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法とアホ
テーマ:こんな客はくたばれ!
『法の重み』
人はどの程度自分自身を客観的に見ることが出来るのだろうか。
他人を責めることはできても同じ目を自分自身に向けることは出来ない。
今のままで完璧。これが人間の理想なのかもしれない。
イベント帰りの電車の中、混雑する車内でこんなことがあった。
不意に空いた席を目ざとく見つけてこれみよがしにどっかり座ったおばちゃんグループ。
『あーやっと座れたわ、ラッキーラッキー』
大勢いる中で空いた席に誰も手を出さなかったのには理由があった。
じー様が二人突っ立っていたからだ。
皆はじー様が座るものだと、いや、座るべきだと思って食いつかなかったのに
オバハンが横からぱくりと奪ってしまった。
オマケにそいつらの会話。
『この間の事故、すごかったわよねえ、JRの社長見た?あんな事故しといてあれはないんじゃない?』
『そうよねえ、人間性出るわよね!』
なかなか笑わせる。目の前のじー様に席の一つも譲れないような奴らが道徳を語ろうとは・・・
こんなバカがいるから・・・・
社会風刺はやめておこう。
とにかく人は自己中心的なものの考え方、行動、そういったことから逃れられはしないのだ。
今回の話は引越し屋さん。
客のバカっぷりには自信があるといわんばかりにエントリー。
引越し先によって当たりはずれがあるのは言うまでもない。
誰がどんなところに引っ越すかによってその日一日が悲惨なものに変わることだってある。
ある日のこと、現場についてトラックのドアを開けると積み込んであるのは一般家庭の家財ばかり・・・・
いや、何かおかしい。やたらと本棚が多いのだ。
不審に思った僕はさりげなく家の人に聞いてみる。
本棚多いっスねえ、本好きなんですか?
『いや、僕裁判所勤めだから。ここ宿舎よ。』
完璧な外れだ。
小さな図書館かというくらいひとつの部屋に本棚をびっしり並べた後、ダンボール60個にびっしり詰まった本や資料を階段で5階まで運ばされた。
そりゃコンだけ本や資料があればどんな裁判も出来らあな・・・
砕けそうになった腰をぽんぽんやりながらその場を去ろうとしたとき、家主が言う。
『あ、一番奥にあるタナ、こっちの部屋に移してくれる?』
ふぁっく!!
サラッと言いやがったが、荷物が邪魔で奥までいけない・・・・・・
もう一度ダンベルみたいな重いダンボールと戦わなくてはいけない。それも60個。
何とか道を作り、部屋を抜け出した本棚ちゃん。えっちらおっちらご指定の部屋に運ぶとそこでご主人。
『ん〜、何か違うよね。ま、いいや。やっぱり元の所に戻しといて』
ゴラァァァァァァァァ!!!!テメエエエエエエエ!!!
何か違うのは貴様のアタマだろうがああああああ!!!!!!!
と胸の中でちっさい僕が中指おっ立てて叫び倒すものの、そんなこと言えるはずもなく、本棚ちゃんは帰郷するハメになった。
本棚搬入終了。
他の荷物を運ぶ最中主人はコーヒーを優雅に飲みながらレイアウトを変更しまくる。
これが使う側と使われる側の違いなのか。おそらく今も昔も変わらないだろう。
やっと終了。
『終わりました。開梱 (荷物の封をあける作業) は別の者が来ますので。』
さっさとバックれようとする我らに主人曰く
『え?まだ着てないの?日が暮れちゃうよ。開けといてよ。時間あるでしょ。』
何でテメエにスケジュール組まれなきゃいけないんだコノヤロー!!!!!!
とは言えず。
『とりあえず本だけでいいよ。棚に適当に並べといて。』
60個・・・・・・・とりあえずでどうにかなる量じゃない・・・
ああ、自分もコンだけ本読めば弁護士にでもなれたかなとか思いながらひたすら本を並べる。
小さな図書館みたいな部屋で法の重みが疲れた体に染みる・・・
二時間かかって本を並べ終えた召使ドモ。
終わりましたと後ろを振り返るとご主人仁王立ち。
その本こっちのタナの方がいいなあ。丸ごと席替えしといて。席替えって言わないか、ふふふ。
先に言え。てか死ね。
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