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この世で生きることに
意味があるのだろうか? わたしは
冬の空を見上げるが
鈍色(にびいろ)の空は答えない わたしは
ひたすら歩いている
その一歩一歩に 花が咲いている 花はその場を動けない
だから ただただ咲いている やがて空は
ゆっくりと厳(おごそ)かに
崩れてゆく 凍えた千もの銀が
わたしの頬でとけていく
冬のかけらは
限りなく花弁にも 落ちて来る
それでも花は 凛と揺れている わたしは
その美しさに 花の覚悟をみる
美しくあらねばなるまい
冬の花のように わたしの一歩一歩を
花としよう
この世で生きることに
意味があるのだろうか?
冬の花は
ただただ 沈黙している
打ちのめされても ただただ 揺れている
鈍色(にびいろ)の空と
歩を進めるわたしと
そこには 意味を問われた
世界がある
都環 咲耶子
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