お金がない文系50代でも「医者」になれる方法社会人は「面接」と「小論文」が有利
文系の40〜50代の会社員でも、今から 「医者になれる」方法がある?(写真:Satoshi KOHNO / PIXTA) 東大卒業生よりも平均収入が高く、定年もなく、そして多くの人を苦しみから救える仕事――「医師」。そんな医師に、貯金わずかの50代文系会社員でも、今から(多少の努力と頑張りで)なれるとしたら、あなたも挑んでみたくはならないだろうか? 500人超の東大生、2000人超の医学部生を生んだ、元・駿台カリスマ講師らが上梓した『偏差値24でも、中高年でも、お金がなくても、今から医者になれる法』(KADOKAWA)の著者が“社会人でも医師になれる方法”を解説する。
なぜ、会社員こそが医師を目指すべき時代なのか?昨今、医療にAI(人工知能)導入が進み、人生100年の時代が近いといわれます。結果、これから日本(や中国など)にやってくるのが「超高齢化」社会であり、かつてないほど「医師の数」が不足する世界です。
ですから、実は今こそ、普通の会社員をはじめ、多くの人が医師になれる大チャンスの時代なのです。
そして、あなたが学生時代に成績が悪くて“偏差値が24”だったとしても、あなたがすでに“いい歳”であるとしても、“経済的に余裕がない人”であるとしても、医師になる方法は、今やいくらでもある時代になりました。
センター試験さえクリアすれば、あとは面接と小論文(ともに、社会人経験者は有利です)だけで医師になれる医学部があることを、あなたはご存じでしょうか? あるいは、医師が足りない地方での何年かの勤務さえ約束すれば、学費を全額免除される医学部があることをご存じでしょうか? また、医学部合格者の9割が、そのまま医師になる事実をご存じでしょうか?
私(予備校講師)のところには毎日、数多くの生徒が、いろいろな相談を持ちかけてきます。
私は特に「医学部受験クラス」を数多く受け持っていたので、(私の担当科目である化学に関する質問だけでなく)医学部受験全般に関しての質問・相談が非常に多く寄せられてきました。
「今の私のこんな学力でも医学部に入れますか?」
「私立大学の医学部に受かっても、親に“授業料を払って”と言えそうにないのですが……」
「医学部の受験では、私の年齢は不利ですよね?」
そういった相談を受けたときは決まって、「やりようによってはクリアできますよ。一緒に考えていきましょう!」と私は答えていました。間違っても「それは難しいな。医学部受験は考え直したほうがいいよ」などと言うことはありません。どんな障壁も「やり方さえ知っていれば」必ず乗り越えられるのが医学部受験だからです。
・部活のやりすぎで偏差値が30以下だった男子
・会社勤めのアラフォー女性
・母子家庭で世帯年収が低い家庭に育った女子
など、実にさまざまな境遇の生徒達が合格を手にしてきました。彼ら彼女らは皆、「年齢の壁」「お金の壁」「学力の壁」を一つひとつ壊していったのです。
確かに、社会人の方の中には、自分の学力以外にも、ご自身の年齢に関して、はなからあきらめているような方がかなりいらっしゃいます。
でも、医学部受験における私の結論は、「年齢は関係ない」、です。
私の友人で、医学部の進路指導を20年以上しているベテラン職員さんも、「年齢に関しては、いろいろなウワサが飛び交っているけど、筆記試験と面接のできがよかったにもかかわらず、“年齢”という理由で落とされたケースは、これまで見たことがない」と話していました。
つまり、医学部を受験しようかと考えはじめたのならば、年齢のことは一切気にしないで良いということです。それは40代、50代でも、です。それは、私の多くの生徒たちが証明してくれています。少し、安心しましたか?
お金の壁を壊す医学部の学費については、ご存じでしょうか?
学費の平均は、国公立大の場合は約350万円で、私立大のほうは約3000万円となります。
国公立大と私立大ではゼロの数が1個違いますね。
これをお伝えした瞬間に、「私立は絶対ムリだぁ。でも、国公立にいけるほど私、成績よくないし……。やっぱり医学部はあきらめるしかないのかな……」と思ってしまう人が必ず出てきてしまうでしょう。
でも、ちょっと待ってください。もし、この学費をゼロ円にできるとしたら、医学部受験に挑んでみたくはなりませんか?
