ここから本文です
てんさいよりも もっといい
ぬくいかとのんべりいたらくびしまるきゃっちこぴーはえりまきなのでミ^。^彡っ

書庫過去の投稿日別表示

全1ページ

[1]


 OYAJI氏ときむろみ氏の、ネット検索に関するやりとりを興味深く拝見していたのだが。
だって、私自身もネットを初めて間もない頃は、
検索の意味も、検索の仕方も知らなかった時があったのですからね。

きむろみさんには、そういう初心者の時期は無かったんですか?
http://blogs.yahoo.co.jp/uragoe_2ch/47681764.html
 という一文に、モニターの前で吹き出してしまった。この一文におかしいところがあったのではない。自分の経歴が特殊すぎるのが可笑しかったのだ。私は「その時期」を欠いているのである。

 以前も書いたが、私は同人者だった。絵描きではない、字書き(小説)である。始めたころの発表の場は、すべて紙媒体。字が下手な私は、当時発売されたばかりの家庭用ワープロが欲しくて欲しくて、1年間ためたバイト代を全部つぎこんで手にいれた。16ドット文字が1行表示されるモニターがついたワープロだ、通信機能なぞあるものか。しかし、こいつで、私はブラインドタッチをマスターしたんである。
 数年たってようやく、PCというものが私が触れる程度に普及してきた頃。書類やレポートは、まだワープロもワープロソフトも使わずに、手書きで許された。計算は、表計算ソフトよりも、電卓を叩いてするものだった。ただ、科学論文の検索は。
 私たちの分野で、既存の論文検索といえば、『Chemical Abstract』という月刊誌だった。月毎に出るのが文献をキーワードでインデックス化した目録本、さらに年間のまとめが発行される。それを、図書館の閲覧卓に、十年分も積み上げ、何時間かかけてめくっていくのだ。
 それが。
 PCを使うと数十年分が数分で調べられる(いまなら数秒w)。PCが書籍より圧倒的にすぐれており、まだ台数の少なかったPCは、優先的に文献検索用に割り当てられた。だから私のPC経験は、まず、検索ありき。
 高価な有料DBに、電話回線で繋ぐ。通信速度300bps。モデムじゃないよ。音響カプラーだよ。ピーギャー音をたてて、相手先と通信する。……ここらへんになると、何人が話題についてきてくださるものやら。はなはだ、おぼつかない。
 私はこのころにはブラインドタッチをすでに習得し、検索を半自動的に進める「オートパイロット」と呼ばれるプログラムマクロにも手を染めて、一時期は「うちのラボで一番検索が速い」と自称した。オートパイロットを使うのは、研究室で私一人だったのだから一番速いのはアタリマエなのだが、当時のオンラインデータベースは、1分いくらの時間課金がかかった。速いというのは、安いということだ。どうやら自慢がすぎたようで、私は、研究補佐の事務職へまわされた。他の研究員と(研究所全体の方向性を決める)エライさんの代理で、論文検索をして給料をもらう身になった。……給料をもらうのがプロというなら、私は検索のプロだったのである。

 インターネットが商用開放されたのは、そんな時期だから。
“ネットを初めて間もない頃、私は、検索のプロだった”
 現在のネット人口のなかで、私と同じ条件を持つユーザーは……いったい0コンマ何パーセントだろう。そんなことを思い返したら、なんだか奇妙に、笑いが出たのである。

 ただ、私は「プロ」だった時期がある分、「検索初心者」と「検索慣れした者」では検索結果が違うことを知っている。研究員が「予備検索」した結果表を見ながら、私が検索方式をアレンジして再検索をかけると、研究員自身では取り出せなかった文献が探し出せたりした経験をもつ。Googleは当時の商用DBよりも初心者と熟練者の差は小さくなっているとはいえ、初心者がいきなり検索しても、たぶん、私と同じ結果は出せないだろう。そう思っている。

 それに、ブログ系の板にくる質問者は、ほんとうにほんとうに初心者だったりする。
「字を押したら他のページに飛ぶやつ!あれがやりたいんですけど、どうしたらいいですか」
 この類の質問に何度答えたろう。「リンク」も「クリック」も判らないのなら、検索はかけられない。そもそも、Googleのアドレスが判らなかったりもするだろう。

 しかし。初心者サンだからこそ。

 私は、「質問の答え」だけではなく、「検索の楽しさ」も伝えたい。
「I'm Feeling Lucky」
 Googleサイトにあるあのボタンを私はめったに押さないが、目指す情報を見つけたときの気分はまさに「Lucky」だ。

 ある方への私信で、こう書いたことがある。
「私たちは、WEBの巨大な浜辺を歩く幼い子供です」
 WEBはあまりに巨大になった。その前に立つと、おそらく、どんな個人も子供のように小さく、寄る辺ないだろう。だからどうか、"初心"のうちから、広大な情報の海に投げ込む「サーチエンジン」という名の網のありかを、知っておいてほしい。そして、網にかかったものななかから、キラリと光るものを見つけるあの瞬間を経験してほしいと思ってしまうのだ。それは幼い頃に、光る小石を見つけて拾い上げた、あの喜びに似ていると思う。

 だから、私は、自分のつくるリンク集に、あらかじめ対象サイトを限定したGoogle窓をつけておく(http://adan.noor.jp/y/ でも、http://adan.noor.jp/exblog/ でも)。この設定で、必要な情報にたどりつく確率は格段にアップするからだ。
 掲示板の質問に答えるときも、しばしば"罠"を用意する。キーワードを何度か替えながら検索をかけ、自分が見つけることができた一番良さそうなサイトを読み込み、そのサイトが1番上に来るキーワードを割り出す。
「……、……、……、というキーワードで、ぐーぐるしてください」
 というキーワードの他に、回答として書き込むのは、検索結果ではなく、Google/検索オプションのアドレスだけ。
「ありました!」
 エクスクラメーションつきのレスを見て、モニターの前でほくそえむ。「Lucky」な感じはしただろうか。また検索をやってみよう、と、思ってくれただろうか。もしも一瞬、ちっちゃなキラキラを感じてもらえたなら、それがこの女狐めが「ネットの新人さん」に贈る、ささやかなプレゼントなんだぜ。

   ★

 きむろみ氏の文章を読んで思ったのだが。
小学校の情報教育は「まず辞書を引くことが大切です」と唱えていますが、
実際に行われているカリキュラムは、 辞書の引き方より先にパソコンの授業なんです。
 これからは順序が逆でもいい気がする。
 つまり、ネットで断片的な情報を集める楽しさといらだちを知った「後」で図書館にいき、図書コードごとにまとめられた本棚の前で、ずしりと並ぶ書籍の情報に触れるのだ。
 私たちの世代とは違うかもしれないが、それはそれで、別の感動があるのじゃなかろうか?

開くトラックバック(3)

 古巣にハタキをかけたのですが。

 こっちも、忙し氏がお戻りンなるか、もう話題にお戻りにならんと諦めがつくか、どっちかまで、再凍結宣言せずに開けておきます。

全1ページ

[1]

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事