ここから本文です
ajra7444.com
祝!! 200,000訪問者達成!! 2018.05.25 これからもよろしくお願いします。

書庫全体表示

分からんでもない。

「跡取りの出産が結婚条件」という理不尽重圧

結婚前に真摯に話し合うべき

医者になる子を産み育てられるか不安です…(写真:プラナ/PIXTA)
※ミセス・パンプキンへの人生相談および、家族関係や親子問題のお悩み相談は専用メール専用サイトで受け付けています。質問は400字以内でお願いします。回答は既出の相談と内容が被らないものを優先し、本連載で掲載します。
結婚を前提に付き合っている彼の実家について悩んでいます。お父様は開業医で、親族もほとんどが医師、彼も医師で、実家のクリニックを継ぐ2代目跡取り息子です。彼は結婚すれば、いざというときの跡取りを確保するため、子どもは2人以上を希望しています。
先日、プロポーズされましたが、あいまいな返事しかできませんでした。彼の家庭ではお父様の発言権が強く、経理を担当し病院を支えてこられたお母様は料理が得意な良妻賢母です。そして妻は夫に従うものであるというのが、この家族全員の価値観です。
一方、私の両親は共働きの公務員。母は普通の主婦兼業家庭です。私は大卒の専門職で(医療関係ではありません)、現在幸運にも自分の好きな仕事に就いており、忙しいですが働くことができて幸せに思っています。
彼は優しく良い人で、彼の両親からも、大歓迎というわけではないですが、特に嫌な扱いを受けたということもありません。ですが結婚となると、彼が家を継いだら必然的に同居になることや、彼が妻に専業主婦を希望していること。冠婚葬祭をはじめとした親族付き合いや、子どもを医者に育てなければならないプレッシャーなど、不安でいっぱいです。
このような環境や価値観の違う二人が結婚しても、夫婦関係に歪みが出てくるのではないかという不安が拭い去れません。育った家庭環境が大きく違う者同士の結婚について、どうお考えになりますか。

懸念点を相手に伝えよう

今重要なのは、あいまいな回答を彼にするのではなく、この懸念を事前に透明に相手方に伝えることです。
この連載の記事一覧はこちら
 
今幸せなのに、価値観が大きく違う家庭に嫁いで今どき、夫のために尽くすよう期待され、子どもを医者に育てるように強要される生活で幸せになれないことに、あなたはすでに気づいておられます。事前に明確にコミニュケーションを図らなければ、後に遺恨を残す局面です。
結婚は筋書きのないドラマです。あなたがもし、子どもさんを2人以上産んだとして、その子どもさんたちが全員医師になる可能性は十分にあります。しかし子どもさんたちが誰一人、医師向きでない可能性も十分にあります。しかも、健康な人同士の結婚でも、子どもに恵まれない場合だって、想定に入れなければなりません。
どのような状況になっても彼とあなたのお互いの愛情や信頼心に揺るぎはないか、または医者になる子を産み育てるのが絶対前提なのか、これを確認する必要があります。

条件が先行する結婚は失敗する

繰り返しますが、人生は筋書きどおりには進みません。「不真面目」が引き起こした転職や失業で夫婦関係が険悪化するのは致し方ないとして、そうでない場合の夫の失業や転職で夫婦関係が壊れた例を、私はたくさん見てきました。
ほかには子どもができなかったとか子どもの成績が悪いのをすべて妻のせいにして揉めたり、お互いの実家家族が原因で仲たがいする夫婦も珍しくありません。逆境の連続でも支え合う夫婦をたくさん見てきた私には、それらはとても打算的な結婚に見えます。
私の恩師(女性)は、有名な宗教の教祖の跡取り息子と恋愛結婚しました。わが恩師にとっては、産んだ子どもがいずれ教祖を継ぐ運命にあることは結婚の最大のネックでしたが、彼の魅力には勝てなかったそうです。ところが彼女の夫は結婚後数年でその教団から離れ、警察官になりました。彼女は「警察官の子どもなら喜んで産める」とうれしかったそうですが、結局、その恩師夫婦にコウノトリはやってきませんでした。
職業や子どもをもうけることが第一条件の結婚でしたら波風が何度も立ったところですが、お二人のお互いへの敬愛心は、筋書きになかった状況変化で、むしろ絆を深めておられたように感じました。
ひどい話ではパリ赴任中の男性と知り合い結婚した女性が、夫の東京帰任が決まるや、たちまち離婚したという例です。これは「パリと結婚」した人だったのですね。
昔は子どもが産まれないというだけで(それが男性側に原因があろうとも)、または家を継ぐ男子が産まれないという理由で離縁されたり、堂々とお妾さんを作られたりしました。
今どき、そんな理由が通らないのと同じで、子どもを医師に育てられるかどうかで結婚を悩むのは、時代錯誤の感が否めません。

