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[許榮九100222]反李明博選挙連合戦線、おかしくないか?
歴代政権の中で李明博政権が最も問題だ? これまで大韓民国の政権は問題がなった、あるいはあっても大きな問題ではなかったという主張が広がっている。そして、これを支える政治戦線が形成されている。いわゆる、来たる6月の地方自治体選挙を前にした李明博反対のための「野党5党+市民4単位」選挙連合だ。民主労働党と進歩新党も一党から分離しはしたが、民主党と国民参与党もやはり同じだ。国民参与党は「盧武鉉党」といってもかまわないようだ。創造韓国党の何人かの個別国会議員は知らないが、党自体の本質は不透明だ。
市民4団体は「希望と対案」「市民主権」「2010連帯」「民主統合市民連帯」だ。しかし、これらの団体が具体的にどの程度の市民を包括しているのか、何が違うのか、その根っこがどこにあるのかがはっきりしない。概して民主党やあるいは国民参与党と疎通がより可能なのかもしれない。キム・グンテ前国会議員を中心として初期の在野勢力が1990年代初めに野党の民主党に合流したが、労使協調主義労働運動勢力と多様な市民運動は1998年のIMF金融危機以後に金大中政府発足とともに与党の民主党に合流した。国民参与党は2000年代の市民運動にその土台があるといえる。とすれば、「5+4」という複雑な連合は政治的本質さえ正確に整理すればもっと単純化できるかもしれないだろう。
民主党政権10年間の新自由主義政策の評価はどうか?
5党の場合、創造韓国党を除くと、民主労働党と進歩新党、そして民主党と国民参与党は過去の民主党政権10年間、同じ根を持っていた。民主党は労働者・庶民のための改革政党と自称している。しかし民主党(開かれたウリ党)は政権を獲得した10年間、形式的民主主義の進展にもかかわらず、労働者・庶民ではなく財閥(特に三星)と多国籍企業、そして多国籍投機資本の利害を代弁する新自由主義政策を繰り広げてきた。韓米FTAをはじめとして全方位的にFTAを推進し、非正規職悪法を通過させ、イラク派兵など帝国主義侵略戦争に参加した。貧富の格差がひどくなり、10年間に非正規職労働者は400万人も増え、李明博政権時代に入ってからは1000万人非正規職時代になった。今日民主党が主張している貧富の格差拡大や400万実質失業者は李明博政権の2年間に発生した問題ではなく、民主党政権から続いてきた現象だ。こうした問題について何の評価や対策もなしに、もっぱら李明博反対戦線のための選挙連合だけを論議するとすれば、これは政治工学を越えて労働者民衆に再度の失望を抱かせるだろう。特に民主党がハンナラ党とともに「地方議会独占を強化し既得権を守るために」4人選挙区を2人選挙区へ分けている状況で選挙連帯が実現される可能性は高くない。
この問題を乗り越えたとしても、選挙連合に対する具体的方策があるのかという点だ。国民参与党のユ・シミン前国会議員は、広域団体長(道知事と大都市市長)は競争力中心(実質的に民主党)で公選し、基礎団体(市町村)長と広域・基礎委員(地方議会議員)は野党の支持率による持分公選を提案した。1月21日、BNFリサーチが調査した政党支持率をみてみよう。まず国民参与党を除く調査結果を見ると、ハンナラ党43%、民主党22.95%、親朴連帯5.7%、民主労働党5.4%、進歩新党4.3%、創造韓国党1.0%、無回答14.9%だ。ところが国民参与党を含めると、ハンナラ党38.2%、国民参与党16.2%、民主党15.2%、親朴連帯9.6%、民主労働党2.8%、進歩新党2.2%、自由先進党2.9%、創造韓国党0.3%だ。国民参与党支持者は民主労働党と進歩新党と相当数重なっている。
支持率による公選持分は可能か?
ユ・シミン前国会議員の提案通りに野党5党の持分公選を仮定して全体の支持率36.7%を配分比率に換算すると、国民参与党44.2%、民主党41.4%、民主労働党7.6%、進歩新党6%、創造韓国党0.8%の持分を得られることになる。この場合、民主党は基礎団体長と広域・基礎議員の60%程度を野党4党に渡さなければならない。国民参与党は同意するだろうが、民主党が受け入れるのは難しい。だからといって、民主労働党・進歩新党・創造韓国党が受け入れることもできない内容だ。特に進歩新党の場合、ソウル市長にノ・フェチャン、京畿道知事にシム・サンジョンを予備候補として立てた状態でソウルの25名の区長のうち1−2人で満足できるか疑問だ。仮に中央党の次元で可能だとしても、地域委員会で受容できるか疑問だ。民主労働党の場合もソウルに区長1−2ヶ所を保障される代わりにソウル市長と京畿道知事を譲歩できるか疑問だ。創造韓国党の場合は支持率による持分公選は絶対に受け入れられないだろう。結局、野党5党のうち国民参与党だけが受け入れられる案だ。
シム・サンジョンの前補佐官だったソン・ナック氏は最近、貧しい地域の投票率は極めて低いという事実を分析した本を出した。労働者民衆の生存権が厳しくなれば江南の金持ちと財閥を中心とする政策を繰り広げる李明博政権に対する支持が落ちるだろうと思うかもしれないが、実際はそうではない。上記の政党支持率調査で見れば、ハンナラ党と親朴連帯の支持率の合計は47.9%に達する。これは野党5党の支持率より11ポイント多い。労働者・農民・都市貧民は地域主義政治に囚われているか、あるいは「野党5党+4市民団体」にそれほど支持を送っていないという点が分かる。4大河川や世宗市に対する争点問題を除いて、飯を食う問題で李明博政権だけが無条件に悪いとは思っていないという点だ。大統領選挙の時期には経済問題を解決してくれるだろうと思ったが、今は大きな期待がない、しかし反李明博政治勢力にも同じ考えを持っているという点だ。
野党5党の選挙連帯は可能な地域から
野党5党と市民4団体が政権に就けば変わるという点を信じる国民はそんなに多くない。特に今度の6月の地方自治体選挙で地方権力を野党に渡せば何か変わるだろうという思いは大きくない。民主党はすでに過去10年間経験したが、生活の問題を根本的に変化させられなかったという点だ。群小政党は政権獲得の可能性がなく、実現不可能な抽象的代案だけと考える。こういうわけで野党の選挙連帯に対する期待が高くない。無条件の統合や連帯を主張すべきではない。選挙工学によってのみ接近していけばさらなる野党の分裂だけをもたらすだろう。事実に基づいて真理を探究すべきで、地域単位の民主的討論と手続きを経なければならない。
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