「そんなこと、できるわけないだろう。ゼロ円なんてありえない!」――そう思う方がいるのも当然です。でも、実際に私の元教え子で、今現在、学費ゼロ円で私立大医学部に通っている方がいます。これは、ある方法を使って学費をゼロ円にしているのです。
経済的に苦しい方でも、ある条件さえクリアすれば、学費ゼロ円で医学部に通えてしまうのです。これはうそっぱちでも夢物語でもありません。
結論から言うと、学費免除&奨学金の利用、この2つを組み合わせることで、たとえ私立大でも極端に費用を抑えることが可能なのです。
中でも、主に自治体と大学がタイアップしたような、返還が免除される「貸与型奨学金」の利用は狙い目です。
それが、「地域枠」というものでの出願になります。
これは、へき地の医師不足解消のために大学が設けている特別枠です。以下に、簡単にまとめておきます。
[目的]医学部特有の制度で、国公立大・私立大に限らず、地域の医師不足を解消するために設けられた制度。
[条件]大学卒業後に、指定された地域や科で一定の勤続年数、医療に従事すること。
[メリット]学費の一部または全額が貸与され、指定された年数を勤め終えれば、返還の義務がなくなる。
この「地域枠」で受験すると、一般の出願よりも受かりやすいともいわれていますので、元から「地域医療」に興味がある人には、うってつけの受験枠といえるでしょう。
ここで言う奨学金は、自治体による奨学金の一種だと思ってください。
地域医療振興協会の公式サイト「へき地ネット」を見に行けば、ほとんどの大学の「地域枠」と奨学金の有無や額がわかります。
なお、出願条件(出身地制限の有無など)や貸与条件は大学によって異なり、かなり複雑なため、志望大学のホームページで調べたり、その大学の入試課に確認したりすることをおすすめします。
なお、この「地域枠」とは、いわゆる“ひも付き”の制度でもあるので、デメリットになりうることも挙げておきましょう。
[デメリット]勤務先や所属する科に大きな制約がかかる(一定期間)。約束(指定の条件)を破ると奨学金の返還義務が生じる。
大学に進学してから、医療のいろいろな現場を見るかと思います。その後で進路を変更したくなっても、勤務地だけでなく、勤務先の病院や所属する科を、自治体などの他者に決められてしまうので、卒業後何年間かは身動きが取れなくなってしまうことが大きなデメリットといえるでしょう。
この「地域枠」の出願条件を守らなかった場合、貸与された奨学金の返還義務が生じます。
国公立大医学部の学費(350万円ほど)であれば、医者として働きながら十分に返還できる額でしょうが、私立大医学部の場合は、額が額なので返還は相当大変です。
ですので、確かに「地域枠」は医学部に受かりやすくはなるのですが、柔軟なキャリアを構築していくという意味においては諸刃の剣であることを理解しておいてください。
それでも、今は上京しているけれど、地元が大好きで、いつかは地元のために働きたいと思っている会社員の方には、ぜひ選択肢として考えていただければと思います。
学力の壁を壊す「スライディング合格」戦略とは?私は、大学受験の際にも、キャリア・シフトを図る際にも、決して欠かすことのできない要素があると思っています。
それが「戦略」、つまり目標達成のための中長期的な方針です。
受験勉強では1〜2年のスパンで考えていきますが、最終到達点、つまり合格から逆算した学習方法が最も重要となってきます。
とりわけ、医学部入試は、他学部の入試と異なり、かなり複雑化していますので、戦略の立て方で合否が変わってしまうといっても過言ではありません。
私は、こと大学受験に関しては、「スライディング合格」という戦略をおすすめしています。
「スライディング合格」とは、端的にいうと“周囲の人からは不可能だと思われていた人が、奇跡を起こしたかのような逆転劇で志望校に合格すること”を意味していて、私の造語です。
そもそもスライディングとは、「地面に身体をすり付けて、すべり込む動作」のことで、「目標とする位置に、より早く到達する技術」のことです。
そのため、「スライディング合格」戦略とは、できるだけ最短の道で、どうにかギリギリですべり込んで合格しようというコンセプトの作戦であり、この戦略を、医学部受験をする教え子たちに実践してもらってきました。
