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世間公認のコスプレイベントとして、いつの間にやらすっかり市民権を得た感のあるハロウィン。今年は週末に重なったこともあり大変な盛り上がりだったようですね。
キリスト教とは無関係
さてこのハロウィン、諸聖人の祝日(万聖節)というカトリックの祝日の前日に行われるということから、キリスト教の行事と思っている人も少なからずいる様子。
しかしハロウィン自体はケルトの習俗に由来するもので、キリスト教とは関係ありません。
「西洋」は必ずしも「キリスト教」とイコールではない、というよい実例です。
ハロウィンの日付の問題
11月1日にカトリックの聖人を祝うので、前日は土着の神々(=それで悪魔や魔女などに扮装)の祭をするのだ、という風に説明されることがあります。
昔見たエクソシストものの映画にも、「俗から聖へと移行する10月31日の夜に祓魔式を行えば効果があるかもしれない」と神父が思いつく、という筋書きのものがありました。これも、ハロウィンの位置づけをキリスト教の枠内で解釈しようというものでしょう。
しかしカトリック的には、その日付の並びは少々無理があります。
典礼暦を見てみましょう。
カトリックの典礼暦
10月最後の主日(日曜日)は「王たる主イエズス・キリスト」。
生者と死者、全人類にとっての支配者であり審判者であるキリストをことほぐ祝日です。
(伝統的な「特別形式」の典礼暦の場合。今から数十年前に作られた別の暦では異なる)
そして11月は「死者の月」。
初日は先ほども出てきた「諸聖人の祝日(万聖節)」。
公式に列聖された聖人だけでなく、天国にいる多数の(無名の)聖なる霊魂を祝います。
続く11月2日は「信仰者の死者の記念日(奉教諸死者の記念日、万霊節とも)」。
煉獄で火の潔めを受けながら天国に入る日を待つ霊魂を記念します。
カトリック的に、ハロウィンにふさわしい日は?
教会の暦には、地獄に落ちた悪人のための祝日はありません(喜ぶどころの話ではないので当然ですが)。
しかし、10月末に審判、11月1日に天国、2日に煉獄とくれば、3日に地獄となるのが順当でしょう。
悪魔や魔女のコスプレをして遊ぶのは11月3日の方が通りがよいかもしれません。
いかがでしたか?
アメリカから伝わった西洋の祭ハロウィン。カトリック的な暦感覚からすると、10月31日という日程には少し違和感があります。もちろん、キリスト教とは無関係のイベントですからご自由に10月中に楽しんでいただければと思います。
11月は死者の月ですので、心静かに墓参などされてはいかがでしょうか。■
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