あなたの知らない視点で語りたい〜フォト 詩 小説 エッセイ

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                                     ※フォトは咲耶子
 
さて――

眠りにつこう
最後の
つぼみを閉じるように
 
なんだか 
まあるく まあるく
眠いわ
 
シンシンと 
冬が覗いている
 
柔らかな毛布は
黒猫のよう
 
マグカップの
ホットミルクには
ほのかな
ブランデーの香り
 
ウトウトと眠気は
蜂蜜の甘さ
 
平凡な人生が
似ていたが
二度はない一日が
 
そのように
静かに閉じるように
終わった
 
ヒューヒューと
木枯らしが
鳴っている
 
毛布にくるまって
ひとしきり 
夜のリズムを
聴いていよう
 
心臓の鼓動に似た 
切ないリズムを
 
前世の友人は
きっとシタール奏者
だったのだ
 
ゆっくり目を閉じよう
逝く人のように
おごそかに目を閉じよう
 
なんだか またたくほども
眠いわ
 
明日は無駄なほど遠くにある
 
なにより――
今日という徒労は
終わったわ
 
青い惑星は命の夢を見る 
 
ならば
星の運命に吸いこまれよう
 
さあ――
 
眠りにつこう
 
明けに開いた
白い花で
死者を葬るように
      
                   by咲耶子
 

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                                       ※フォトは咲耶子
久しぶりに関東も雨です。
鈍色(にびいろ)の空を見上げます。はるか上空からこまかい粒がひきりなしに大地に向かって降り注いできます。

雨は単純に言えば水の落下です。
この説明のひとことのように、味気ないものでしょうか。
いいえ、この落下する水は、天からの慈愛の水なのです。

畑や森など植物の成長には、水が不可欠です。
今は雨が降らなければ、畑に人口噴水機を使うテクノロジーがあります。
けれどこの噴水機の水は落下高度が低すぎるため、慈愛を含んでいません。
慈愛とは、つまりは酸素や窒素や微量なガスのことです。

天を知らぬ未成熟な水は、大地にもたらすものも少ないのです。
大地で眠っていた純粋な水は、やがて目覚め、どん欲に周囲にあるものを吸収してゆきます。
地中深くさまざまなミネラルと混ざり合い、上昇し植物の根に吸収されたあと、水蒸気となって空に昇っていくのです。
 このように豊潤な旅をした水は、最終的には太陽エネルギーのキスを受け、成熟し植物への慈愛を含んで落ちてくるのです。
水が天の恵みをもたらすには、まさに天という位置、高度が必要なのです。
ゆえに天から降り注ぐことには、大きな意味があります。
そして大地から生まれたこの水は、ふたたび雨となって森や畑の上に降り注ぐのです。
それは水の生まれて死ぬまでの役割、大いなる循環のシステムです。
水は単なる水という物質ではなく、あらゆるミネラル、ガス、光のエネルギーの運び手なのであります。
 
雨の日は雨そのものを感じてみます。
雨の匂いや雨の音、雨の柔らかさなどです。
晴天のように浮き立つ気分ではありませんが、不思議と心が落ち着きます。
 
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                                                          ※フォトは咲耶子
大気は
しっとりと
水分を含んで

一日は
緩慢(かんまん)になる
 
景色は
つつましく
明度と彩度を控え
 
モノトーンを
帯びる
 
世界は
混じり込み
 
水に
溶け込んでいる
 
こんな日は
 
想いも時空に 流れ込み
 
ひたひたと
銀の重さで沈んでいる
 
フレアに強烈に 
あぶられた
息苦しい焦燥も
 
こんな日は
 
千の雫の内側で 
冷えている
 
              by咲耶子

わたしたちは なんと無意識に 振舞えるのでしょう

あるときは 石つぶてを投げる
またあるときは パンを差し出す

またあるときは 花を育て
いつか それを踏みつける

これらの行動の ひとつひとつは
なんら互いに 接点を持たず 
わたしたちを
その瞬間 その瞬間に 完全に変貌させうる

ひとりの獣として
ひとりの天使として

または 
まったく透明な なにかであり 
自己すらも放棄する

そしてそれは 
その場の その時の その刺激とつながり
おおいに 活気づき 

状況という気まぐれを 主人と見なす
まるで 哀れな奴隷のように ふるまう

わたしたちは とたんに自分が 恐ろしくなり
他者が恐ろしくなり

打ち震え ひざまずき祈る

わたしは決して あなたの傍を離れません
わたしは決して あなたの光を見失いませんと

そのように ひたすら祈りながら
明けない夜明けに 手をかざしている 

わたしたちの一側面を覆った 無知と不安という闇のなかで

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『cygnus_odileの雑記』ブログのジャンヌダルクに捧げています。
またこの詩は曲と共鳴するように書いています。『オケゲムのレクイエム』を聴きながら鑑賞することをお薦めします。
http://blogs.yahoo.co.jp/rmnjr654/33403294.html

※上記の詩は、シグさんのご好意によって縦書きで表示されています。

『cygnus_odileの雑記』ブログより『オケゲムのレクイエム』を聴きながら、この詩をジャンヌダルクに捧げる

神の庭園の薔薇 永遠のつぼみである乙女よ 
炎に燃え尽きようとしている 情熱の乙女よ
 
あなたが瞳に映した最後の空は どのようでしたか?
突き抜けんばかり 高みへと澄みきっておりましたか?
天上の歌ごえ 天使らのレクイエムを お聴きになりましたか?
平和の鐘はあなたの胸を鳴らして 響いておりましたか?

白い鳥たちは 羽ばたきのうちに 一生を終えました 
その羽根が散ったとき そのひとつを 蒼いくちばしがくわえ 
あなたの絹の巻き毛に 突き刺しました
むかしあなたが 春の丘を駆け巡り ひな菊を手折り髪に差したようにです

そしていま 
血と涙に染まる裏切りの丘へあなたは駆け上がる
そうしてあなたは 地上の悲劇の花嫁となり
可愛らしい素足で 主のもとへ踏み出すのです
 
聖なる乙女よ あなたに耳打ちした神は どのような方でしたか?
眩しく畏れ多く 血に染まる戦士の背後で 輝いておりましたか?
それとも風吹きわたる虚空の高みで 憐憫の微笑みを 口元に浮かべておりましたか?
 
いずれにせよ 幸福なオルレアンの乙女よ
命を捧げた恋しい方の燃える手を あなたはしっかりと掴み 炎の身体に抱かれました

神よ どうか祈りをお聴きください
 
この一途な乙女のために 永久(とわ)に続く勝利を 
朝霧の冷たさに つぼみ開く純真な喜びを
オルレアンの乙女 ジャンヌダルクの祈りを 
 

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