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書庫最近読んだ本

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皇帝がとっては替わる西暦3世紀ローマ帝国の危機。

一時的にしろ、蛮族の侵入に手が回らなくなった帝国は3つに分裂します。

西ヨーロッパのガリアは自然の流れで、メソポタミアのパルティアは女王ゼノビアの陰謀で独立。

ローマ帝国はこの後東西に分裂しますが、その前に3つになった時期もあったんですね。

    

この危機を救ったのが皇帝アウレリアヌス。

聞いたことのある名前だと思ったら、ローマの町に今でも残るアウレリアヌス城壁を築いた人でしたね。

かつてローマも他の古代都市と同じく城壁に囲まれていましたが、ユリウスカエサルが打ち壊しました。

蛮族は国境で完全に防ぎきる、パクスロマーナの始まりでした。

しかしこの西暦三世紀にはもうその保証ができなくなってしまいます。

オープンだった帝国の諸都市も城壁内にこもるようになり、都市問題、地方の過疎化が進み、これもまた帝国弱体の原因となります。

本当に、ここまで来るとすべての事がマイナス要因になってしまうんですね。

女王ゼノビアは日本ではあまり知られていないようですが、欧米ではなかなか人気の女性です。

そのパルティア問題もかたずいたと思いきや、アウレリアヌスは秘書に暗殺。

その後に続く皇帝たちも帝位に就くやすぐに暗殺、遠征に向かう途中に老衰で死亡、落雷で死亡。

現実は小説より奇なりと言いますが、これが歴史なんですね。

最後にこの時代のキリスト教についても扱われます。

デオクレティアヌス、コンスタンティヌスとキリスト教と深く関わった2人の皇帝の時代は次ですからね。

それにしてもこの出版社が本作でキリスト教をローマ帝国の癌のように扱っているように思えるのは気のせいでしょうか。

当の作者の塩野さんの本文はそうでもないですが、帯とか解説とかがね。

当時のキリスト教が絶対真理だったとはいいませんが、キリスト教を受け入れたのは当のローマ人自身だしね。

結果、中世の暗黒時代はあったにせよ、その後西欧文明が花開いて、日本の近代化はどれほど西欧文明の恩恵を受けてきたか計り知れないんですが。

やはり日本人のDNAには徳川幕府300年の間に叩き込まれた「キリスト教は邪教」の考えがいまだに抜けきらないようですね。



    

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  • 徳川300年、キリスト教は 邪教かぁ〜。
    客観的に、ときほぐして歴史は 見ないとね。
    ニャアさんの 解説、参考になるよ〜。wp。

    チェリーパパ

    2010/2/18(木) 午後 8:10

  • 顔アイコン

    新潮文庫は、たまにヘンなことをやるみたいなのが、私もどうにも気になってます。
    ぱっと思い出すのは、司馬遼太郎『胡蝶の夢』で、高機能自閉が疑われる登場人物を、解説が「性格破産者」とかひどい書き方をしていることとか…
    あと倉田百三『出家とその弟子』で、初版にあった献辞とエピグラフをばっさり省略していることとか…

    [ watto ]

    2010/2/18(木) 午後 10:53

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