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プラタナスの葉が芽吹いてきた。
晴れた休日、スーパーへ買い物に出かける。
週に一回のこれが私の地味なストレス発散でもある。
ドカンとお金を使えるわけでもない。
10円20円を気にしながらも、だって週イチだもの、
忙しくても外食しなかったもの、と言い訳を考えながらたくさん買う。
山ほど袋を抱えて、買い過ぎたかな・・と毎度のちいさな罪悪感。
でもこれでこの先一週間。
栄養満点で美味しいものを作ってやりくりしていくのだ。
アイツらめ。
相変わらずトイレが出来ず。
教える時間もじっくり取れない。
一緒にいられる時間にはトイレをしない。
正直もう無理だ・・と感じる瞬間もある。
自分に余裕がない時、この先ずっと続くこの生活に不安を感じることもある。
でも・・
イヤなシャンプーも頑張っていて
苦手だったお散歩も頑張って歩き始め
ここが一番落ち着くね、
この膝の上が一番だね、と、
そんな態度を取られたら。
完全に私の負け。
トイレを教えるつもりで張っていたトーチョクも
逆に寝かしつけられて
まあ、こんな毎日だ。
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サロメとベック
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もじゃもじゃ、もじゃもじゃ
重なり合って眠り、
もじゃもじゃ、もじゃもじゃ、庭で遊ぶ彼ら。
あれからもうすぐ3カ月。
あの日以来のトリミングへ行く。
あの日はトリミングというか、削ぎ落した。
汚れも過去も何もかも
すべて、削ぎ落してやりたかった。
あれから毛も伸び、筋肉も付き、
頭も心も体も、少しずつだけど確実に育ってきている。
そして、あの日以来初めてのトリミング。
なんという。
なんという・・
悪い魔法が解けたみたいに
悪い魔法は解けたんだと、
物語には続きがあるのだと、
最悪の場面で終わらせてたまるかと ああ、虹ってのは雨の後に掛るんだったな、と。
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毎朝の庭遊び。
私が外に出なければ、ずっとこうして泣いて騒ぐ二匹。
しょうがないな、、と一緒に出れば
ようやくもじゃもじゃ遊び出す。
ってかずっとついてくる。
サロメは覚えたてのオスワリで猛アピール。
で、結局ここ。
必死。
ベックは・・
ずいぶんテキトーなところで寝ている。
テディオに起こされる・・
屋根にはチュンチュン、
これまたこの家に住んでいるスズメたち。
テディオが旦那のいない夜に、
ベッドにプーさんを運んできて、そっと私の隣に置いた。
自分は旦那の枕で寝て、いつものように3人川の字。
ありがとう、
これでいつもと同じ、寂しくないよ。
テディオ、ありがとう!
きっと一日平均20回は言っているだろう。
そのくらい助けてもらっている。
子を持たないことが、とても重い罪のように
時折心の奥にのしかかる。
キミたちを育ててそれをごまかしているのだろうか。
そんな気持ちも拭いきれるものでもないけど
種族やら生態やら越えられないものもあるけど
愛情ってのだけは軽く越えられちゃったりするんだなぁ。
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椿咲く、春。
北海道のみなさん、これが椿。
まだ2月だというのに花を持つ。
彼らが来て2カ月。
この3もじゃも、それなりに仲間意識も芽生え、
いつの間にか、たった2ヶ月でみんな成長している。
手探りで進化し続ける犬部屋。
サークルの外。
当直グッズに一時お預かり所、犬グッズタンス、
サークルの中にはトイレケージひとつ、
憩いのソファと遊び場。
安眠さんも見守っている。
お掃除中は、庭で待機。
見てないでいいから遊んでなさい。
抱きついて眠るサロメ。
骨しか触れなかった背中に肉がついた。
ベックもサロメも、まだジャンプはできないけど、
ソファによじ登ったり飛び降りたりなんて余裕♪
2カ月。
いつのまにか、ずいぶん足腰がしっかりした。
いつでも寄り添っていてくれるテディオ。
優しさも気遣いというものも、
テディオから学ぶことばかり。
尊敬する。
きっと動物って、悪いヤツっていないのかな。
酷い売られ方していたこの子も、
劣悪極まりない環境から来たこの子たちも、
あまりにも素直で優しくて良い子なんだ。
ひねるのは人間ばかり。
小さくて大きな成長で、私たちに喜びをくれる。
苦労もあれば、吹っ飛ぶ瞬間もある。
そんな2ヶ月目。
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毎日など、空を見上げる間もなく過ぎて行く。
奇しくも彼らと出会う一週間前、
『 献身 』 というものについて考えていたとは
これまた。
トイレという概念のない二匹と暮らすということは
とても恍惚などではない献身が必要になる。
日々苦労。
一か月家事と育犬と両立させてクタクタに頑張ったお給料日、
3倍になった犬用品費や病院代、その他諸々、そして遠くへ振り込めば
すべて元々自分のものではなかったかのようにすり抜けていく。
ため息。
サロメ。
イライラして怒ってしまう日も、
ひとりで悲しくなってしまう日も、
どんなダメな日の私でも
そんなにまっすぐ見つめられたら
いつでも心配してくれて、いつでも愛してるよと伝えてくれる
そんな風に全身で表現されてしまったら
もう、涙線の調節はバカになってる
犬部屋の二人掛けのソファで二人と三匹
重なり合って一枚の毛布に包まれば、
なんとも、なんとも
これは幸せ以外のなにものでもなく
極上、極上
いびきの旦那とベックの横で、何度も何度もサロメと抱き合う。
出会いというのは、そういうものなんだろうか。
おかしなベックと困ったサロメ。
ベックは旦那に、サロメは私に
どこか似ているのだ。
自分の一部がカタチになって現れたような彼らを
心から抱きしめる。
サロメがいつも口をチロリと舐めにくる。
『 サロメ 』
強く美しく傲慢で自由でまっすぐで、
囚われ奴隷にされていた過去のある蛇姫様の
相棒の大蛇の名。
世間が蛇を嫌おうと、私は愛す。
もう誰にも支配されず、一緒に自由に暮らすのだ。
チロリと蛇のように舐めるサロメを
私は愛す。
おかしな旦那と、共鳴するおかしなベックマン
本当に心優しく賢いテディオ
ため息もけっこう出るけど、愛おしすぎて涙も出る。
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