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アカデミック・ジャパニーズ・グループ(AJG)第28回研究会開催報告
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を活用した
学習環境デザイン

20121117日(土) 於:東京大学 福武ホール ラーニングスタジオ


 
28回研究会「ソーシャル ・ネットワーキング・サービス(SNS)を活用した学習環境
デザイン」を1127日に実施しました。SNSを活用したワークショップは初の試みだった
ので、今回は定員を30名といつもより少なめに設定しました。残念ながら当日お越し
いただけなかった方にも、開催報告でワークショップの様子を共有させていただこうと
思います。
 
ワークショップは東京大学福武ホールのラーニングスタジオで行いました。ラーニング
スタジオには無線LANが飛んでおり、ITを利用した問題解決型の授業やワークショップなどに
利用されています。今回はスタジオふたつをつないで利用しました。
 
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当日はあいにくの天気でしたが、ラーニングスタジオは続々と参加者のみなさんが
やってきました。総合司会は世話人のボイクマン総子さんです。
 
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ワークショップの前に、まずは世話人の高橋薫から趣旨説明を、
次に高橋からは「『人と人のつながり』を付加価値に変える学習環境デザイン」
また、世話人の石毛順子さんから「ゆるい継続性を持った、学生とのFacebook
コミュニティの
実践過程」というテーマで、SNSを活用した取り組みについて話題提供を
行いました。
 
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いよいよワークショップのスタートです!
ファシリテーターには新進気鋭の若手研究者安斎勇樹さん(東京大学大学院学際情報学府
大学院生 Ba Design Lab主催)をお迎えしました。
 
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今回のワークショップはSNSのひとつであるFacebookの教育利用を考えるワークショップ
です。参加者は会員の日本語教育関係者のみならず、今回が初参加というビジネスパーソンや
大学院生、新たに入会してくださった方もいらっしゃいました。Facebookのヘビーユーザー
もいれば、「今回のワークショップのために初めてFacebookのアカウントを取りました!」
という方も大勢います。各グループには初心者からヘビーユーザーまでが、なるべく均等に
配置されるようにグルーピングしました。
 
ファシリテーターの安斎さんから「Facebook初心者の人、手をあげてください!」
言われて手を上げたら、なんとその人たちがグループリーダーに氏名されました。
(会場からは「え〜っ!!!」という驚きの声が、、、)
 
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グループごとにリーダーの仕切りで自己紹介がスタート!
まずはグループごとにアイスブレイキング。
 
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☆体験する
基本的な機能を理解する
今回のワークショップはFacebook初心者の方がグループリーダー!
Facebookは何ができて何ができないのかを、リーダーの疑問にメンバーが助言するという
スタイルでFacebookの基本機能を確認しました。
 
<ファシリテーターの安斎さんから提示されたチェックリスト>
・ウォールって何?誰に見えているの?
・いいね!って何?いいね!をするとどうなるの?
・シェアって何?コメントとの違いは?
・文章以外に何が投稿できて、何ができないの?
・メッセージって何?チャットって?
・FacebookページとFacebookグループの違いは?
 ・みんな普段は何を書き込んでいるの?

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話題提供の感想を共有する
グループごとにFacebookの「非公開グループ」作成を作成し、「話題提供の感想」や
「教育実践における悩み」を書き込み、お互いに「コメント」をしたり「いいね!」を
押し合ったりしました。
 
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ところが、「非公開グループ」の設定は、自分でやってみると意外と難しいことが判明!

グループを作成するときには、必ず自分以外の誰かをまず登録しないとグループが作成
できません。今回のメンバーはお互いが初対面でFacebookの友だち登録を行っていない
ためか、Facebookでメンバーの名前を検索してもなかなかヒットしませんでした。そこで、
メンバー全員を一度に登録するのではなく、まずはヒットしたメンバーを登録してグループ
を作成し、グループのURLに残りのメンバーがアクセスして登録の申請を行う、という方法
をとりました。

