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 今回の旅で一番豪華なホテルとなっただけあって、とにかく快適だった。
シャワー室は広くてお湯もたくさん出たし、ベッドもシーツも清潔でとても快適だった。
旅の疲れで泥のように眠って、目覚めた朝に待っていたのは、朝食バイキング。
今までだいたい朝食なしのホテルで泊まってたので、これもうれしい。
しかもハムも、お茶、コーヒーも、パンも、シリアルも、フルーツも、すべてが充実している。
特にさすがスイスだけに、チーズとハムは種類もたくさん、味もよかった。
大満足で朝食を食べていると、窓の外にデブネコらしき物体がのっそり動いているのが見えた。
野良猫か、近所の猫か?

 リッチな朝食を終えて、荷物をまとめてチェックアウトする。
写真に写っているのが、昨夜宿泊代をディスカウントしてくれたお姉さん。なかなかの美人さんだった。
で、カウンターの上に、さっき見た物体が横たわっていた。
聞いてみるとこのホテルで飼ってるニャンコであった。ここの主らしい。

 お姉さんとニャンコに別れを告げて、この後、駅までバスで送ってもらう。
昨日、ホテルが見つからない焦燥感と、重いバックパックを引きずりながら歩いた湖畔の道を逆に行く。
重い荷物を抱えている私たちには願ったりもないサービスだった。
宿泊代が少々高かったとはいえ、きれいな部屋で、豪華な朝食で、駅まで送ってもらえるなら下手な安宿に泊まるよりは安かったのかもしれない。
パリ以来の疲れがやっと取れた感じだった。


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 夕暮れの湖畔をぶらぶらと歩いている。
こうして歩いてみるとサンモリッツ湖は意外に小さいことに気づかされる。
ちょうど対岸はサンモリッツの町だ。
こうして見てもこの町が丘の斜面沿いに横に広がっているのがわかる。
下のほうに駅。さっきまで乗っていた氷河特急、そしてイタリアへ下っていくベルニナ急行の赤い列車が見える。

 おなかがすいたので町へ戻ってレストランを探すことにした。
しかしこれもホテル探しと同様、ほとんどがバカンスジーズン前で彼らがバカンス中で休業している。
さんざん探した挙句、泊まっているホテルのピッツアリアに行くことにした。
ピッツアリアと言っても、お城の地下室のような粋なレストランだった。

 マルゲリータとアンティチョークのピザをたのんだ。
出てきたピザは予想以上に大きく、生地はイタリアンスタイルで極薄にしてクリスピー。
そこに大量のトロトロチーズがのっていた。
石釜で焼いたということは見ればわかる。
一口食べて衝撃が走った。

おいしい・・・

 サンモリッツはロマンシュ語圏だが、イタリア語圏もイタリア本国も近い。
そんなスイスのイタリア文化圏でスイスのチーズでピザを作ればどうなるのであろう。
うまくないはずがない。
よく冷えたスイスの白ワインともよくあう。
へたをすれば、イタリアのピザよりおいしいのではないだろうか。

 実はこのときデジカメのメモリーが満杯にちかく、ピザまで撮る余裕がなかった。
はやくカメラ屋かネットカフェでも見つけて、CDにでもデータを移さねば写真が撮れなくなる。




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 とにかく静かだった。
時々、静寂を破るように魚が跳ねる音、そしてカモたちの鳴き声。
そして再び静寂。

鏡のような静かで美しい湖の水面。
雪を頂いたアルプスの山々は、たそがれ時の黄金色に染められていた。






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 ようやく決まった部屋にバックパックを置いて、目の前に広がる湖に行ってみた。
あいかわらずスイスの夏は長い。夜の七時過ぎだが日は高い。
ただこのサンモリッツは周囲を山で囲まれているため、夕方は日の当たる部分と影の部分がはっきりする。
そのコンストラクションと鏡のような静かな湖の水面が、ひとつの風景となって実に美しい。
静寂である。
さきほどまで、あせりに駆られながら重い荷物を担いで汗だくになって歩き回っていたことがうそのようである。
湖面に映るアルプスの雪山を見ているだけで、とにかく癒された。





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 たのみのインフォメーションは閉まっていた。 
しかし、愕然としていても誰も助けてくれない。状況も変わらない。自力でホテルを探すことにした。
しかししばらく歩いてみても、やはりこの周辺は高級ホテルばかり。安宿なぞありそうもない。
だめもとでアメリカ資本系の某ホテルに入ってみた。がやはり高い。
背に腹は変えられないので、そこのスタッフにこの周辺に安宿はないか、聞いてみた。
「それならもっと街の東側に行けばいいよ。歩いて10〜20分ぐらいだよ。」
と、とても親切にメモに地図まで書いて教えてくれた。
実はこれが私たちの今後のホテル探しのコツのひとつになった。
インフォメーションがないとき、中級ぐらいの適当なホテルで値段を聞き「ちょっと予算外だ」と言って、安宿はないか聞いてみると、彼らスタッフは地元なのでたいてい親切に教えてくれる。

 さて、街の東側にホテルを探しながら歩いてみた。
彼の言うようにたしかに、1〜3星ホテルが幾つかあったが、そこはオフシーズンなので彼らがバカンス中で休みだったり、満室だったりして空いているところが見つからない。
とうとう街の外れまで来てしまった。

 そこに3つ星の中級ホテルがあった。
もう体力、精力ともに疲れ果てたので、駄目もとで聞いてみた。
やはり一泊wルームで160スイスフラン(16000円)した。払えなくはないが予算オーバーである。
そこでやはり駄目もとでフロントのお姉さんに、ホテルを探しているが見つからなかったこと、もうあてがないことを説明してディスカウントできないか聞いてみた。
「たいへんね、ちょっと待ってて、」と言って彼女は奥にいるボスに聞きに言ってくれた。
戻ってきた返事は「今はオフシーズンでお客さんも少ないから98スイスフラン(約一万円)にできるけど、どうかしら?」
願ったりもない、少し予算オーバーだが、このホテルは綺麗そうだし、朝食バイキング付きだし、駅まで無料送迎してくれるとのこと。
変にケチって、朝食なしで、明日の朝今来た道を再び重いバックパックをかついで駅まで歩くことを考えると、とてもお得だ。
お姉さんに感謝しつつ、サンモリッツの宿はここに決定した。
そして部屋は、予想通りいままでで一番きれいで広い部屋だった。



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