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にほんご、にっぽんご)は、主として、日本列島で大和民族によって使用されてきた言語である。日本国の事実上の公用語として、学校教育の「国語」で教えられる。使用者は、日本国内を主として約1億3千万人。日本語の文法体系や音韻体系を反映する手話として日本語対応手話がある。
目次 [非表示]
1 特徴
2 分布
3 系統
4 音韻
4.1 音韻体系
4.1.1 母音体系
4.1.2 子音体系
4.2 アクセント
5 文法
5.1 文の構造
5.1.1 主語廃止論
5.2 文の成分
5.2.1 修飾語の特徴
5.3 品詞体系
5.3.1 自立語
5.3.2 付属語
5.4 名詞の格
5.5 活用形と種類
6 語彙
6.1 分野ごとの語彙量
6.1.1 人称語彙
6.1.2 音象徴語彙
6.2 語彙体系
6.2.1 指示語の体系
6.2.2 色彩語彙の体系
6.2.3 親族語彙の体系
6.3 語種
6.4 単純語と複合語
6.5 形容詞から形容動詞へ
6.6 語の言い換え
7 表記
7.1 字種
7.2 方言と表記
8 文体
8.1 普通体・丁寧体
8.2 文体の位相差
9 待遇表現
9.1 敬語体系
9.1.1 尊敬語
9.1.2 謙譲語
9.1.3 丁寧語
9.2 敬意表現
10 方言
10.1 東西の方言差
10.2 方言区画
11 歴史
11.1 音韻史
11.1.1 母音・子音
11.1.2 ハ行転呼
11.1.3 音便現象
11.1.4 連音上の現象
11.1.5 外来の音韻
11.2 文法史
11.2.1 活用の変化
11.2.2 係り結びとその崩壊
11.2.3 終止・連体形の合一
11.2.4 可能動詞
11.2.5 受け身表現
11.3 語彙史
11.3.1 漢語の勢力拡大
11.3.2 サ変動詞・形容動詞の増大
11.3.3 外来語の勢力拡大
11.4 表記史
11.4.1 仮名の誕生
11.4.2 仮名遣い問題の発生
11.4.3 漢字・仮名遣いの改定
11.5 文体史
11.5.1 和漢混淆文の誕生
11.5.2 文語文と口語文
11.6 方言史
11.6.1 近代以前
11.6.2 近代以降
11.7 日本語研究史
11.7.1 江戸時代以前
11.7.2 江戸時代
11.7.3 近代以降
11.8 海外の日本語
12 日本語話者の意識
12.1 変化に対する意識
12.2 若者の日本語
12.2.1 若者言葉
12.2.2 若者の表記
12.3 日本語ブーム
12.4 日本語特殊論
13 辞書
14 脚注
15 関連書籍
16 関連項目
17 外部リンク
[編集] 特徴
日本語の文は、「主語・修飾語・述語」の語順で構成される。修飾語は被修飾語の前に位置する。また、名詞の格を示すためには、語順や語尾を変化させるのでなく、文法的な機能を示す機能語(助詞)を後ろにつけ加える(膠着させる)。これらのことから、言語類型論上は、語順の点ではSOV型の言語に、形態の点では膠着語に分類される(「文法」の節参照)。
日本語の音韻は「っ」「ん」を除いて母音で終る開音節言語の性格が強く、また共通語を含め多くの方言がモーラを持つ。アクセントは高低アクセントである。古代の大和言葉では、原則として
「ら行」音が語頭に立たない(しりとり遊びで「ら行」で始まる言葉が見つけにくいのはこのため。「らく(楽)」「らっぱ」「りんご」などは古来の日本語でない)
濁音が語頭に立たない(「抱(だ)く」「どれ」「ば(場)」「ばら(薔薇)」などは後世の変化)
同一語根内に母音が連続しない(「あお(青)」「かい(貝)」は古くは [awo] [kapi, kaɸi])
などの特徴があった(「系統」および「音韻」の節参照)。
方言の面では、日本の東西と琉球地方で大きく異なる。また、ある方言では消失・変質した文法や語彙、音韻などの要素が、他の方言では古形からさほど変化せずに残っていることも多い。方言の様態は多様であるが、東京方言など中央の方言の影響力が強いこともまた特徴である(「方言」の節参照)。
他の多くの言語と異なる点としては、まず、表記体系の複雑さが挙げられる。漢字(音読みおよび訓読みで用いられる)や平仮名、片仮名のほか、アルファベットなど、常に3種類以上の文字を組み合わせて表記する言語は無類と言ってよい(「字種」の節参照)。
また、人称表現が「わたくし・わたし・ぼく・おれ」「あなた・あんた・きみ・おまえ」などと多様であるのも特徴である(「人称語彙」の節参照)。それとともに敬語表現が非常に発達しており、印欧語の人称・性に勝るとも劣らない複雑さで、叙述される人物・事物間の微妙な関係を表現できる能力を持っている。
[編集] 分布
