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創設44年目にしてついにワールドシリーズの大舞台に立つ事になったアストロズの相手は、アメリカンリーグの覇者シカゴ・ホワイトソックスです。
ホワイトソックスは、昨年のワールドチャンピオンのボストン・レッドソックス、ニューヨーク・ヤンキースを倒し勝ち上がってきたロサンゼルス・エンゼルスを全く寄せ付けずにアメリカンリーグを制覇してきた強豪チームです。チームはアストロズと似た投高打低が特徴で、88年ぶりのワールドチャンピオンを目指します。互角の勝負が期待されましたが、意外な結果となりました。
●第1戦 ●3−5 USセルラー・フィールド
アストロズは、ワールドシリーズの開幕に経験豊富なロジャー・クレメンス投手を起用。敵地での先勝を狙いました。ホワイトソックスは、チャンピオンシップで4者連続完投勝利と素晴らしい投球を見せた1人、ホゼ・コントレラス投手を先発のマウンドに送り出しました。
クレメンス投手は最初からボールにキレがなく、わずか2回でマウンドを降りる結果になりました。この大誤算は、シーズン中から痛めていた左足の故障が原因でした。ずっと無理し続けていたのでしょう。この後を受けたブルペン陣が何とか試合を作りましたが、打線は期待に応える事ができず、チャンスはことごとくホワイトソックスの投手陣に潰されてしまいました。
●第2戦 ●6−7× USセルラー・フィールド
思わぬ形で試合を落としたアストロズは、必勝を期してアンディ・ペティット投手を起用。先勝し、勢いをつけたホワイトソックスは左のエース、マーク・バーリー投手を起用しました。
ペティット投手は、素晴らしい投球を見せて6回を2点に封じました。打線もペティット投手を援護。ランス・バークマン選手が3打点を挙げる活躍を見せ、試合を有利に展開しました。ところが、この日はブルペンが大誤算。今まで素晴らしいリリーフを見せてきたダン・ウィーラー投手が二死満塁のピンチを招き、続いたチャド・クウォールズ投手が主砲のポール・コナーコ選手に逆転の満塁本塁打を浴びてしまいました。
打線はそれでも粘りを見せて最終回、クローザーのジェンクス投手を攻めて2死から同点に追いつきました。ところがその裏、満を持して登板したブラッド・リッジ投手がシーズン中の本塁打が0であったスコット・ポドセドニック選手にサヨナラ本塁打を浴びてゲームセット。アストロズのブルペンは明らかにガス欠状態でした。
●第3戦 ●5−7 ミニッツメイド・パーク
敵地で連敗し、次第に追い詰められるアストロズは、エースのロイ・オズワルト投手に逆転の望みを託しました。地元ヒューストンでは無敵の強さを誇っています。ホワイトソックスはジョン・ガーランド投手をマウンドに送り出しました。
打線は初回から得点を重ね、オズワルト投手は4回まで圧倒的な投球でホワイトソックス打線を封じていましたが、5回に突然連打を浴び、一気に5点を奪われてゲームをひっくり返されてしまいました。突然な事だったので、これには本当に驚きました。
打線は、前回同様粘りを見せて同点に追いつきました。この日はブルペンも素晴らしい投球を見せ、延長14回まで試合が進みました。しかし、アストロズは毎回のようにサヨナラのチャンスを作りながら逃し続けてしまい、結局ブルペンが力尽き、敗れました。かつてアストロズに在籍したジョフ・ブラム選手に本塁打を浴びるなど延長戦では全くいいところがありませんでした。
●第4戦 ●0−1 ミニッツメイド・パーク
王手をかけられ、後がないアストロズは、大舞台に強い若手のブランドン・バッキー投手を送り、一矢報いようとしました。余裕のホワイトソックスはフレディ・ガルシア投手を送り出しました。
バッキー投手は期待に応え、最高の投球を披露。7回で三振を7つ奪い、ピンチらしいピンチもなく無失点に封じました。アウトを取るごとに雄たけびを上げ、球場は沸きに沸きました。ガルシア投手も負けないくらい素晴らしい投球で無失点に切り抜けました。
しかし、最後はリッジ投手が力尽き、アストロズのワールドシリーズは終わりました。
創設44年目にして初の夢舞台に立ったアストロズですが、ワールドチャンピオンの栄光を掴む夢は叶いませんでした。アストロズをずっと引っ張ってきたビジオ選手、バグウェル選手が夢の舞台に立つ事ができて子供のように喜んでいた姿は忘れられません。ワールドシリーズに出るまでに要した試合数は、ビジオ選手が史上最多、バグウェル選手が史上3位と本当に長くかかりました。
来年こそ絶対にワールドチャンピオンに輝いて欲しいものです。アストロズにはその力は充分あります。ビジオ選手、バグウェル選手はキャリアも晩年に差し掛かっており、残された時間は多くありません。二人が元気なうちになんとか最後の夢を叶えて欲しいと思います。
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