予想外の事態にも対応できるのか?

今のあなた方に大切なことは、将来の筋書きがどんなに変わろうともお互いの敬愛心は揺るがず、どのような予想外の事態にも二人で向き合って解決していけるか、そのような関係になれる相手であるかどうかを見極めることです。
特にあなたはご自身の仕事に満足しておられ、またご実家の価値観も大切にしておられます。無理に相手先に合わせても、また価値観の違いが明白な義父母と同居しても、さらに子どもが産まれて、その子どもが望まないかもしれない医者にしたところで、あなたの価値観に天変地異が起こらないかぎり、あなたは幸福感を感じないでしょう。
あなたが今考えるべきは、育った環境の差という過去の問題ではなく、これからの生き方の問題です。最初は異なる価値観も、一緒に暮らすうちに似てきたり、異なるそれも異なるまま尊重し合って暮らす夫婦はいくらでもいます。
彼は優しい良い人だということですが、彼はつねにあなたを尊重し、場合によっては宗旨替えをしてでも、あなたの切実な希望を聞き入れる器量を持っている人でしょうか。
このことはとても重要なことで、この種の不安が解消されれば、弾みをつけて結婚を決意するべきです。あれこれ悩んでいるうちに、幸福が逃げていくことだってあるのですから。
どんなに古い伝統でも、時代に合わせて少しずつ変わっていくのが世の常です。
自分の両親の成功モデルを見て育った彼は、あなたにも専業主婦を希望しておられるようですが、この考えは変わりうるものです。これは時代の流れで、時代の要請でもあります。
ここはあなたも、自分の希望を率直に伝え、彼にもあなたの価値観を理解してもらう努力が必要です。
まずあなたが結婚したとしても、義父母との同居までには、時間があります。彼の理解さえあれば、あなたの大好きな仕事の継続は当分は可能なはずです。
今どき、好きな仕事につけること自体がどれだけ幸運で努力の要したことか、そしてあなたにさらなる成長と幸福をもたらしてくれるものであるかを、彼に理解してもらうべきです。あなたが生き生きと働いている姿をみて、そのうち彼やそのご両親も、応援してくださる可能性もあります。

真摯に話し合うことが大切

彼の母上が経理を担当してこられたクリニックとはいえ、この仕事は将来は彼の妻になる人ではなく、経理の専門家にいくらでも任せられる問題です。
もしあなたが結婚したとしてあなたの時代になれば、なおさらそれは容易です。相手に変化を期待するなら、あなたもどんどん希望を伝え、時代を読んでもらう努力をするべきです。
私の近所の5つの医院は2つは娘婿が継ぎ、1つは子どもさんがいなくて閉められました。こればっかりはどうしようもないことを、彼も想定に入っていないはずはなく(しかも希望どおりいく可能性もあり)、まだまだ先の話です。
あなた一人が忖度ばかりして悩んであいまいな答えをするのではなく、確実に懸念と希望を伝えて、彼があなたの現在の不安を解消してくれる相手かどうか、真摯に話し合うことが大切だと思います。 

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事