多くの受験生は、スライディングをすれば「間に合う」、つまり「大学に受かる」のに、とりわけて医学部受験に関しては、その仕組みの複雑さや偏差値、倍率などにビビってしまい、生徒本人の能力が最大限に活かされないまま、失敗してしまう姿をこれまで私は数多く見てきました。
こうした戦略ミスとも呼べるものは、さまざまな局面で発生しています。たとえば、傾斜配点や合格最低点のことを考えずに、ただただ難易度の高い講義にしがみついたり、レベルの合わない参考書や問題集に振り回されたりする受験生は実にたくさんいます。結果、本来の目標からズレた方向で受験勉強を続けてしまい、受験に失敗してしまうわけです。
これは、非常によくある話であり、多くの不合格者に見られるパターンです。
補欠で繰り上がり合格できればいい実は、「医学部に合格する」という目的を達成するために、最初から、高い偏差値を目指して(すべての問題でまんべんなく得点できることを目指して)勉強をするのは得策ではありません。
「補欠で繰り上がり合格できればいい」を最優先の目標に設定して、勉強を始めることが大切なのです。実際は、それで十分、合格に届くからです。
ちなみに、杏林大学の医学部に受かった私の生徒だったOさんは、翌々日に入学式を控えた3月30日に、補欠繰り上がり合格をしました。これなど、まさに、ぎりぎりですべり込んでの危険な合格ですね(苦笑)。意図していなかった結果とはいえ、これも立派な「スライディング合格」だと思います。
「スライディング合格」戦略というのは、「どうにかして1大学だけにでもギリギリで受かれば、それで結果オーライ」という考え方です。
そのため、私の下に集まってくる生徒のほとんどは、「ギリギリでいいから医学部に受かりたい!」という気概の子がほとんどになります(笑)。
それでは、こういった「スライディング合格」をするためには、具体的には、どんな戦略が必要になってくるのでしょうか?
「スライディング合格」するための3つのカギ「スライディング合格」を可能にする戦略として、決して欠かすことのできない「3つのカギ」と呼んでいる戦略があります。
[カギ1]個別科目試験で、簡単な問題を出題する大学のみを受験する。
[カギ2]「面接」と「小論文」の対策を徹底する。 [カギ3]センター試験を最重要視する(配点・得点率・センター利用方式)。 これら「3つカギ」の共通点は、すべて“得点にフォーカスしたアプローチ”であることです。
当たり前ですが、過去の模試の偏差値がいくつだったかとか、どんな境遇で育ったかとか、どんな会社に勤めているかとか、そんなことは「得点」=「合否」と一切関係ありません。
合否のほとんどは、「本番で、何点取れたのか?」で決まります。
科目試験で得点を取るのが[カギ1]と[カギ3]に該当しますが、医学部入試では[カギ2]の「面接」での評価も、それなりに影響が大きいので絶対に軽視できません。
[カギ2]の「面接」と「小論文」は大学により、配点が未公表だったり、点数化の仕組みがブラックボックスだったりしますが、それでも「試験」であるかぎり、その性質上、なんらかの評価基準(一部、点数化)は必ず設けてあります。
ただ、人によっては軽視したり後回しにしたりしがちな「面接」と「小論文」を徹底強化すると、他の受験生に差をつけやすくなるのも確かです。
ほぼすべての大学で「面接」は必須であり、さらに私立大医学部のほとんどでは「小論文」も必須です。そして、(配点を公表している大学の中で)「面接」と「小論文」の比率が高い大学に優先的に出願する、というのは、とりわけて社会人にとって、1つの賢い戦略となります。
日頃から社会人と多く接し、社内向けにプレゼン資料や企画書を作り、ビジネスメールも多く書いてきたような会社員の方は、「面接」と「小論文」で、他の現役世代に大きく差をつけられる可能性が大いにあります(そういった、会社員に有利な医学部の具体名などに関しては、拙著『偏差値24でも、中高年でも、お金がなくても、今から医者になれる法』(KADOKAWA)をご参照ください)。
いかがでしたでしょうか? 学力の問題から、年齢の問題から、お金の問題から、医師になることをあきらめている(あきらめていた)方にこそ、今から医師を目指してほしいと心から願っています! 人生におけるそうした挫折の経験や、弱い立場の人への共感力こそが、必ず、医療の現場で生きると信じるからです。
だからこそ、あなたのキャリアの可能性、もう少し信じてみませんか? |
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