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心臓バイパス手術にむけて
6月15日
心臓血管外科という、いままで聞いたこともない所を訪ねました。わたしは、一番乗りでした。待っている間に、年輩の患者さんと思しき人が夫婦連れで数組やってきました。予約の関係で、後からの患者さんが先に診察室に呼ばれました。術後の定期検診のようでした。「おかげさまで、夫婦で旅行に行けるまでになりました。」「次回は、来年です。」と云うような会話が聞こえてきました。私に勇気を与える会話でした。
いよいよ私の番が来ました。すでに、前日まで入院していた病院のデータを見ながら、先生の話が始まりました。心臓の作り、血管の詰まり具合、いくつかの治療法について説明がありました。ここでも、治療法の選択を迫られました。此の時はすでに腹は決まっていましたので「先生に手術をしてもらえればと切に願います。」と云いました。その先生を訪ねて行っているのですから当然の答えなのですが、患者が選択するというある種儀式のような会話にも思えました。
つぎに、バイパス手術についての説明がありました。
手術そのものの概要
胸骨を電動のこで割る(切る)。
胸骨をあばらの弾性の限界まで広げて、中の心臓を出して手術する。
心臓を止めてする手術と(オンポンプ)、
動かしながらやる手術(オンポンプ)がある。
オフポンプでやるつもりである。
肺は止めて、人工肺を使う。
手の動脈と、足の静脈を移植する。
手術中の致死率はゼロではない。3%ぐらいという報告もあるが、
当病院では、昨年度も今年度もゼロである。
術後は、SICUに入ってもらい、その後、ナースステーション横の 個室に移動してもらう。いずれも面会可。
さらに回復したら大部屋に移動してもらう。
術後、3週間で退院する人もいれば、何ケ月か入院する人もいる。
3ケ月ぐらいで職場復帰する人もいる。
此処は、本人次第になってくる。
僕の方から2つ質問をしました。
Q1 血管はどのようにして、繋ぐのか?
A1 普通の裁縫と同じように糸で縫う。
5倍のルーペのメガネを使って1ケ所当たり15分前後かかる。
Q2 つなぎ目から漏れないのか?
A2 接着剤でふさぐ。胸骨はワイヤーでつなぎ、
皮膚はボンドでつなぐ。
いずれも、使用し放しで、後からとったりしない。
ワイヤは体に残るが、他は体に吸収される。
先生から、障害者手帳申請の手続きを急ぐように言われました。ベッドの関係(手術待機者の関係)で、6月30日の手術に決まりました。1週間に3人のペースで、7番目ということになりました。但し、これから急患が飛び込んできたら、後に回されることも言われました。1日に一人の手術、翌日は外来患者の診察、週に3人が限界という話がありました。入院は手術日の1週間前にして、精密検査をするとのことでした。それまでの間は、家で体力をつけておくことと、安静にしておくように告げられました。
穏やかな先生で、非常に安心感を与えるムードを醸し出していました。この先生に命を預けるんやなぁ、と思いながら先生の手を見ました。爪の手入れが行き届いた小さめのきれいな手に見えました。「昨日も、この手で一人の患者の手術をし、明日も一人の患者の手術をするんだな。」と思いました。よく言う「神の手」に見えました。
帰り際に、看護師さんから「手術後の回復のカギを握るのは、肺機能の強さです。」この機能を鍛える器具がありますのでそれを購入してください。」と言われた。肺活量4600あれば、器具は買わんでもよかろうとは思いましたが、言われたことはしておこうと、買いました。手術日まで毎日トレーニングをするように言われました。
家に帰って、印鑑を取り役所に障害者手帳申請用紙をもらいに行きました。説明を聞いた後、その足で、入院していた病院に赴き書類をことづけてきました。
何の不自由もなく生活できており、許されるのなら20km走ぐらいすぐにでも行けそうな気分でしたが、それを禁じられている自分の状況を不思議に思いました。「手術を受けた後は、なにもできなくなるんだろうか」「今の状態にまで体力は戻るんだろうか」などと不安からくる疑問が次々に湧いてきました。
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全然珍しくないノーマルな手術だとわかっていても、こうやってリアルにご本人の気持ちも垣間見える記述を見ると、「大変なことなんだな〜〜」って、ドキドキしちゃいますね〜〜〜。
手術する人も受ける人も、人の力って素晴らしいですね〜〜〜!!
穏やかな精神が大事なんだな〜〜〜って思いました。
2010/8/9(月) 午前 0:44
手術そのものの概要を文章にすると凄まじいですね。
医療技術の進歩を感じました。
2010/8/9(月) 午前 8:39
まちゃみ〜♪さん
「心配しなくてもOK。今は医療技術が発達しているから虫歯の治療みたいなものだよ。」と、手術前に元気づけてくれる人がたくさんいましたが、実際は虫歯の治療より体に負担のかかる大変なものでした(笑)。
2010/8/9(月) 午後 4:55 [ ガンばってんまぁちゃん ]
走るおやじさん
お医者様から、「安全性は向上していますが、大きな手術ですから、体への負担はかなりありますが、皆さん元気になっていますよ。頑張りましょう。」と言われた言葉が、とても印象的でした。
2010/8/9(月) 午後 4:58 [ ガンばってんまぁちゃん ]
わたくしは弱虫なので、病気になればダメでしょうね…
2010/8/9(月) 午後 10:41
おだまりさん
気の小さいことと臆病なことについて、私は世界の誰にも負けません(笑)。
2010/8/10(火) 午前 11:26 [ ガンばってんまぁちゃん ]