安達塾の生徒によるブログ!

公開放送作家講座「安達塾」の生徒たちが綴る日記

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移動

今日バイト先の女の子に話したら大うけしていたので、僕のアウトロー体験談を書きます。

僕は地元・浜松で28歳まで過ごしたのだが、浜松には『浜松祭り』と言われるものがあり、ほぼ毎年その祭りには参加し続けてきた。
毎年参加してれば、ちょっと怖い方達と絡まざるおえない事も出てくる。

2〜3年前だろうか。その年は、お世話になっている先輩に子供が生まれ、その家で『初子』と呼ばれる子供が生まれたことを祝う行事が行なわれた。
ちなみにその先輩はその筋の方達との交流もあり、家の中はヤ○ザの食事会のような感じになっていた。一応その集団の方達と面識のあった僕と友人は、「おいっ元気かー」「もっと飲めよ!」
などと皆さんに声をかけて頂き、「元気です!!」「ありがとうございます!!」などと、とても生きた心地のしない時間を過ごしていた。

『来なきゃよかった、早く帰りたい、早く帰りたい、』僕の頭の中にはそれしかなかった。

そんな時。僕の隣に座っていた友人が「おいっ、おいっ」と小さな声で僕を呼ぶ。
「なんだよ」と僕。

「シンジさんの鼻、鼻くそついてる」 と友人。

シンジさんとはその集団の方達の中でも盛り上げ役を買って出るムードメーカー的な存在の人。
「そんなくだらねー事いちいち言ってくんじゃねーよ」とシンジさんの顔を見ると、鼻の頭の部分にウソみたいな大きさの鼻くそが乗っかっているではないか。

「ウソだろ、おい……」   

何が信じられないって、そのでかい鼻くそがついてる事に気付かない本人と、その鼻くそについて一切ふれない友人達のその状況が信じられないのである。

「ミラクル、ミラクル、」 友人がニヤニヤしながら僕に言ってくる。僕は必死で笑いをこらえる。

「何笑ってんだよ、スグル」 シンジさんに話しかけられる。

全身刺青の男に『あんたのせいだよ』なんてもちろん言えるわけがなく、「なんでもないっす」と、泣きそうな声で答える。何とかその場は笑いを我慢し、30分ほど経過しただろうか。
再び友人が小さい声でささやいてくる。

「移動してる。移動してる」  

シンジさんの顔を再び見る。
なんと、鼻くそが鼻の頭から右の眉毛の横に移動しているではないか!!

「ミラクル、奇跡、奇跡、ミラクル」 友人が笑いをこらえながら言ってくる。
もう我慢できずに二人で大爆笑した。
その後二時間位、友人となぜあの鼻くそはあの位置に移動したかを予想しあったが、その理由は結局わからず、真相はいまだ闇の中である。
                                  アウトロー

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