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 ヴェネチアからイタリアの高速列車ES*に乗って、ローマにやってきました。
シチリア行きの寝台車は11時発なので、ローマで夕食を食べることにしました。
ローマ・テルミニ駅周辺はレストランはたくさんありますが、こういうところは観光客目当ての店が多いんですよね。
でも、この頃にはレストランを選ぶ目もだいぶ慣れてきました。
いかにも地元のイタリア人であふれるトラットリアに入りましたが、安くて「う〜ん、ボーノ!!」でした。
なにせハウスワインが1リットル6ユーロでしたから。

https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6c/8b/akaisuiseinonya/folder/1029420/img_1029420_36628216_0?1224948584

 食事も終わり、いよいよ寝台急行に乗り込みます。
個室とは行かなくてもクシェット(日本のB寝台)ぐらいはとろうかなと思っていたのですが、この日はストライキで、あいにく寝台は予約できませんでした。
イタリアの場合、ストライキとは国鉄全部が止まるのではなく、各部署ごとに行うそうです。
この日のストライキは寝台のベッドメーキングの部門だけのもだったので、列車は普通に運行されていて、普通座席に座る分には何の問題もありませんでした。

https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6c/8b/akaisuiseinonya/folder/1029420/img_1029420_36628216_1?1224948584

 それでも客車はコンパートメント方式でしたので、誰かと相部屋になる可能性はありました。
で、やはり、ビジネスマン風の男性が一人、私たちの部屋に入ってきました。
このままシチリアまで一緒に行くのかと思いきや、うたた寝して目が覚めると彼はいませんでした。
おそらくナポリ辺りで降車したようです。

https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6c/8b/akaisuiseinonya/folder/1029420/img_1029420_36628216_2?1224948584

 部屋には私たち2人だけ。こうなりゃ天下です。
1等車のコンパートメントの座席は普通三人掛け*2なのですが、このすべてをリクライニング最大にすると、あら不思議!たちまちWベッドに早替わり!
しかも車両はJRのより2まわりはでかいので、クイーンサイズぐらいにはなります。
で、横になって寝てみると、なんと、下手なクシエットのベッドよりはるかに広々として快適です。
しかも寝台料金は不要。これは裏技です。
これ以後、寝台急行に乗るときはなるべくこの技を使って、普通料金で快適な夜を過ごしています。
ただ、注意点は、国内線なら問題ないのですが、国境を越える国際列車の場合、国境前後に、それぞれの国の入国審査があり、夜中でもたたき起こされますので、ぐっすりは眠れません。

 去年、ブタペストからプラハに行ったときは、その列車はハンガリ−スロバキア−チェコ、と抜けましたので、合計6回の出入国審査がありました。もちろん真夜中に。
あれはほんと、眠れなかったw。



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 楽しかったヴェネチアの日々は終わり、次の町へ移動です。
次はなんと、イタリア最南端のシチリア島はシラクーサを目指します。
イタリアは南北に細長い長靴のような形をしていますが、ヴェネチアはその長靴の口の後ろ部分。
シチリアはつま先で蹴ってる石の部分になりますから、北東の端から、南西の端まで、イタリア半島を対角線上に縦断することになります。

https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6c/8b/akaisuiseinonya/folder/1029420/img_1029420_36527851_0?1224516229

 ヴェネチアからシラクーサ行きの寝台急行はあるのですが、これに乗るとシラクーサ到着が昼の2時になってしまいます。
時間が勿体ないので、時刻表とにらめっこしてると、ローマまでイタリアが誇る高速列車ES*で行って、そこからシチリア行きの寝台車に乗るというプランが浮上。
これなら午前中に到着できます。
ちなみにこの列車、パリ−ロンドンを走るユーロスターもESなので、星(*)を付けて『イー・エス・スター』と呼ばせてます。

私たちが乗ったES*の隣には、青ラインの客車。
これはハンガリー国鉄の車両ですね。
ヴェネチアから中欧はすぐ隣ですからね。

 あれっ、写真のにゃあさんお腹がヤバく見えるなぁ…。
緊張してお腹がでちゃったかな?いつもはこんなに出てないのに(汗)←本当か?!

https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/6c/8b/akaisuiseinonya/folder/1029420/img_1029420_36527851_1?1224516925

 ユーレールパスを持っていますが、ES* は乗車券のほかに特急指定席券(この区間は22ユーロ)が必要なので、事前に席を予約して乗り込みます。
パスの特典で1等車に乗りましたが、発車後しばらくしてウエルカムドリンクのサービスがありました。
実はこのサービスを知らなくて、あやうく「No thank you」と言うところでした。
だって、同じ高速列車の1等車でも、しっかりお金取る国もあるんだもん!

