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[許榮九100316]「ともに生きよう」、占拠座り込み中の大林(テリム)自動車の被解雇者たち
3月10日、全国的な大雪注意報とともに昌原(チャンウォン)にも久しぶりにたくさんの雪が降った。遠く見える山に雪が積もってはいるが、昌原市内に雪が積もるのは本当に久しぶりらしい。春を迎えているのだが、雪交じりの風が冷たい天候だ。慶州バレオマンド工場を出発して昌原大林自動車の正門に到着したときは、完全に日の暮れた夕方だった。会社側がコンテナボックスで工場の正門を塞いでいた。 正門前には警察車両が待機している。今年1月18日に民主労総の選挙遊説車が寄った時とはまるっきり違う風景だ。最大の違いは被解雇者たちが本館2階を占拠して10日目だった。33人の被解雇者が8人ずつ4組に分かれて24時間歩哨を立て、会社側が電気を切り、暖房がつかないので、一日3時間ずつ発電機を回してローソクや携帯電灯を利用しているという。
ちょうどわれわれが着いたとき、金属労組慶南(キョンナム)支部主催で小規模の人員が参加する中ローソク集会が開かれていた。寒い天気のためドラム缶二つに薪に火をつけており、風に火の粉が舞い上がっていた。突然現れた私に連帯のあいさつをしろというので喋ったが、あまり役に立たず残念だった。金属慶南支部はバレオマンド闘争のために地域ゼネストを断行した。 しかし金属慶南支部は大林自動車闘争を支援するための支援次元のゼネスト賛否投票も否決された状態で非常に厳しかった。3月12日、民主労総慶南支部レベルの集会が予定されていた。ローソク集会が終わり、座り込み中の組合員たちに遠くからでも会うために工場の壁の周りを回りながらスローガンと労働歌を斉唱した。本館の屋上で座り込み中の被解雇者たちは電灯を照らしながら「闘うぞ」と応えた。 大林自動車分会が整理解雇撤回闘争を始めてすでに4ヶ月目だ。会社側は665人の職員のうち293人に対する整理解雇計画を発表した。その過程で193人は希望退職、10人は無給休職、47人については整理解雇した。ところが整理解雇者の大部分が前・現職の労組幹部だった。大林資本は他の系列会社でも着々と労組を破壊してきた。労働運動が下降局面に陥っている情勢を押さえているかのように、資本はこの機会に露骨に労組を破壊しようとしている。 オートバイを生産する大林自動車はむしろ海外工場からオートバイを輸入してきており、昌原工場は海外に移転するという計画を推進している。労働運動の本山といえる昌原は今困難に直面している。最近斗山(トゥサン)系列社など多くの労組が民主労総を脱退して雰囲気が萎縮している。資本はこうした総体的な雰囲気を反映して攻勢的に労働組合を攻撃している。
屋上で闘う被解雇者たちは「経営陣退陣」と「ともに生きよう」という旗を掲げている。昨年の双龍自動車闘争以来「ともに生きよう!」というスローガンは闘う労働者にとって親近感を感じるスローガンになった。また一方で、これをさまたげて分断する資本によって「生き残った者」と「死んだ者」に区分されている。労働者が階級的に団結して闘争することで雇用と生存権を守り抜くのではなく、階層に分離される、あるいは資本の分割支配という網に引っかかって生き残った者と死んだ者に分かれるのが現実だ。昌原に限っても「馬昌(マチャン)労連」の戦闘的闘争の歴史を有しており、民主労働党が地域区選出の国会議員を相次いで輩出するなど、労働者の組織力が大きいところとして知られているが、現在直面している闘争では期待されるほど大きな力を発揮できないでいる。それゆえ全国的な連帯闘争が必要だ。本館で座り込み中の同志たちに会えないまま、集会終了と同時に翌日「トンイオート」非正規職分会訪問日程のために夜遅く忠南(チュンナム)瑞山(ソサン)へ向かった。
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許榮九