日本語は、主に日本国内で使用される。話者人口についての調査は国内・国外を問わずいまだないが、日本の人口に基づいて考えられることが一般的である。
日本国外では、主として、中南米(ブラジル・ペルー・ボリビア・ドミニカ共和国・パラグアイなど)やハワイなどの日本人移民の間で使用されるが[1] [2] [3]、3世・4世と世代が下るにしたがって日本語を話さない人が多くなっているのが実情である[4]。また、第二次世界大戦の終結以前に日本領ないし日本の勢力下にあった朝鮮半島・台湾・中国の一部・サハリン・旧南洋諸島(現在の北マリアナ諸島・パラオ・マーシャル諸島・ミクロネシア連邦)などの地域では、日本語教育を受けた人々の中に、現在でも日本語を記憶して話す人がいる[5]。
台湾では、先住民の異なる部族同士の会話に日本語が用いられることがあり、また、パラオのアンガウル州(2000年の時点で人口188人)が公用語の1つに採用しているという (CIA - The World Factbook -- Field Listing - Languages)。
海外の日本語学習者は、韓国の約90万人、中国の約40万人、オーストラリアの約40万人をはじめ、アジア・大洋州地域を中心に約235万人となっている。日本語教育が行われている地域は、120か国と7地域に及んでいる(国際交流基金調査 2003年)。また、日本国内の日本語学習者は、アジア地域の約10万人を中心として約13万人となっている(文化庁 2004年)。
現在インターネット上においては英語、中国語、スペイン語に次ぐ第四の言語であり、全サイトのうち約8.4パーセントが日本語のサイトである[要出典]。
[編集] 系統
詳細は日本語の起源を参照
日本語の系統は明らかでなく、解明される目途も立っていない。いくつかの理論仮説があるが、いまだ総意を得るに至っていない[6] [7]。
アルタイ諸語に属するとする説は、明治時代の末から特に注目されてきた[8]。その根拠として、古代の日本語(大和言葉)において語頭に r 音(流音)が立たないこと、一種の母音調和[9]がみられることなどが挙げられる。ただし、アルタイ諸語に属するとされるそれぞれの言語自体、互いの親族関係が証明されているわけではなく[10]、したがって、古代日本語に上記の特徴がみられることは、日本語がタイプとして「アルタイ型」の言語である[11]という以上の意味を持たない。
南方系のオーストロネシア語族とは、音韻体系や語彙に関する類似も指摘されているが[12]、語例は十分ではなく、推定・不確定の例を多く含む。関連性は不明であると言わざるをえない。
ドラヴィダ語族との関係を主張する説もあるが、これを認める研究者は少ない。大野晋は日本語が語彙・文法などの点でタミル語と共通点を持つとの説を唱えるが[13]、比較言語学の方法上の問題から批判が多い[14](「タミル語」も参照)。
個別の言語との関係についていえば、中国語は、古来、漢字・漢語を通じて日本語の表記・語彙などに強い影響を与えてきた。日本は、中国を中心とする漢字文化圏に属する。ただし、基礎語彙は対応せず、また文法的・音韻的特徴は中国語と全く異なるため、系統的関連性は認められない。
アイヌ語は、語順(SOV語順)において日本語と似るものの、文法・形態は類型論的に異なる抱合語に属し、音韻構造も有声・無声の区別がなく閉音節が多いなどの相違がある。基礎語彙の類似に関する指摘[15]もあるが、例は不十分である。一般に似ているとされる語の中には、日本語からアイヌ語への借用語もあるとみられる[16]。目下のところは系統的関連性を示す材料は乏しい。
朝鮮語は、文法構造に類似点が多いものの、基礎語彙が大きく相違する。音韻体系には、固有語において語頭に流音が立たないこと、一種の母音調和がみられることなど、上述のアルタイ諸語と共通の類似点がある一方で、閉音節や二重子音(中期朝鮮語の場合)が存在するなど大きな相違もある。朝鮮半島の死語である高句麗語とは、数詞など似る語彙もあるといわれるが[17]、高句麗語の実態はほとんど分かっておらず、現時点では系統論上の判断材料にはなり難い。
また、レプチャ語・ヘブライ語などとの関連を主張する論者も以前から存在するが、ほとんど偽言語比較論のカテゴリーに収まる。
日本語と系統を同じくする言語と唯一明らかに認められるものは、琉球列島(旧琉球王国領域)の言語、いわゆる琉球語である。ただし、琉球語は日本語と非常に近い言語であるため、研究者によってはこれを日本語の一方言(琉球方言)とする場合がある。別言語とする場合、日本語と琉球語をまとめて日本語族とも称する。
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