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朝の片づけが終わって、一休みしようとしていたら、いきなり電話がかかってきた。
受話器を取って見ると、高校時代のクラスメートの一人からだった。
「あ、お久しぶりお元気?」
明るい、愛想の良い声。私は「ああーっ!」と思った。
「Nさんかぁ・・・」と心の中で思った。「そういえば、参院選が近づいているんだ」
選挙が近づいてくると、必ずかけてくるクラスメートの一人だった。
彼女は先ず私が元気かどうか尋ねた。私は正直に、現在はあまり調子が良くない、と
応えた。そしたら、気をきかしてすぐに電話を切ってくれるか、と思ったからだ。
ところが、実際はその反対だった。彼女は自分が酷い精神状態になったときのこと
を、長々と詳しく話した。
そして、それを治してくれたのが、彼の有名なS学会だった、と言うのだ。
「何なら、そこが出している新聞を送りましょうか」と、親切(?)にも言ってくれ
た。私は慌てて断った。
「私なりにやることをやっていますから」といったのだけれど「本当に治したいと思
うなら、近くのS学会の支部にいくといいですよ」と彼女は言った。
私は長電話が嫌いな性格だ。10分以上も彼女自身の体験を電話で話して、物事の解
決の仕方を彼女の方法で試してごらんなさい、と言われたら、相手は凄く私のことを
思って言っていてくれるのは分かるけど、だんだん胸の中がゆがんでくる。
「いろいろ心配してくださって、ありがとう。でも、今回のこの状態に限らず、今ま
で色々あったことも、自分で何とか解決しながら生きてきたから、今更このままくず
折れることはないと思うから、心配しないでください」と、私は言った。
選挙のことも話したかったようだけど、私は再度お礼を言って、そのまま電話を切っ
た。
「ああーぁ、やれやれ・・・」と、思って一息ついたら、あら! また、電話がかか
ってきた。電話に出て見ると、Nさんと同じS学会に属しているHさんではないか。
彼女も高一の時のクラスメートの一人だった。
「ああ、お久しぶりお元気ィー!」
丁度そこへマー元帥が2階から降りてきたので、私はあわてて、いま用事で電話に出
ている暇がない、と言って電話を切った。
元クラスメートが電話をかけてくれるのはありがたいし、嬉しい。
だけど、”選挙”じゃないときに、S学会とは関係ない話をして欲しい。
辛抱して長いS学会の話を聞いていると、余計にウツっぽくなってしまうよ。
説法式の話になっているのが、彼女達は自分ではわからないんだねぇ・・・
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