弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

NHK

[ リスト | 詳細 ]

NHKとの受信契約を巡る法律問題についての解説、意見
記事検索
検索

安倍内閣が『放送法の≪命令放送≫から『要請放送』に≪ソフト≫に改正するという『放送法等の一部を改正する法律案』を国会に提案した。
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_gian.htm

要請放送でも違憲1(NHK52)とブログで指摘した。
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/47457515.html

今年の7月に、与党は参議院選挙で惨敗し、その上、安倍は内閣を放り投げたので、安倍のときの法案は全て廃案になっていると思っていた。

ところが、この放送法案が、与党と民主党で、適当に妥協して、昨日国会を通過したという新聞報道に接した。

あわてて、衆議院のHPに入り、見ると『放送法等の一部を改正する法律案に対する修正案』なる内容がアップされていた。http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_gian.htm

これを見ると放送法33条は次の通りとなるようだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
(国際放送の実施の要請等)

第33条 総務大臣は、協会(NHK)に対し、放送区域、放送事項「(邦人の生命、身体及び財産の保護に係る事項、国の重要な政策に係る事項、国の文化、伝統及び社会経済に係る重要事項その他の国の重要事項に係るものに限る。以下この項における委託放送事項について同じ。)」その他必要な事項を指定して国際放送を行うべきことを要請し、又は委託して放送をさせる区域、委託放送事項その他必要な事項を指定して委託協会国際放送業務を行うべきことを要請することができる。

2 総務大臣は、前項の要請をする場合には、協会(NHK)の放送番組の編集の自由に配慮しなければならない。

3 協会(NHK)は、総務大臣から第一項の要請があつたときは、これに応じるよう努めるものとする。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これで、総務大臣は堂々とNHKへ≪国の重要な政策に係る事項≫を要請できることになった。

≪国の重要な政策に係る事項≫を何ら制限する内容の法律になっていない。
例えば、総務大臣は以下の内容は国の重要な政策であるからと言う理由でNHKに要請が出来る

* 憲法改正をして海外派兵やイラク派兵を計画中であること。

* 防衛軍需産業が儲かる武器輸出解禁を政府はしようとしていること。

* 北朝鮮による拉致問題をドンドン報道し、北朝鮮と対決する政府の姿。

* 消費税の10%アップし、その代わり、海外企業の日本での所得税・法人税は大幅減税して、外国企業誘致しようとしている政府の姿。

* 4兆円の防衛予算をあと10年は維持し、アメリカの防衛産業も応援する政府の政策(日本国民の税金がアメリカ、日本の軍需産業や高級官僚のゴルフ代に消えるが)

国の重要な政策にかかる事項であれば、NHKに要請できることになった。
しかもNHKはこの要請を≪報道するように努力する≫規定になった

民主党はモトモトこの33条を削除すべきと主張していた。その結果、国民の支持を受けた。

ところが、上記、与党と民主党の妥協案では、報道機関であるNHKへの国家権力介入に民主党は何を制限したというのか。この法律では何ら制限されていない。

命令が要請になっただけで、NHKの体質からすると要請=命令と同じ。
安倍、中川が少し、発言しただけで、NHKは≪彼らの発言を忖度して迎合番組を作った≫
前科、前歴がある

このようなNHKの体質がある中での≪要請放送≫を民主党が認めることに、国民は理解不能。

政権交代は必要だし、民主党に頑張って欲しい。
上記のような法案に簡単に妥協するようでは政権交代しても、何も変わらないし、かえって悪くなることもある。

自民、公明があまりにも悪いから、それに変わる民主党に期待すると、我々国民が騙される危険性がありそうだ。国民の厳しい監視が与党だけでなく、民主党にも向けられるべきだ。

≪NHKは東京地裁で、一度契約した人に対する、受信料未払い請求裁判で、自ら『墓穴』を掘っているようだ≫

NHKが受信料の不払い者に対する民事督促手続きを行なった。この督促手続きに異議をのべた3名の方が、正式の裁判になっている。弁護団は梓沢、澤藤弁護士をはじめ強力な弁護団。

この裁判の内容は≪創≫という雑誌に掲載されている。
http://www.tsukuru.co.jp/nhk_blog/

この裁判の原告(NHK)被告(受信者)の双方の準備書面を被告(受信者)の弁護団に要請をした
本日届いた。

この裁判はNHKの受信料を巡る本格的な争いになる

(今までの裁判は受信者が本人訴訟で係争しているが故に、NHKに有利な裁判ばかりで裁判官もあまりまともに法律論を展開していない)

被告(受信者)は2007年7月10日第1準備書面(26ページ)を出した
この内容は上記の≪創≫という雑誌に紹介されている

被告(受信者)の書面に対して原告(NHK)が2007年9月18日付きの準備書面で34頁にわたる反論をした。

NHKの上記準備書面を読んで驚いた

≪放送法7条においてNHKは『豊かでかつ良い放送番組による国内放送』を提供する義務は公法上の義務であるが、放送受信契約に基づくNHKの債務ではない≫と堂々と主張していることである