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[許榮九100315]人の血をひたすら搾り取る金
(前略)
失業者400万人を含めて労働者は2千万人だ。時給4110ウォン(約330円)をもらう最低賃金労働者も200万人に達する。今やアルバイトをする学生たちが小遣いを稼ぐための手段ではなく、青年・壮年の生計手段だ。88万ウォン世代が別個にいるのではない。金をたくさん印刷すれば物価が上がり、価値は下がる。労働者の平均賃金が年3000万ウォン(約240万ウォン)だというが、不動産価格上昇や大学授業料1000万ウォン(約80万円)時代についてはいけない。
(後略)
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[許榮九100308]2010年連帯闘争基金(11兆ウォン(約8800億円))拠出運動提案書
資本主義初期の労働運動は職業別労働組合から出発した。労働組合は同一職業に属する熟練工の相互利益と相互扶助を図った。以後、資本主義の進展に伴い集中・独占が生じ、熟練・未熟練労働者を網羅した産業(別)労働組合へ発展する。しかし、韓国資本主義の展開過程の特殊性により労働組合の発展もまた特殊に展開した。産業労組であれ企業労組であれ、独裁政権の必要によって作られた。国家権力の支配と統制を円滑に行うための措置だった。現在の状況は、低い組織率はもちろんだが、企業労組という形態から抜け出せずにいる。民主労総所属組織が産業労組へ転換したか、あるいは転換を試みているが、労働者階級的性格を土台とする産業労組の建設はいまだに進むべき道が遠い。従って、階級的産業労組を土台とする労働者政治勢力化もまた時間が相当かかる。
世界は産業資本主義を経て金融資本主義時代に突入した。資本主義体制危機の周期が早くなっている。資本は危機を克服するために労働者民衆をさらに搾取する。特に労働運動と労働組合に対する攻撃を露骨化している。総労働と総資本の階級対立構造を総労働内部の階層間対立構造へ転換させている。労働者相互間に競争と不信を助長する。労働者自ら資本主義体制を内面化するようにさせる。労働市場弾力化と合理化を通して労働者を孤立・分散させ、不安と恐怖を広げる。労働運動と労働組合を体制内化させ弱体化させる。理念的攻勢と懐柔策にとどまらず、国家権力の暴力まで動員する。以前は闘争が起こると全員が走りよって連帯した労働者たちだったが、今は周りで涙ぐましく連帯を訴えても知らない振りをする。資本主義的個人主義の生活に陥ったままで周りの面倒を見る余裕はない。資本主義的消費構造の前に連帯は不可能であるように見える。
こうした状況で資本は労働に対する攻撃を自由に繰り広げられる。貨幣価値下落、レート変動、株式価格暴落、貿易および財政の赤字、流動性の不足と金融・経済危機で資本主義が滅びるかのように恐怖が作られるが、支配者たちはびくともしない。あらゆる治癒費用は労働者が負担する。支配者はすべてのことを合理化しながら労働者の賃金を削減し、整理解雇し、失業状態に追いやる。労働力という商品を売らなければ生存できない労働者は、体制に抵抗するよりは運命を恨みながら労働者階級自身の存在に対する裏切りに至ることもある。資本主義体制の変化発展は労働者の運命の土台の上に構築される歴史的産物だ。労働者の生存権を守るために徹底して闘った労働者は逮捕され解雇されている。
