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ヴェンゲンの駅から列車はいよいよ巨大なU字谷へと降りていく。 勾配は今まで以上にきつい、カーブの多い下りとなる。 そして目を上げると、その眺めたるや息を飲む壮大さと美しさである。 まさにUの字型に、アルプスの両側の緑の台地は突然垂直の崖となって切りたたれる。 その崖の高さが途方もない。 そして落ちていって、底辺近くから緑の緩やかなカーブとなって谷底に至る。 谷底もそうとう広く、緑の牧草地や森に一筋の川、そしてところどころに小さな集落が見える。 この壮大な景色は何万年も前の氷河期に出来上がったものである。 そう、かつてはこの谷がそっくりそのまま巨大な氷河だったのだ。 これが単純に雨水による大地の侵食なら谷はV型になり、しかも水は柔らかい所から浸食していくのでS字型のくねくねとした谷となる。 このようなV字谷は日本の山間部ではおなじみだ。 しかし氷河は違う。 大地一面に降り積もった雪はその重さと圧力で氷になっていく。 それらが元々の地形の高低差で押し合いへし合いをしながら下へくだっていく。 夏には融け出した水が染み込んでいき、氷と大地の間を流れ潤滑油的な役割を果たし、上の氷はさらに滑り落ちていく。 その氷河の流れるスピードは平均で年速40mぐらいらしい。 その巨大な氷の塊が動くわけだから、地表の岩石は砕かれ、そのまま谷をえぐりとっていく。 こうしてできたのがU字谷だ。 とほうもなく高い滝も見える。 この滝はシュタウプバッハの滝。落差は300mほどもあるそうだ。 ゲーテやワーズワーフもここを訪れ、この壮大な落差に驚嘆したという。 このような滝は、このラウターブルンネンの両側の崖に、大小いくつも噴出している。 これもまさにU字谷である。 |
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2007年12月15日
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