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第2章 カメラの使用法 1.カメラの設定(つづき) (4)ISO感度 最近のデジタル一眼レフはノイズに強いので、ISO400を標準にする。明るいからといって、100や200にする必要は、ほとんどない。頻繁に感度を変えるのは煩雑で、かえって失敗の元になる。暗い場所では800か、場合によっては1600にしても、けっこう使える。ただし、ニコンの古い機種などは要注意。 一方、コンパクトデジカメは感度を上げるとノイズが出やすいため、100か200を標準とする。2007年以降に発売された機種では400でもノイズが目立たないが、それ以前の機種だと目立つものが多い。また、シャッター速度や絞りの調整範囲が狭いので、日中の戸外では100、暗い場所では200か400と、こまめに変更した方がよい。なお、2008年秋以降に発売予定の機種は、もう少し改善する可能性がある。 (5)ホワイトバランス(WB) フィルムカメラでは、使用するフィルムによって発色の傾向(ホワイトバランス)が固定され、撮影時の光源や光の状況で、写真の色合いが大きく左右される。光源を自然光(日光)に合わせた「デイライト・フィルム」が一般的で、その中でも、メーカーや商品によって結果が微妙に違ってくる。デイライト・フィルム以外に、暖色系のタングステン照明に合わせた「タングステン・フィルム」などもある。商品写真など、色合いに厳密にこだわる場合は、撮影環境に合わせたフィルムの選定とともに、フィルターによる色補正が必要だ。 デジカメはフィルムカメラと違い、ホワイトバランスが固定されていない。これは、むしろビデオカメラに似た感覚だ。その場の状況に応じてカメラが自動的に判断する「オートホワイトバランス」(AWB)にしておけば、光源が違っても、おおよそ肉眼で見た感覚に近い色合いが再現される。そのほか、撮影者の意図によって「デイライト」「曇り空」「フラッシュ光」「タングステン」などのモードが選択できる。また、より厳密に設定したい場合は、マニュアル設定もある。 細かいモード選択は可能だが、実際の撮影現場は様々な光源が混在する「ミックス光」の状態がほとんどなので、現実的には、オートホワイトバランス(AWB)が最も無難だと言ってよい。デジカメの開発競争では、このAWBの性能でしのぎを削っている側面もあるほどだ。総じて、キヤノンのAWBが一歩先んじているようで、ニコンは少し不安定で、青みが強いと言われている。 (6)測光モード カメラで写そうとする画面(被写体)の明るさを測ることを「測光」という。10年以上前のフィルムカメラの時代から、「マルチパターン測光」「評価測光」などと呼ばれる優れた測光方式(多分割測光)が採用され、少々の逆光などでも適正に近い露出が得られるようになった。これらの測光モードにしておけば、だいたいのシーンで無難な露出が得られ、後述の「露出補正」をする際も、最小限の補正だけで済むようになっている。 多分割測光以外に「スポット測光」「平均測光」「中央重点測光」などへの切り替えもできるが、露出傾向が大きく違ってくるので、上級者以外には、あまりお薦めしない。モードを切り替えた後の「戻し忘れ」による失敗も少なくない。 (7)撮影モード 自分で状況を判断するのが難しければ、プログラム(P)にするのが最も無難だ。わからないからといって完全オート(AUTO)にすると、画像サイズ、画質、ISOなどの設定やストロボの発光/非発光まで全部オートになってしまう。それだと、撮影者の意図を無視した、不適切でめちゃくちゃな設定になる恐れがあるので、あまり使わない方がいい。 少しわかってきたら、絞り優先(A、Av)やマニュアル(M)での撮影にもチャレンジしてみるとよい。ただし、明るい戸外では、むしろ「P」の方が失敗が少なく、ベターと思われる。 スポーツなどの場面でシャッター優先(S、Tv)を薦める人もいるが、大口径の高いレンズを持っていなければカメラが対応せず、かえって失敗することも多いので、上級者以外にはお薦めしない。 ※キヤノンのデジタル一眼レフは、Avモードで暗い場所でストロボ撮影すると、勝手に「スローシンクロ」(シャッター速度が極端に遅い)になってしまうので要注意! また、コンパクトデジカメでは、メニューの中にスローシンクロをON/OFFする項目があり、通常はOFFにしておいた方がよい。 ※コンパクトデジカメのMモードでストロボ撮影すると、ストロボまでマニュアル設定になってしまい、発光量の調整がややこしくなる機種がある。 