労働組合運動の土台は組織された構成員である組合員だ。しかし、労働組合を維持・発展させるためには犠牲を甘受し闘う活動家がいなければならない。しかし、活動家もまた組織から保護されないとすれば、活動家として存立できない。資本はこうした活動家を闘争組織から分離させるためにあらゆる手段と方法を動員する。最近の公務員労組成立届けの過程で見られるように、闘って解雇された活動家を組合員から分離させようとしている。闘争過程で解雇された労働者たちに対してはブラックリスト連座制を通して復職や就業を遮断する。2003年、斗山(トゥサン)重工業のペ・タルホ烈士闘争以後克明に露になったように、民事刑事訴訟免責特権を保障されている労働組合を無力化させる損害賠償仮差押措置を通して活動家の足を縛っている。活動家を労働運動から排除させようとしている。
ここに提案する連帯闘争基金は、当面する闘争に必要な基金ではなく、闘って犠牲になった労働者(活動家)が闘争現場を離れずに活動できるよう最低限の長期闘争事業費と生計費および活動基金を支援するためのものだ。5人以上の事業所の常用労働者、月平均賃金284万ウォン(約23万円)(2008年第四四半期)基準で年棒3400万ウォン以上をもらっている民主労総組合員でこの趣旨に同意すれば連帯闘争基金作り運動に参加できる。もちろん労働運動活動家や幹部であればあれこれの基金や支援金を出しているだろう。しかし、ここに提案するのは追加で出す闘争基金だ。そのようにするためには自身の現在の消費をそれだけ減らさなければならない。共に分かち合い連帯するためにはそれだけの犠牲が伴わなければならない。
*年棒の10%前後を自発的に出す運動を提案します。
〈年棒基準闘争基金拠出例示〉
3400万ウォン(5%) 3700万ウォン(6%) 4000万ウォン(7%) 4300万ウォン(8%) 4600万ウォン(9%) 4900万ウォン(10%) 5200万ウォン…… |
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[許榮九100306]第三労総?
3月3日、現代重工業、ソウルメトロ、KTなど約40労組の幹部が集まり、「新希望労働連帯」(希望連帯)を発足させた。公開を憚る約20労組を含む60労組12万人程度の規模という。彼ら彼女らは労働運動の清廉性、労働者に仕える、国民への奉仕を掲げている。闘争よりは政策や公益労組を志向するというのだ。そして社会的問題の解決に動こうというわけで、今年5月1日のメーデーのときに社会奉仕を始めるという。韓国日報は「希望連帯」発足について、民主労総第6期執行部の穏健路線標榜とともに「労働運動パラダイムが変わるか?」という見出しで労働運動の変化を期待している。しかし韓国日報は希望連帯について「理念性志向があいまい」だと指摘している。
そして「ブランド価値を高め、国民にさらに近づく」というキム・ヨンフン民主労総委員長の発言を紹介している。韓国日報は付け加えて「根強いセクト主義克服が課題」と言っている。そして2007年イ・ソッケン委員長が当選した後に財閥の会長とも対話すると言ったが、2008年牛肉問題のときは強硬闘争へ急変したとして、キム・ヨンフン委員長の発言もまた「国民の顔色を伺っての防御的次元のリップサービス」という労働研究院関係者の発言を載せている。
連合ニュースは、「第三労働運動が根付くか」という見出しで労働運動パラダイムの変化にとって起爆剤となる可能性に言及しながらも、第三労総勢力化は未知数だと評価した。毎日経済は「第三労働運動」とし、MBNニュースは「新希望労働組合連帯」と報道した。しかし、国民日報は「第三労総新希望連帯発足」と報道した。第三労働運動であれ、第三労総であれ、労働者が自主的に労組を作り、さらには連帯単位を作るのは自由だ。これは国際労働基準や憲法が保障している。しかし、組織内の民主的手続きに違反した上、労組幹部の政治的目的のために悪用するのは誤りだ。希望連帯に参加しているソウルメトロの場合、代議員大会と組合員総投票で民主労総からの脱退が相次いで否決されたのにもかかわらず委員長がこうしたやり方の組織論議を一方的に持っていくのは問題だ。民主労総は当事者に対する警告と処分措置を下すべきだ。
