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書評;晴佐久昌英著『あなたに話したい』教友社、2005年、A5判、1890円(税込み)。
爽やかで・あったかく・美しい装丁は、著名な装丁家・菊地信義さんによるものです。
■カトリック高円寺教会主任司祭の晴佐久昌英師の説教は聞く者の心を激しくゆさぶります。愛情の炎が燃え立って、周囲をあたためたいという気力がわいてきます。主日ミサの感動の説教が、ついに一冊にまとめられました。今後も、続編が編集されていくということです。楽しみです。
■本書を読んでいると、「身を削る」(29頁以下)ことの尊さに感動させられます。興味深いことに、晴佐久師の深い信仰から生じた情熱と信徒への行き届いた配慮の原点には、先輩司祭の英断を通しての「身を削る」ほどの寛大さがあったことがわかります。この先輩司祭は難民の家族を教会に住まわせたり、教会のホールを仕切って晴佐久師に青少年ネットワークの事務局を開く許可を与えたのです。イエスの御受難や十字架の死によって神の深い愛情が目に見える形で体現されているのですが、今日の私たちも自分の持ち物や時間や能力を相手に惜しみなく捧げることによって周囲を活かすのです。
■実に、今日の晴佐久師が人々を奮い立たせる名説教師にまで成熟することができた背景に、数多くの司祭たちの努力と精進が積み重ねられていたのです。そして、今、本書を手にすることで、晴佐久師のあかしする神のあたたかさに触れることになる読者もまた福音の伝統を引き継ぎながらも新たな創造活動に携わっていくのです。まさに、神の慈しみの連鎖。
■晴佐久師は天性の芸術家です。美しいものに敏感に反応する能力と、あらゆるものを関連づけて調和させるバランス感覚が備わっているからです。そのようなたぐいまれな人間が神の愛情をあかしする者として謙虚に言葉を語るときに、そのように発せられた言葉そのものが活き活きと躍動します。このようないのちの言葉は、やがて、聞く者の心のなかに響きわたり、その人を本来の美しい姿にまで変容させるのでしょう。
■これほどまでに愛情豊かな説教を本書によって何度も読み返すことができるのは、なんとありがたいことでしょうか。至福のひととき。恵みの言葉が生じた秘密は、以下の述懐から理解することができます。――「あの日、感動して最初のミサで涙こぼした日から今日に至るまで、一度だっていいかげんな思いでミサをしたことはない。今日もここにイエスが来られました。私はそう信じてあなたのためにミサを捧げます」(211頁)。 2005年8月21日(日)記
◆「教友社」HP http://www.kyoyusha.com/ ⇒このホームページで購入することができます。
◆「福音の森」HP http://homepage2.nifty.com/immanuela/hoshi/ 晴佐久師の他の説教を読みたい人にお勧めです。
◆「天使の森」HP http://www.tensi.net/ 晴佐久師の指導のもとで「ほんものの天使グッズ」などを展示販売しています。
◆「カトリック高円寺教会」HP http://www.koenji-catholic.jp/ 晴佐久師のおいでになる教会です。
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しばらく放蕩娘になっていたので、晴佐久神父様の新しい本が出た事を知りませんでした。今度探してみます。
2005/10/5(水) 午後 4:27 [ - ]
★コメントをありがとうございます!
2005/10/6(木) 午後 1:50 [ 阿部仲麻呂 ]