【注意:メモリカードのサイズ】 メモリカードは、カメラの画像サイズや撮りたい枚数に応じた容量のものを購入、使用しなければならない。最近のカメラなら、最低でも1GB、できれば2GBは欲しい。たまに、カメラに「おまけ」で付いてくる32MB程度のカードだけを使い続けている人がいる。普通の設定だと、そのカードで10枚くらいしか撮れないだろう。そして、カメラを「AUTO」にすると、カメラが勝手に画像サイズを小さく設定し、プリントに堪えられない写真になってしまうと思われる。かつて私の知人は、そんな容量の小さいカードで枚数を稼ぎたかったらしく、640×480pixelで撮影していた。しかも、重要な海外ツアーの写真を(爆)。せめて、倍の1,280×960pixelだったら、まだ救いようはあったのだが…。 【チャレンジコーナー:Mモードでの撮影】 ホテルの披露宴会場、夕方や夜間のテーマパークなどでフラッシュ撮影すると、手前の人物だけ明るく写り、背景がほとんど真っ暗になってしまうことが多い。また、ストロボの光が強すぎて、人物の顔は白く飛んでしまいがちだ。そんなとき、Mモードを使いこなせば、背景やイルミネーションをある程度拾った写真が撮れる。 これは、簡単に言うと、スローシンクロに近いことを自分で制御する手法である。ISO感度は400〜800、絞りは5.6程度で、シャッター速度を1/30秒か1/15秒まで下げて撮ってみる。手ブレの心配があるので、同じ構図で2〜3枚撮る。手ブレ補正機能を備えたレンズなら、1/8秒や1/4秒でも試してみると面白い。ただし、あまりにシャッター速度が遅いと、被写体ブレが生じるので、気をつける。 同時に、ストロボ光が強すぎる問題を解決するには、後出の「調光補正」という機能を使って発光量を弱めにする(−2/3か−1程度)。すると、人物の顔が適正な明るさになる。カメラとストロボの機種やその場の状況によって効果の度合いが違うので、撮影結果を確認しながら微調整する。 なお、コンパクトデジカメでは傾向が違い、ISOは200〜400、絞りは2.8〜4.0がベストだと思われる。シャッター速度と調光補正については、一眼レフと同様である。(つづく) ※以上で、カメラの設定に関する項目は終了します。 ※カメラや写真に関するご質問があれば、ご遠慮なくお寄せください。可能な範囲で、お答えします。掲載した原稿で触れていない部分でもけっこうです。 ※この記事の一部または全部を無断転載することを禁じます。
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はじめまして。デジタル一眼レフ初心者です。手ほどきを受けたいと思います。TBさせてください。コメントお願いできないでしょうか?
2008/9/27(土) 午後 9:48
■mossanさん、いらっしゃいませ。どうぞ、TBしてください。で、こちらからは何をすればよろしいですか? カメラに関するご質問があれば、コメント欄でお願いします。
2008/9/27(土) 午後 9:53 [ aea*0*65 ]
はじめまして、お邪魔させていただきます。
大変参考になりました。
ありがとうございます。
トイガン撮影時の照明の使い方のコツなどありましたら教えて欲しいです。
2008/9/29(月) 午前 0:49 [ aka*izo* ]
■aka*izo*さん、いらっしゃいませ。コメント欄では簡単なことしか書けませんが、照明は「逆光気味」にして、手前からレフ板で暗部に反射光を当てる(=陰起こし)というのが基本です。
2008/9/29(月) 午前 11:05 [ aea*0*65 ]
お返事ありがとうございます。
まったくの素人なものでレフ版は持っておりませんでしたが、何か代用して挑戦してみようと思います。
ありがとうございました。
2008/9/29(月) 午後 10:25 [ aka*izo* ]
■レフ板は、別に購入する必要はありませんよ。私自身、手作りのものをずっと使っています。段ボールにアルミホイルを貼り付けた「銀レフ」と、白い段ボールの「白レフ」の2枚があれば、けっこういけます。
2008/9/29(月) 午後 10:40 [ aea*0*65 ]
早速レフ板を作ってみました。
アルミホイルがきれていたのでとりあえず白レフのみですが、ムムかなり違います。
画が深くなった印象です。
大変参考になりました。
ありがとうございました。
2008/10/2(木) 午後 3:29 [ aka*izo* ]