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U. M. Lang “Turning Towards The Lord”(Ignatius Press, 2004)を読んでいて面白い引用を見つけた。
典礼秘跡聖省が1993年に出した公文書なのだが、日本では余り知られていないと思う(少なくとも私は知らなかった)ので、孫引きで恐縮だがご紹介したい。原文が見つかったら是非精読してみたいと考えている。
現行の典礼法規ではversus populum(会衆に対面する)祭壇が望ましいとされている。
しかし、これは他のすべてのことに優越するものではない。内陣に対面式祭壇を置くことができない場合や、既存の祭壇をその装飾とともに維持しておくと新たに対面式祭壇を導入してもそれが主祭壇には見えないような場合を、考慮しなければならない。
上記のようなケースでは、同一の内陣に二つの祭壇を置くよりも、既存の祭壇を使用して会衆に背を向けて典礼を執行する方が、より典礼の本性に忠実である。
一つの祭壇という原則は、会衆に向かって典礼を執行することよりも神学的に重要である。
(Congregatio de Cultu Divino et Disciplina Sacramentorum,
‘Editoriale: Pregare “ad orientem versus”’, Not 29 (1993): 249. 下線引用者)
所謂「典礼改革」の嵐の中で、多くの美しい祭壇(壁面に固定されていた)が撤去され、或いは廃棄された。
廃棄まではされないものの、新たに地味な「テーブル型」祭壇が追加され、従来の祭壇は聖櫃としての役割を果すのみ、というパターンは我が国でもしばしば目にするところである。
しかし、今から15年前に聖庁は明確な判断を下していたのだった。
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