夕方4時半にヴェネチア・サンタルチア駅を出た列車は、高速線に乗ってビュンビュンひた走り、夜9時にローマに到着しました。



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 昼前午前11時半ごろ、列車は終着駅でスイスとイタリアの国境駅でもあるTrianoに到着した。
パラパラと列車から少ない乗客たちが降りていくが、税関に向かうのは私たちだけだった。
RHB鉄道の軌道はは狭道なため、広道のイタリア国鉄とは繋がっていない。線路はここで終っていた。

古い木造の駅舎の廊下を歩いていくと、その先にピンと張り詰めた空気。税関だ。
制服に身を固めた強面のおじさんが2人立っていた。
緊張しながらパスポートを提示すると、無言で受け取り数ページ確認して「ちょっと待ってろ」と一言残して詰め所に持って行ってしまった。
なにか不都合があったのだろうか?少し不安に思いながら待っていると、再び戻ってきてパスポートを返してくれた。
「行ってよし!」
無事、歩いてスイス・イタリア国境を通過。
パスポートを開いて見てみると、汽車のマークのスタンプが押されていた。

税関を出るとそこはすぐイタリア国鉄のホームだった。
まず驚いたのは、汚い!車両や駅設備には落書き、線路上はゴミだらけ。
変な意味でイタリア入りしたことを確信した。
それにしても暑い。
山の上のスイスは秋の涼しさだったのに、ここは照り付ける太陽、真夏の暑さだった。
いよいよ地中海の国、イタリアに入ったのだ。

町に出てランチにしようかとも思ったが、20分待ちで次の列車が来るので次の町Leccoまで行くことにした。
乗り込んだ列車にはクーラーはなく、全ての窓が全開だった。
そして車内も落書きやなんやらで汚い。スイスの綺麗な車両に慣れていただけにかなりのギャップを感じた。
走り出した列車は、湖畔沿いの美しい景観の中を走っていく。
山や湖は同じなのに、街並みがスイスの牧歌的なそれとは少し違う。
だんだんとイタリア入りしたことを実感していく。




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 普通の鉄道路線ではまず味わえない、絶景の連続のスイスのRHB鉄道が誇る看板列車、ベルニナ急行。
アルプスを越えてから長い長い下りを走り、ここが最大の見せ場かもしれない。
屋外ループ橋である。

 ループとは山間部において、トンネルや陸橋を使って「の」の字に大きな円を描いて急勾配を緩和させる路線のことである。
山の国スイスにも幾つかループ線はあるし、日本でも北陸本線の滋賀から福井に抜けるループが有名だ。
たいていてはトンネルなどを広大な円形に掘りぬき下るようにできているので、列車に乗っているとくるりと回っている気がしない。
しかしここのループは直径わずか107m。
しかもトンネルなしの、屋外で陸橋だけでくるりと下りてくるという、特異な形をしている。

 窓から先を見ると、線路が大きくカーブしている。
そしてその下には線路がクロスして延びている。
このわずかな距離であの下の線まで下りるのである。
列車はグングンカーブを曲がりながらも急勾配を下っていく。
しばらくすると、今度はつい先ほど走った陸橋の下をくぐり抜けていく。
よくこんなもの造ったものだと感心しているうちに、列車はループ区間を走り終え、終点でありイタリアとの国境であるティラノを目指し、ラストスパートをかけていた。





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列車は引き続きポスキアーヴォ湖の美しい湖畔沿いを走っている。
エメラルドグリーンの雪解け水。
背後にはアルプスの山々。
たった今あそこから降りてきたかと思うと、つくづくこのベルニナ急行の路線の高低差に驚かさせられる。
あの山の向こうに昨夜泊まったサンモリッツがあるわけである。
この車両に私たちだけしかいないことをいいことに、周りの窓を全部開けてみた。
春の風、青々しいスイスの薫風が心地よい。
この後、列車はいよいよこの路線のハイライトにさしかかる。


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