また、古いInternetExplorerFacebookグループを作成したら、不具合が発生し、
他のブラウザをダウンロードしてから「非公開グループ」を作成したグループもありました。
一度体験してみれば何と言うことはない作業なのですが、これを初めてひとりで体験すると
「え〜っ!どうすりゃいいの?」と途方に暮れてしまうかもしれません。
ワークショップでは、お互い対面式で相談しながらツールを使うことができたので、
苦戦しつつもなんとか全グループが独自の「非公開グループ」を作成することができました。
 
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新たに設定したグループでは、「自分が凹んでいるときに『いいね!』を押されると、
複雑な気持ちになる」など、率直な意見が飛び交っていました。
 
 
☆分析する
Facebookを導入すれば自動的に学習が生起されるわけではありません。黒板からタブレット
PCまで教育ツールの歴史を振り返りつつ、「新しいツールが登場すると、教育現場の人は
すぐに飛びつくけれど、それで本当に教育は変わったのか?!」という問題提起が、安斎さん
からなされました。そして、多角的な観点からFacebookを捉えてみようと言う提案が
行われました。
 
イメージ 4

 
まず、Facebookを教育や学習に上手に利用した場合どんなことがおこりうるか、
思い浮かぶキーワードをどんどんピンクのポストイットに書き出し、イーゼルパッドに
貼付けていきました。

<安斎さんから提示されたキーワード書き出すポイント>
Facebookを教育や学習に上手に利用した場合
思・思い浮かぶキーワードを何でも
・お・起こりうる学習者の具体的な行動
・お・起こりうる学習者同士のコミュニケーション
・・・起こりうる学習者の感情の変化
ど・どんな学習のコミュニティが生まれうるか
役立・役立ちうるFacebook上の機能
・相・相性の良さそうな領域や学習目標
・・・利用可能性のある教育場面、学習場面など
 
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次に、Facebookが教育や学習を阻害する可能性にはどのようなものがあるか、思い浮かぶ
キーワードをどんどんブルーのポストイットに書き出し、イーゼルパッドに貼付けて行きました。
 
<安斎さんから提示されたキーワード書き出すポイント>
Facebookが教育や学習を阻害する可能性
・思い浮かぶキーワードを何でも
・想定される問題
・起こりうる学習者の具体的な行動
・起こりうる学習者同士のコミュニケーション
・起こりうる学習者の感情の変化

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Facebookの利点、欠点を俯瞰してみると、こんな感じです。
 
イメージ 6

 

☆企画する
教育利用のアイディアを考える
 
ワークショップもいよいよ終盤戦。グループで一つ具体的な教育利用のアイディアを
考えました。安斎さんから提示された企画の条件は次の通りです。
 
対面の教育実践だけでは起こせなかった「付加価値」を生み出せる可能性のある
プラン
であること。
コンセプト:どんな人のどんな学びを支援するプランか
具体的方法:プログラムやファシリテーション、運用ルールの方法
 
また、企画を考えるときのヒントとして
リクワイアメント・プル(教育現場の問題やニーズから考える)
テクノロジー・プッシュ(使えそうな機能から考える)
という概念が紹介され、いずれかの観点から、教育利用のアイディアを企画するように
という指示がありました。
 
企画案はイーゼルパッドを使って、コンセプトと具体的方法をまとめていきました。
 
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 各グループのポスターはこんな感じです。

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アイディアを発表する
ポスター発表形式で全体の情報を共有しました。

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懇親会も同開場で実施し、撮影した写真のスライドショーを見ながら、引き続き議論を
深め合いました。

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SNSを利用したワークショップは初の取り組みで、無線LANがなかなか繋がらなかったり、
Facebookとブラウザの相性が悪くて不具合が発生するなどのトラブルも見られましたが、
その都度、参加者のみなさんが相互に助け合い、なんとか無事にワークショップを終える
ことができました。トラブルに直面してお互いに助け合い、学び合う様子は、まさに
ソーシャルな活動であると感じました。ソーシャルメディアの利点は「人と人のつながり」
を作ることにあると思います。今回のワークショップでも新たな「人と人のつながり」が
生まれ、コミュニティが作られました。ぜひ、今回の体験をもとに、「人と人のつながり」
が新たな付加価値を生むような学習環境をデザインしてみてください。

(文責:第28回研究会世話人 高橋 薫)


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