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■皆様、明けましておめでとうございます。
旧年中は、ホストがほとんど不在にもかかわらず、
ご訪問・ご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
今年も、どれだけ更新できるかわかりませんが、
何卒よろしくお願い申し上げます。
さて、この年末年始は、病気の父を見舞うために帰省してきたので、これまでの経過と併せて状況を記しておきたい。
10万人に2人の発症率で、現時点では治療法がないと言われるパーキンソン病系の難病「大脳皮質基底核変性症」に冒された父は、昨年の春、一時は命の危機を通過した。しかしその後、私の母校、大阪大学の最先端の治験を含め、良医や施設に恵まれ、ありえないほど奇跡的な回復を見せた。
体力面は言うまでもなく、幻覚や痙攣がなくなり、痴呆の症状が大幅に改善して、もはや以前の父と区別がつかないほど自然に話ができるようになった。病院では、一般の患者さんと違っていつも快活で、冗談を言ってスタッフの方々を笑わせ、人気者だったという。秋頃から一時帰宅を重ねた後、ついに、12月からは自宅介護とあいなった。
数カ月前に会った父は、やせ細って弱り果て、人の名前もまともに覚えていない様子だったが、今回帰省してみると、たまに筋の通らないことを言う意外、ほぼ正常に見えた。ここまで回復するとは予想だにしておらず、一時は先が長くないと覚悟していた家族にとっては、まったく夢のようである。
元旦には、近くの神社にお参りに行こうと父から提案し、道端で会った人たちにしっかり挨拶していた。食事中は、昔のように気の利いた冗談も言った。私が壁に油絵の額を取り付けようとしていると、「そこはベニヤ板だけだからダメだ」と言い、壁を指でトントンたたきながら梁のある場所を一緒に探してくれた。
とはいえ、そんな父も完治した訳ではないので、手放しで喜ぶことはできない。元気で食欲もあり、大半の知性を取り戻したが、理性で自分を律することが難しい場合があり、ときには手のかかる「大きな子供」になってしまう。不意にかんしゃくを起こしたり、放っておくと食べ過ぎたり、ケガをしたりする危険性がある。
一見「正気」に見えても、気を抜くことができず、緊張の連続である上、父とは大人同士の深い話ができないので、母は非常に孤独だ。私は遠く離れて暮らしているが、なんとか心の支えになってあげなければ…。(つづく)
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