来年7月1日から単位事業所での複数労組が許容されれば、事業所内ではもちろん、産業・業種別の新たな連帯単位労組が作られるだろう。そして規模に関係なく全国的な組織が建設されるかもしれないだろう。希望連帯の面々を見れば、事業所の非正規職労働者が死のうがどうなろうが構わずに正規職労働者の利益だけ擁護して金属労組から除名された労組〔現代重工業労組〕、公共運輸連盟所属でありながら会社側の労働者合理化時に闘いを放棄して上級団体の義務を遂行せず除名直前まで追いやられた諸労組〔ソウルメトロなど〕だ。労働組合の任務である組合員の権益はもちろん、非正規職労働者をはじめとする労働者全体との連帯を放棄して新たな組織を建設しても、上層労働官僚たちの政治的野望のための手段として活用されるだけだ。それにとどまらず、政権と資本の労働者への弾圧と搾取に労組と労働者を献納する可能性が高い。
こうした状況から見ると、民主労総は組織的危機状況に直面している。弛まない組織拡大にもかかわらず、組織の内実化を期することができない状態で組織の離脱が増えている。だからといって組織力と闘争力を持って残っている組織が以前のように民主労総に対する信頼を持っているわけでもない。民主労総が民主労組運動の原則に立脚した大衆路線ではなく、特定の政治的偏向をむき出しにしたり大衆闘争を放棄する場合、組織内の危機的状況は深まるだろう。生半可な穏健路線は左右から攻撃される可能性が大きい。誰も第三労総を望むわけではないが、第三労総の可能性が次第に大きくなっているのは否定できない現実だ。
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[許榮九100305]資本権力の暴力棍棒に対して鉄パイプを持てない恥
「キム・ヨンフン委員長、民主労総は鉄パイプを捨てて国民の信頼を得るよう努力」(国民日報)、「民主労総が鉄パイプを捨てる、荒くれ者の印象を変える」(中央日報)、「キム・ヨンフン委員長、闘争服を着たからといって説得力が生まれるわけではない……鉄パイプを捨てる、民主労総に変化の風が吹くか……穏健路線へ変化、党派間対立が障壁」(朝鮮日報)と報道している。読んでいて事実かどうか分からないが、事実ならきわめて危険千万な発言だ。これまで不可避または正当防衛の次元で鉄パイプを持つしかなかった数多くの労働烈士と労働者を冒涜する暴言だ。労働者の誰一人として鉄パイプを持つことを望んでいない。しかし、そうした状況に追い込まれれば不可避な選択をするほかないのだ。労働者・農民が街頭で暴力警察の棍棒と盾で叩き殺されても鉄パイプを持たないと宣言すれば国民の信頼を得られると考えるのは錯覚だ。昨年双龍自動車で純朴な労働者たちが鉄パイプを持つほかなかった状況から目を背けるのは労働者に対する冒涜であり裏切りだ。資本の無限の搾取と国家権力の暴力が乱舞する現実においても鉄パイプを持てない惰弱なわれわれ自身からして恥と思うべきだ。
闘争服に限ってもそうだ。闘争服を着ることだけで特別に闘争力が生まれるわけではない。しかし、民主労総の闘いを先導してきた金属をはじめ現場労働者の作業服を象徴する闘争服は恥ずかしく思う象徴ではない。闘争服は団結と闘争意志を表現する手段だ。もちろん、そうした闘争服を着なくとも力強い闘争を行えるのであれば、必ずしもこだわる必要はない。日頃はそうした闘いの象徴性を批判する保守政治家たちも、自分たちの階級的利益を守るためには赤い鉢巻、剃髪、断食、占拠、国会暴力占拠をためらわない。そうしたからといって保守政治家が国民の支持を得られないか? 民主労総が赤い鉢巻を解き、鉄パイプを持たなくなってから久しい。しかし、国民すなわち労働者の支持は墜落している。闘争服を着て鉢巻を締め、堂々と労働者階級と国民全体のための闘いを行うとき、支持を得ている。韓国労総が国民の支持を得ているか振り返ってみるべきだ。(後略)
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