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さて、ロンドンオリンピック盛り上がってますけど
これまでの各競技の中で、いちばん印象に残ったバドミントン女子ダブルスの決勝戦かな。
バドミントンの試合をこれだけ熱中してみたことは今までなかったです。
藤井・垣岩のペアの、結局負けちゃったけど、第2セットの最後のねばりはすごかったですねー。
ところで、バドミントンといえば、同じ女子ダブルスでの無気力試合が話題になりました。
試合そのものの映像は見ていないですけど、サーブをわざとネットに当て続けて、みたいなのが延々と続いたらしいですね。
この、「無気力試合」を英語で何と言うか、というのが今日のテーマです。
ロンドン五輪なのでイギリスのメディアでこのニュースを読んで、「無気力試合」に関する部分を何と書いているかを拾ってみました。
BBC 放送のウェブ版スポーツニュースと、イギリス最大の一般紙 The Telegraph のサイトからです。
(1) BBCニュース ① "not using one's best efforts to win".
「勝つために最大限の努力をしない」 ② "conducting oneself in a manner that is clearly abusive or detrimental to the sport".
「明らかに悪用、あるいはスポーツに対して有害な方法でふるまう」 この2つは世界バドミントン連盟のコメントにあった言葉。
(2) The Telegraph ① deliberately start playing to lose
「わざと負けるように試合を始める」 ② an attempt to manipulate the final standings in Group A
「グループAにおける最終順位を操作しようとする試み」 ③ walkover
「楽勝、不戦勝」 辞書を見ると「主に英略式」と書いてある単語です。イギリスの新聞ですからね。
ちなみにこの単語が使われている文書を引用すると
of the 99 all-Chinese matches played in major tournaments in 2011, 20 were walkovers. 「2011年における主要なトーナメントでの中国による全99試合のうち、20試合は楽勝(楽敗?)だった」 なお、日本の新聞では「無気力試合」という言葉が使われている記事が多いですが、英語で「無気力」にあたる単語、 和英辞典で「無気力」を調べると出てくる lethargic, inactive, languid, gutless, apathy などの言葉を使った記事は、今回見た2つの記事には出てきません。
日本には、相撲で「無気力相撲」という言葉がすでにあるので、そこから無気力という言葉が連想されているのではないかと思います。
ちなみに、日本語版 Wikipedia で「無気力試合」という単語を調べると、自動的に「八百長」という項目に転送されます。
さらにちなみに日本語版Wikipedia の「八百長」のページを、英語版 Wikipedia に転送すると、match fixing という項目に転送されますが
fixing という表現も見ていません。
辞書を見ると、fix というのは賄賂や買収で試合の結果をコントロールする、みたいなことが書いてあるので、
今回のような、決勝戦での試合相手を有利にするために自分からわざと負けるみたいなことが、この言葉の意味に入っているのかどうか。
そもそも、こういう負け方自体が、今までにない異例なことだったのかもしれませんけど・・・
【記事からおぼえた表現】 今回はあまり時間がないので、記事からおぼえた表現は一個だけです。
① round-robin stage 総当たり戦、リーグ戦
round-robin というのは、実はいろいろなことに使われる単語なのですが、意味としては、「大勢の人が順番で(交代で)全員でやる」みたいな意味で、具体的には以下の様な場合に使われます。
・スポーツのリーグ戦
・ラウンドロビンパーティ(小さなパーティを短時間ずつまわって歩く) ・どこで始まるか終わるかわからないもの(例:山手線) ・からかさ連判状(誰が首謀者かわからない嘆願書、抗議文書など) からかさ連判状ってこういうやつですよね。
中学校の社会の教科書に出てきた記憶が。小学校だったかな・・・?
なんか、クラスみんなでいたずらをして、先生に「全員で反省文を書きなさい!」と言われたときに
「からかさ連判状」とか言って、名前を丸く書いたことがあるような記憶が・・・
そんなことするの中学校じゃないですよね。小学校ですよねさすがに・・・
なお、round-robin という言葉の由来は、やっぱり、近世のフランスでの「からかさ連判状」で、 嘆願書を国王に出すと、首謀者が処刑されるため、誰が首謀者か分からないように署名をリボンのように、丸く書いた。
リボンを表すフランス語の ruban が robin になったということのようです。
ちなみに、round-robin stage の反対語は straight knockout tournament。(トーナメント戦)
<記事に出てきた表現>
Some players had blamed the introduction of a round-robin stage rather than a straight knockout tournament as the catalyst. トーナメント戦形式をやめ、総当たり戦を導入したことが、(無気力試合の)原因であると考えるプレイヤーもいる。 【参考にした記事】 BBC Sport, 1 August 2012 Last updated at 16:12 GMT
Olympics badminton: Eight women disqualified from doubles http://www.bbc.co.uk/sport/0/olympics/19072677 The Telegraph, 10:04PM BST 31 Jul 2012
London 2012 Olympics: China and South Korea under investigation after badminton match descends into farce http://www.telegraph.co.uk/sport/olympics/badminton/9442781/London-2012-Olympics-China-and-South-Korea-under-investigation-after-badminton-match-descends-into-farce.html ちなみに round-robin の語源については、Wikipedia 日本語版「ラウンドロビン」の項目を参考にしました。
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色色勉強になりました。いつも参考にさせていただいてます(^^)
それにしても、日本語って、なかなかだなって思うことがおおいなあ〜って、思います(^0^)
2012/8/9(木) 午前 9:15
Atlantaさん、こんばんは<m(__)m>やっぱりスポーツ関係の記事って難しい〜(T_T)> ruban が robin :この辺りの語源は本当に面白いですね〜。無気力試合に相当する言葉が英語にないのも文化の違いでしょうか?アジアではあり得ることでも英語圏ではないことなのかも?また、「からかさ連判状」って初めて聞きました。謀反のときの血判状とは知っていましたが…^_^;勉強になりました〜(^_^)v
2012/8/9(木) 午後 10:27
kei☆さん:
コメント遅れてすみません。お盆の間実家に帰ってまして・・・
ぼくも、英語を学ぶごとに日本語の奥の深さに感銘を受けています。
2012/8/19(日) 午後 11:16
hisahisaさん:
コメント遅れてすみません。実家にインターネット環境がなくて・・・
「無気力試合」ですが、欧米でも賭けの対象になるスポーツがある以上、わざと負けるという要因はあるんじゃないかと思うんですね。ただ、相撲みたいに厳しく罰せられないのか、あるいは、すぐばれないのかもしれません。
2012/8/19(日) 午後 11:19