では『豊かでかつ良い放送番組による国内放送』の提供義務は一体誰に対して負っているのか。

お上である国家か。それとも放送を受信するNHKの契約者(国民)か。

NHKは、お上には『豊かでかつ良い放送番組による国内放送』の提供義務があるが、契約者には負わないと言っている。(事案が違う最高裁の判例を引用してこの論理を展開している)

しかも、放送法に定めるNHKへの義務規定は全て、公法上の義務であり、私法上の義務ではないと執拗に反論している

「君達NHKとの契約者は、受信料の金を払えば良いのであって、NHKに放送内容などについて文句や異議は法的には言えない」と言っている。

しかしNHKは他方で、未契約者に対して、テレビを購入した以上、受信料を払う法的義務があるとして、各家庭を訪問して、契約を迫っている。法律に書いてあるなら仕方がないということでNHKと契約する人が多い。

NHKの上記準備書面だと、テレビを設置した人は『公法上の義務があるが、NHKに対する私法上契約する義務がない』と公然と拒否できることになる。

公法上の義務に違反すると普通は罰金とかになるが、そのような規定は放送法には一切ない。

NHKは幾らあがいても、NHKとの契約を断る人には契約を私法上、法律的にせよとは言えないことになる。

私法上の義務がない以上、民事裁判で、受信料を払えと請求できないことになる
もちろん民事督促手続で強制なども不可能となる。

NHKは受信料の裁判で負けては一大事とするあまり、未契約者に対する私法上の義務があるという
NHKの本来の主張を忘れてしまった感じだ。

上記NHKの準備書面では、未契約者に契約を拒否できる法的武器を与えたようもの(笑い)

NHKはこの裁判で、自ら墓穴を掘っている。
NHKが公正、中立で豊かな放送を提供する義務は本来は視聴者に負っているはずだ。
NHKは原則に戻り、放送法に定める義務は国民=視聴者に私法上も負っていると認めるべきだろう

NHKは視聴者には一切責任負わず、契約者はNHKに何ら異議、文句も法的には言えないというようでは、NHKはドッチを見て放送をしているのか。

このような視聴者無視の主張をするようでは、NHKとの契約をしようとする人はマスマス少なくなる

仮に今回の裁判で勝訴しても、モトモト契約していない人には、未来永劫、上記のような主張をする以上、受信料の法的請求は出来ないことになろう。

*転載、転送、引用自由

NHKの会長は本来は受信料を払っている契約者が選挙で選ぶべきだ。

テレビを設置した以上、放送法で、契約締結義務があると言うのなら、税や負担金と同じであるからだ。義務だけあり、その組織の運営に参加する権利がないという法律は近代法ではない。
国会が経営委員などを選ぶというが、国会議員は、国民の代表ではあっても、NHKとの契約者の代表ではない。

橋本元一現会長の任期が、来年1月末に切れる。それなら、NHKの代表は、契約者の投票により選ぶべきだろう。すぐにその実施が無理なら、経営委員会は、会長を公募するなど、最低限の民主的選任方法を模索するべきだ。

その呼びかけが醍醐聡教授からメールが今あった。

賛同の第一次締め切りは11月25日。FAXの場合は、048‐873‐3520。メールはshichoshacommunity@yahoo.co.jp。

賛同をお願いしたい
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

                          2007年11月 日
NHK経営委員会 委員各位
NHK次期会長選出に際しての申し入れ
                    取扱団体名 NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ
                                共同代表 湯山哲守・醍醐 聰

 経営委員各位におかれましては、公共放送の経営と放送番組の向上のために、日夜ご精励のことと拝察いたします。

さて、一連の不祥事などに端を発したNHKの経営危機を克服すべく、NHKの新生と改革、視聴者第一主義を掲げて会長に就任した橋本元一現会長の任期が、来年1月末に切れます。

私たちは、公共放送NHKが国民的な世論形成と、放送の文化的役割を果たすうえで極めて重要な責任を負っていることを思うとき、次期会長の選出のあり方に重大な関心を寄せざるを得ません。

わが国ではこれまで会長の人事は、政府の意向や一部関係者の間で水面下で進められ、受信料でNHKを支える主権者としての視聴者・市民には、会長選出の経過すら知らされて来ませんでした。

公共放送の会長選出については、英国や韓国などの先進国で、会長の公募制や推薦制が実施され、新聞紙上などで活発な論議が交わされており、日本でも、現行放送法の枠内で、経営委員会の裁量で公募制を採用し、民意を代表する優れた人材を選ぶ道は開かれていると、私たちは考えます。

私たちは、NHK次期会長の選出に当たっては、会長の任命権を持つ貴経営委員会が、何にもまして視聴者・市民の意向を尊重しつつ、会長候補の公募制に踏み切り、広い視野から公共放送の責任者としてふさわしい適格者を選ぶ努力をされるよう、次のように申し入れます。

申し入れ
一、 会長の選出基準については、ジャーナリズムと放送の文化的役割についての高い見識を持ち、言論・報道機関の責任者として、放送の自主・自立の姿勢を貫ける人物であるかどうかを判断の柱にすえること。

