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11月某日
父が病気で入院した日から始まった混乱の日々、それが落ち着く前についに来る日が来た。
父の実家は売却されていたが、これまでは業者間での話だった。
それがついに不動産屋の広告に記載され、町に貼り出されたのだ。
金銭的には仕方がないことだった。
父がいくらごねようとも、父の経済力で全てを得ることは不可能だったのだから。
ただそれでも自分が躓かなければ、いやあと少し早く生まれていれば、今回の散々な結果は避けられたのではと思ってしまう。全くの傲慢なのだが。
当初、集合住宅と言うことだったが変わったようである。
今回の計画、その中で父の執念に憑かれた部分の達成は困難になった。
どうしよう…
今年再建した「法人」(登記上は新設)、これを軌道に乗せる事がまず第一歩だ。
自分は名無しの屯田兵権兵衛として、全てを「法人」に賭けてのだから。
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