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カフェを出て、夕食までツェルマットをぶらぶら歩いてみた。 マッターホルンから流れてくるマッターフィスバ川沿いから村のメイン通りの方に歩いてみると、薄暗い古い倉庫がひしめき合っている一画に入った。 観光地化された賑やかなメイン通りとは異なり、この辺りは実にひっそりとしている。 伝統的な建物なのはその黒ずんだ風格のある壁や柱を見ればわかる。 実に興味深かったのは基礎の上にすえられている柱の間にピザ生地のような丸い薄型の石が挟まっていることである。 これはネズミ返しだ。 石と木の違いはあるが、高床式なのと奈良の正倉院を思い出した。 スイスの長い冬を越すための貴重な食料を、かつてはここに保管していたのであろう。
もう一つ、ある一軒のお土産やさんの前で木彫りの像が立っていた。
フクロウと、まるで日本のなまはげの様な形相の化け物。かつてのケルト文化の中に登場する化け物(妖精?)の一人だろうか。 スイスもフランス、イギリス、アイルランドと同じくケルト人の地だった。 なにせ民族大移動やキリスト教導入以前の、紀元前1世紀のカエサルのガリア戦記に彼らの先祖が、まさにこの地で登場する。 アルプス地方の祭りでよく、明らかにキリスト教とは無縁と思われる人形や仮装を見かけるが、ケルト文化を今に色濃く残している証拠なのだろうか。 しかも日本の山間部にもありそうなこの顔。 山岳地方に生きる人々のなにかの共通の意識、例えば闇に対する恐れなどの表れなのだろうか。 |
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