二、 会長選出の審議経過の議事録を公開し、説明責任を果たすこと。

三、 経営委員会が公募した会長候補の中から会長を任命する公募制を採用すること。
以 上

本日(11/6)大阪簡易裁判所でNHKが受信料の未払い者に対する判決があった

≪この判決はNHKの受信料の時効は2年でないというだけで、判例としての価値が全くない。
先例としての普遍性もない≫


この判決によると、被告となった人は、平成14年3月にカラー放送受信契約を締結した。
しかし平成16年4月から受信料を払わなかった。

そこでNHKはこの方に支払督促をしたが払わなかったので、平成16年4月から平成19年7月までの40ヶ月の分の55800円を請求した事件である。

この方は、NHKの受信料は2年の時効にかかるので、それを前提に和解したいと申し入れした様子。

しかし、法廷には出席せず、上記のような書面だけを出した。
NHKは2年の時効を前提の和解を拒否したので、本日の判決になった。

ところが、この判決の理由部分は次の通り。

≪放送受信料は2年の短期消滅時効にかかる債権ではないので、被告の時効の援用は理由がない。

被告は請求原因事実自体については争うことを明らかにしないのでこれを自白したものとみなされる
この請求原因事実に基づき判断すると原告の請求が理由がある≫

判決が多くの国民の規範となるのは、その論理性にある。

ところが上記判決は

≪放送受信料は2年の短期消滅時効にかかる債権ではないので、被告の時効の援用は理由がない≫

と結論だけを書いただけの1行判決。

被告が、2年の短期消滅時効の援用の主張をした以上、裁判官は

1 NHKの受信料債権の法的性質
2 その上で、2年の短期消滅時効にかからないというなら、その理由を法律にそって述べるべきだ

NHKの受信料の債権については争いがある。

NHKの財政を支える負担金的性質と解すれば、消滅時効は10年となる

消費者契約法の双務契約と解すれば民法169条により5年。

しかし、短期消滅時効の場合もある
民法173条を準用すれば2年。
民法174条を準用すれば1年。

詳細は『NHK受信料講座12』で時効についてブログに書いた
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/42766241.html

この方が本人訴訟で、2年と時効の援用をした以上、納得する論理を書くのが裁判官の仕事。

お上の判断だという調子で結論を書くだけでは、判決の肝心な≪論理性≫が欠けている。

この判決では、判例としての価値が全くない。
先例としての普遍性もない。


(注)本人訴訟で具体的な消滅時効の主張を法的に主張しなかった結果、上記のような乱暴な判決となったようにも思われる。

せめて消滅時効の主張をするなら、私のブログを読んで、主張して欲しいね。そうすれば
今回の判決も消滅時効に関する法的性質や消滅時効は何年かを書いた判決になった可能性がある

≪たわごと日記≫というブログがある。この方が総務大臣にNHK受信料の義務化に関する、質問したところ総務大臣から回答があったという。

コメントを頂き、早速アクセスさせてもらった。たわごとさんの日記のアドレス。http://plaza.rakuten.co.jp/ochibasan/diary/

興味深い内容です。質問も含めて一読の価値あり。
パフォーマンス大臣の意見を聞き出した貴重なブログです。
なお、大臣の回答だけ、かってに引用させて貰いました。
お許しを。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
メール拝見いたしました。
貴重なご意見賜り、ありがとうございます。

現在、総務省において、NHKの受信料について、受信契約の締結義務に代えて、受信料の支払義務を直接法定することを検討しております。NHKとの受信契約は法律(放送法)に定められており、NHKと受信契約をすべき世帯・事業所の数は約4600万、そのうち受信料を支払っている世帯等は3300万、約1300万の世帯等が受信料を支払っておりません。

公共放送であるNHKの経営は視聴者の受信料でなりたっており、年間約6000億円のNHK財政をすべて、この3300万世帯が支えております。真面目に払っている人は非常に不公平感を持っています。
また、すでに新聞等で報道されておりますが、ホテルなども事業所によって対応が違います。例えばホテルチェーンの東横インの場合、部屋数に見合った本来の受信料の5%しか支払われておらず、また全国展開するホテル事業者の中には、まったく受信料を支払っていないところもあります。

NHKの受信料の支払い義務化より経営改革が先ではないかという意見もありますが、受信料制度の改革を待つまでもなく、NHKのガバナンスの強化や音楽・芸能・スポーツ等の制作部門の一部分離などの子会社全体の整理・統合等の経営改革も急いで取り組まなければならない課題です。またNHKは現在年間6000億円の受信料を集めるのに800億円のコストを掛けており、外部業務委託や市場化テストなどの抜本的見直しが必要です。

こうした支払い義務化とNHK自身による経営改革努力が相まって、受信料収入等が増加すれば、受信料額の引き下げを含め、広く国民視聴者への利益・還元が必要です。

私は、総務大臣として、国民・視聴者の理解の得られる放送制度改革の推進に向けて全力を挙げて取り組む所存でありますので、何卒、ご理解いただきますようお願い申し上げます。

平成19年6月25日

総務大臣 菅義偉


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事