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介護の仕事をしていたら、様々な面白い現場に立ち会う事があります。
私も、何度か爆笑した思い出があるので、時々その思い出を綴って行きたいと思います。
私が介護職について間もない頃の事です。
施設の廊下に点々と液状化したウ○チが・・・。
ベテラン介護士のKさんと二人で廊下を歩いていた私は唖然。
松田勇作ではないけれど、なんじゃ、こりゃーの気分。
一先ずウ○チをたどっていく事に。
4人部屋の居室を2部屋分程歩いて行くと、そこには居室ベッドにちょこんと座り、何やら食べている氷川さん(氷川きよしの大ファンなので、こう呼ぶ事にする)が。
氷川さん、何を食べてるんですか?
聞きながら近くに寄って行くと、彼女の手にはみかんが握られている。
普通ならみかんを食べようとかまわない。
氷川さんは誤嚥の心配のない、認知症のお方。
息子よりも氷川きよしが大好きな人。
しかし、彼女からは便臭が明らかにする。
そして発見する私達、彼女の手は便だらけ。
みかんの黄色さは微塵も無く、便の茶色が手や顔、衣服にも。
氷川さん、そのみかん食べちゃダメ!
みかんを口に入れようとした氷川さんの手を、とっさに握っていたアベル。
しかし、彼女にはなぜ食べちゃダメなのか理解できない。
何よ!これはあたしのみかんよ!!何をするの!
確かにそれはあなたのみかんです・・・誰もとりゃしませんよ。
便が付いているから、手を洗ってから新しいみかんを食べましょうといくら説明しても通じない。
彼女には便が付いている事よりも、今取り上げられようとしているみかんが大事なのだ。
どう転んでもみかんを手放す気持ちにはならない。
大先輩のKさんが、車椅子を持って来て、歩ける氷川さんを車椅子に半ば強引に座らせる。
あっけに取られて見ていると、
アベルちゃん、氷川さんを風呂場に連れて行こう。もう、お風呂に入れないとどうにもならない。
確かに手を洗っても体中、便だらけだもんな。
しかし、強引に車椅子に乗せられた氷川さんは興奮して叫ぶ。
みかんを返せ!!そのみかんはあたしの物よ!
ええ、そのみかんはあなた以外の誰も欲しがりませんよ・・・。
氷川さん、約束します。お風呂に入ってからみかんは必ずあげます。とにかく体をきれいにしましょう。便がついたままでは、みかんもおいしく食べられません。
その時に、特浴の介助中だった為に入浴介助のスタッフに氷川さんを頼んだ私達。 ←スタッフからは冷たい視線を向けられたが・・・(苦笑)
その後は、廊下と居室、氷川さんのベッド周辺の掃除及び消毒、シーツ交換とKさんと二人で慌しく動き回りました。
困ったのは辺りに充満した便の臭い。
消臭スプレーを振っても、自分の鼻についた臭いは消せない。
1日ずっとその臭いはついて回った。
それにしても、人間って丈夫だ。
便が付着したみかんを半分以上食べていても、なんともない。
大腸菌に打ち勝つ強い体・・・。
氷川さん、今も施設に健在だ。
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