の組織形態は預託金会員制度に変わった。
株式会員にすると株主総会であれこれ批判されるので会社の経営・運営に一切発言権を認めない預託金会員制度である。
会員はゴルフ場をビジターより安く利用できる権利を有し、満期が来たら預託金返還請求権(債権)を有する会員である。会社の経営・運営に一切発言権を認められていない。理事会と言ってもオーナーのお気に入り理事が選ばれるだけで、会員の民主的な選出はない。この制度のもとでオーナーの恣意的な経営・運営により、多くのゴルフ場が破たんさせられたことが歴史的に明らかとなった。一般会員が経営者を民主的に監視、コントロールができない、この会員制度の根本的な欠陥である。
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自由
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民事再生法の下で預託金会員が反乱をして、従前の経営者を更迭して、管財人を選び、再生計画で、会員自らが運営するゴルフ場があることを2006年5月にブログで紹介した。
『ゴルフ場の会員の反乱』
そのゴルフ場(デイアパークゴルフ場)
が4年後に、立派に立ち直り、最近、株主会員に配当をするという報道があった。
民事再生しても、従来の経営者が威張りちらし、会員をないがしろにする経営者が多い中で、会員自らが経営、運営し、しかも株主会員に配当をするのは、おそらく全国で初めてのケースであろう。
無借金経営で、しかも配当するほどであるから、2度と倒産する危険性はない。自己株式の取得も株主総会で決議をしているほどであるから、会員はこれ以上増えない。
土日はビジターで込むが、メンバー優先の「メンバータイム」を確保するなど、会員自らが経営・運営しているから当然と言えば当然だが、一般のゴルフ場では極めて難しい課題を見事に解決している。
理事会や取締役会のメンバーがボランテイアーで本当に頑張ってくれている。何より、会員が≪マイゴルフ場≫と名実ともに思い、団結しているからこのような成果ができたのであろう。
会員権価格は、民事再生法の適用があったこともあり、時価より極めて低い価格が需給との関係で形成されているが、今度の配当を契機に、今後はかなり値上がりするだろう。
奈良の大仏殿の後ろの国立公園の中の高さ500Mから600Mの高原のような場所に作られた箱庭のようなゴルフ場。夏は大阪、奈良より5度から6度前後涼しい。
奈良駅から車で約15分前後。
以下読売新聞の報道である。
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八十八夜は春から夏へ移る境目の日。新茶の摘み取りが行われる。奈良の大仏殿の裏山にあるデイァーパークゴルフ場の近くの茶畑。ある新聞社の名カメラマンが送ってくれた。 |
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石垣の間に咲いたフリジャーと白とピンクのシバサクラ |




